ナーガ・ムドラー

日々さまざまな出来事に絶えず直面する私たちは、その荒波の中で浮き沈みを経験することが少なくありません。
豊かな霊性を育んでも、世俗的な課題や問題に思い悩むことがとても多くあります。
しかし、それらを克服していくことで前進し、やがて人生の目的を成就することができるのも事実です。

こうした日々の課題や問題を落ち着いて解決し、人生の目的を成功裏に成就するための、あるムドラーの実践があります。
そのムドラーは、ナーガ・ムドラーと呼ばれます。

ナーガ・ムドラーは、蛇のムドラーを意味します。
脱皮を繰り返す蛇は、古来より神秘的な力の象徴として崇められてきました。
私たちの内に存在する根源的な生命エネルギーは、脊椎の基底あたりで蛇のようにとぐろを巻いて眠っていると伝えられます。
この蛇の力を用いるナーガ・ムドラーは、知性を輝かせ、日々の課題を克服したり、問題を解決するための力を得る手段として実践されています。

親指は火、人差し指は風、中指は空、薬指は地、小指は水というように、5本の指にはそれぞれ5元素の象徴があります。
ゆったりとした姿勢で座りながら実践するこのムドラーでは、火の要素を持つ左右の親指を、手の内側で互いに重ね合わせます。
これにより、自分自身の内で火のエネルギーが活性化すると伝えられます。

そして、その活性化した火のエネルギーを、脊椎の基底あたりに灯すように瞑想します。
この実践は、根源的な力を呼び覚ますだけでなく、その力がまっすぐに上昇するように、進むべき道を照らす光を与えてくれるものとされます。
それは心の曇りを取り払う、タパス(熱)となるものでもあります。
そこで私たちは、直面する出来事の背後にある、深い意味を理解するための力を得ることが可能になります。

ナーガ・ムドラーは「洞察のムドラー」とも呼ばれます。
ナーガ・ムドラーを実践することで理解力や洞察力が深まる時、人生で直面する問いに対して、その答えを得る力を備えることができるはずです。
課題や問題から逃れるのではなく、そうしてそれらを学びの糧としていく時、私たちはより豊かに成長し、人生の目的を成就することができるに違いありません。

(文章:ひるま)

新型コロナウィルス緊急アンナダーナ活動報告(その83)

新型コロナウイルス緊急アンナダーナにご協力をいただいております皆様、誠にありがとうございます。

昨年の3月25日に始まった新型コロナウイルス感染拡大防止のためのインド全土の封鎖は、段階的な緩和が行われ、9月に第1波の感染拡大のピークを迎えました。
9月以降は減少傾向が続いていましたが、今年の3月以降に第2波が深刻となり、現在は改善するも油断はできない状況が続いています。
これまでに累計感染者数は3459万人、死者数は46.9万人を超えました。

食事の奉仕は、11月30日に500皿(第151回目)を配ることができました。
メニューはダール・チャーワル(豆のカレーとご飯、1皿45ルピー)です。
奉仕は引き続き、経済的に困窮する人々が暮らす地域を中心に、車両で移動しながら行っています。

インドでは新型コロナウイルスの感染状況が落ち着いており、新規感染者数は1万人を下回る日も多くなっています。
しかし、食事の奉仕を行う首都のデリーでは大気汚染が深刻になり、ようやく再開された社会経済活動の閉鎖が相次ぎました。
11月1日から再開されていた教育機関は、その2週間後には大気汚染のために再び閉鎖となり、大気汚染が少し改善した今、再び対面の授業が再開されましたが、変異株に対する懸念もあり、出席者数は少ないといいます。
また、大型トラックの乗り入れなどが禁止されており、奉仕を行う人々の多くが従事する建設作業は依然として許可されていません。
感染状況は落ち着いていますが、変異株への不安もあり、生活の再建にはまだ多くの困難が続きます。

不安の多い日々が続きますが、奉仕で接する子どもたちはいつも元気いっぱいで、毎回多くの力をもらうようです。
こうして温かな気持ちが広がり、健やかな社会に向かうよう願いながら、今後も前向きな活動を積極的に努めていきたいと感じます。

この度の温かいご協力に、心より御礼申し上げます。
次回の奉仕後、改めて、ご報告をさせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

(スタッフ:ひるま)

ティルヴァーティライ(アルドラ・ダルシャナ)2021

12月20日は、ティルヴァーティライ(アルドラ・ダルシャナ)の吉日です。
ティルヴァーティライは主に南インドのタミル・ナードゥ州やケーララ州で祝福される祝祭です。
この祝祭は、タミル暦のマールガリ月(12月〜1月)の満月の日、また、ティルヴァーティライ・ナクシャトラ(アールドラー・ナクシャトラ)に祝福されます。
それ故、この祝祭はアルドラ・ダルシャナとも呼ばれます。

ティルヴァーティライ(アルドラ・ダルシャナ)は、シヴァ神の舞踏である「ナタラージャ」を祝福する栄光に満ちた祝祭であり、シヴァ神の聖地であるチダンバラムでは10日に渡って祝福が行われます。
ティルヴァーティライ(アールドラー)は、ナタラージャ神のナクシャトラ(バーススター)と考えられ、一年でもっとも長い夜にあたるとされます。
タミル語でティルヴァーティライという言葉は、シヴァ神によって宇宙が創造されたときに用いられた「神聖な大きな波」を意味するともされます。

生まれを持たないシヴァ神にナクシャトラはありませんが、シヴァ神が聖者であるパタンジャリとヴィヤーグラパダの前にナタラージャ神として姿を現したのは、ティルヴァーティライ・ナクシャトラ(アールドラー・ナクシャトラ)の吉日であったと伝えられます。
パタンジャリは大蛇のアーディ・シェーシャの化身であり、ヴィヤーグラパダは虎の足をもつ聖者と伝えられます。

一説に、ヴィシュヌ神が大蛇のアーディ・シェーシャの上で休んでいると、アーディ・シェーシャはヴィシュヌ神が深い考えの中にあることに気づき、ヴィシュヌ神に何を考えているのか尋ねました。
ヴィシュヌ神は、シヴァ神の舞踏を思い起こしていると伝えます。
そして、その素晴らしい舞踏を目にしたいという願望をアーディ・シェーシャに呼び起こしました。
するとヴィシュヌ神は、アーディ・シェーシャにチダンバラムで厳格なタパス(苦行)を行うように促します。
アディ・シーシャはその助言に従い、長きに渡りシヴァ神に祈り続けました。

同じ頃、同じ場所にヴィヤーグラパダとして知られるシヴァ神を崇拝する聖者がいました。
ヴィヤーグラパダは、夜明けにシヴァ神に捧げるための蜜蜂に触れられていない純粋な花を摘むために、虎の足を手に入れたと伝えられる聖者です。
ヴィヤーグラパダもまた、ナタラージャの舞踏を目にするために、厳しいタパス(苦行)を行いました。

そしてシヴァ神は、パタンジャリとヴィヤーグラパダの祈りと献身に満足し、ティルヴァーティライ・ナクシャトラ(アールドラー・ナクシャトラ)の日にチダンバラムでナタラージャの舞踏を披露します。
それ以降、この日はシヴァ神の「ナタラージャ神」としての姿が熱心に礼拝される日になったと伝えられます。

参照:Arudra Darshan | Thiruvadhirai Vrata

ヴィヴァーハ・パンチャミー2021

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2021年12月8日はヴィヴァーハ・パンチャミーの吉日です。
ヴィヴァーハ・パンチャミーは、ラーマ神とシーター女神が結婚をした日として崇められ、マールガシールシャ月(11月から12月)の新月から5日目に祝福されます。

古代インドの叙事詩「ラーマーヤナ」の舞台の一つで、シーター女神が生まれた場所であり、また、ラーマ神とシーター女神が結婚した場所ともされるネパールのジャナクプルには、各地から帰依者が集まり、盛大な祝福が行われます。
2つの魂の結合を祝福するこの日、ラーマ神の御名やシーター女神のマントラを唱えたり、また祈りを捧げることで、大きな幸せが授けられると信じられています。

ラーマ神とシーター女神の結婚には、以下のような神話が伝わります。

シーター女神の父であるジャナカ王が、婿を選ぶ儀式であるスヴァヤンヴァラを開いたときのことです。
シヴァ神のピナーカと呼ばれる神聖な弓を手にしていたジャナカ王は、この弓に弦を張ることに成功した者が、シーター女神の夫となることができると決めていました。
しかし、弓はとても重く、弦を張るどころか、その弓を持ち上げることができる者すらあらわれません。

ラーマ神にこのスヴァヤンヴァラへ行くよう勧めたのが、師である聖仙ヴィシュヴァーミトラでした。
スヴァヤンヴァラにあらわれたラーマ神は、弓に弦を張るだけでなく、2つに折ってしまうほどの力を見せます。
そうしてシーター女神と結ばれたラーマ神は、美しい愛を通じて、数々の苦難を乗り越えていきます。

ラーマ神とシーター女神を結びつけたこのピナーカは、かつてシヴァ神とヴィシュヌ神との間に、戦いを引き起こしそうになったことがあります。
そこには、シヴァ神とヴィシュヌ神のどちらが強いかという無益な議論がありました。
その戦いは直前で阻止されると、ピナーカはシヴァ神の手から離れ、この地に落ちたといわれます。

そんなピナーカを折ってしまったラーマ神は、正義のあらわれとして崇められます。
ピナーカを折る行為は、まるでエゴを破壊することを象徴しているかのようです。
そこには、純粋の象徴であるシーター女神への愛がありました。
そしてそれを導いたのは、聖仙ヴィシュヴァーミトラという偉大な師の指示でした。

こうして結ばれたラーマ神とシーター女神は、究極の美しさを見せます。
私たちは、この神話のように、常に純粋さを求め、師の導きの下、エゴを破壊しなければなりません。
そうして結ばれる日々は、正義のもとで、究極的に美しい人生を築くはずです。

参照:2021 Vivah Panchami

ダッタートレーヤ・ジャヤンティ2021

Dattatraya

インドでは2021年12月18日にダッタートレーヤ・ジャヤンティが祝福されます。ダッタートレーヤ・ジャヤンティは、ダッタートレーヤの降誕日として崇められ、マールガシールシャ月(11月から12月)の満月に祝福されます(暦の関係上、満月の前日に祝福される場合があります)。

ダッタートレーヤは、あらゆる霊的性質を備えています。ダッタートレーヤは神の化身として、普遍的な真の宗教を広めるため、聖者アトリとその妻アナスーヤーの子として生まれました。彼は、全人類のスピリチュアルの永遠の導き手です。ダッタートレーヤは、3つの頭をもった姿で描かれ、それぞれブラフマー神・ヴィシュヌ神・シヴァ神を、そして過去・現在・未来を、また目覚めている状態、夢見の状態、夢を見ない睡眠状態の3つの意識状態を象徴しています。彼の周囲には、4つのヴェーダを象徴する4匹の犬がいます。

シャーンディリヤ・ウパニシャッドでは、「至高のブラフマンは苦行をし、多くの姿をもつダッタートレーヤになることを望んだ。その姿からは、A・U・M(オーム)の三文字が、そして神秘の御名ガーヤトリーの三行であるブール・ブワッ・スワハーが、またリグ・ヤジュル・サーマの三ヴェーダが、そしてブラフマー・ヴィシュヌ・シヴァの三神が湧き出たのである」と述べています。
ダッタートレーヤの「ダッタ」とは、無私無欲の犠牲をあらわします。
ダッタートレーヤ・ウパニシャッドでは、
「行為ではなく、子孫ではなく、自己でもなく、放棄(ティヤーガ)によってのみ不滅が得られる。」と述べています。
真の放棄とは、「私」や「私のもの」という概念を手放すことであり、義務を放棄することではありません。無私無欲の生活を送るためには、自身のエゴを放棄する必要があります。

ダッタートレーヤ神は、ヨーガ・アヴァター(神の化身)として、効率よく熱心に義務をこなすよう教え導きます。ヨーガは外部の助けを必要とするものでなく、身体的な努力を要求するものでもありません。しなければならないことは、自身の視点を変え、人生に対する態度を変換させることです。そうして、すべての義務をこなすことで、心は荒波から脱却し、「平安」という静の状態が得られるでしょう。これが、すべての魂が究極的に欲している祝福です。そして、「ダッタ」の状態、すなわち神からの究極の贈り物です。

参照:2021 Dattatreya Jayanti

第107回グループ・ホーマ(カーラ・バイラヴァ・アシュタミー)無事終了のお知らせ

第107回グループ・ホーマ(カーラ・バイラヴァ・アシュタミー)にお申込みいただきました皆様、誠にありがとうございました。

カーラ・バイラヴァ神を礼拝する第107回グループ・ホーマは、11月27日に無事に終了いたしました。

プージャーの写真を以下に掲載させていただきます。

神々の祝福と、より良い体験がありますよう、心よりお祈り申し上げます。
第107回グループ・ホーマの実施内容はこちらよりご覧いただけます。

 

 

ミザールとアルコル

乾いた空気に包まれ、思わず見上げたくなるような美しい夜空が広がる季節になりました。
星空を眺めながら、時を超えて目にする美しい光に想いを馳せる瞬間があります。
夜空に輝く星々には、世界の各地でさまざまな神話が伝えられます。
中でも多くの神話が伝えられる北斗七星は、インドではサプタリシ(七聖仙)として崇められる存在です。

北斗七星の中で、そのひしゃくの柄の先端から2番目に、2等星のミザールがあります。
このミザールは、七聖仙のひとりであるヴァシシュタとして崇められてきました。
ヴァシシュタは、正義の化身であるラーマ神に、生きながらの解脱について説いたとされる偉大な聖仙です。

そんなヴァシシュタを象徴するミザールの隣には、寄り添うようにして存在する4等星のアルコルがあります。
このアルコルは、ヴァシシュタの妻であるアルンダティーとして崇められます。
ヴァシシュタとアルンダティーは理想の夫婦として崇められ、インドの一部の慣習では、結婚の儀礼においてその二人の存在を胸に刻むために、ミザールとアルコルを見つめる儀式もあります。

ヴァシシュタの妻であるアルンダティーは、七聖仙と同じ地位を与えられ崇められてきた存在です。
それは、アルンダティーが非常に信心深く、献身的であったことに理由があります。
七聖仙が暮らすヒマーラヤでは、長きに渡り雨が降らず、七聖仙ですらも苦難に直面したことがありました。
そこでアルンダティーが行った苦行と献身にシヴァ神が喜び、雨を降らせたと信じられます。
アルンダティーの苦行は、ヒマーラヤの七聖仙のそれよりも偉大であると、シヴァ神は述べたとも伝えられます。

そんなアルンダティーを象徴するアルコルは、日本では死を予兆する星ともいわれ、見えなくなると死期が近づいている証であると伝えられることがあります。
インドでも同じように、死期が近づくと、このアルコルが見えなくなるといわれることがあります。
それは、単に肉体の死を意味するものではありません。

アルンダティーの名前には、ダルマの妻という意味があります。
それは正義の力を意味するものであり、私たちが持ち続けるべきものに他ありません。
正義の力が失われれば、私たちは真に生きることができなくなります。

アルコルは、季節を問わず夜空に輝いています。
その光を見つめ、私たちは正義の力が自分自身の内に生きていることを常に確かめる必要があります。
その時、ヴァシシュタは私たちに真の解脱の意味を教えてくれるに違いありません。

(文章:ひるま)

新型コロナウィルス緊急アンナダーナ活動報告(その82)

新型コロナウイルス緊急アンナダーナにご協力をいただいております皆様、誠にありがとうございます。

昨年の3月25日に始まった新型コロナウイルス感染拡大防止のためのインド全土の封鎖は、段階的な緩和が行われ、9月に第1波の感染拡大のピークを迎えました。
9月以降は減少傾向が続いていましたが、今年の3月以降に第2波が深刻となり、現在は改善するも油断はできない状況が続いています。
これまでに累計感染者数は3453万人、死者数は46.6万人を超えました。

食事の奉仕は、11月23日に500皿(第150回目)を配ることができました。
メニューはダール・チャーワル(豆のカレーとご飯、1皿45ルピー)です。
奉仕は引き続き、経済的に困窮する人々が暮らす地域を中心に、車両で移動しながら行っています。

毎年、秋から冬にかけては、気温が下がり有害物質が停滞する影響に加え、周辺地域で野焼きが行われることもあり、食事の奉仕を行う首都のデリーでは大気汚染が深刻になります。
今年は11月上旬にディーワーリーの祝祭を終えた後に大気汚染が深刻になり、コロナ禍以降にようやく再開された教育機関や社会経済活動の一部も再び閉鎖に追い込まれました。
その後、大気汚染は少し改善し、禁止された建設作業がデリー準州政府によって再開されましたが、最高裁から再び禁止を言い渡されるなど、とても不安定な状況が続いています。
食事の奉仕を行う人々の中には建設作業に従事している人も多く、感染状況が落ち着た今、ようやく仕事を再開できた人も多くいますが、生活の再建にはまだ多くの困難が続きます。

北インドでは冬を迎え、デリーでも最低気温が10度近くまで下がるようになってきました。
これからさらに気温が下がり、日照時間も短くなります。
気持ちが沈みがちになるこの時、少しでも日々に温かな光をもたらすことができるよう、今後も食事の奉仕として活動を継続していく予定です。

この度の温かいご協力に、心より御礼申し上げます。
次回の奉仕後、改めて、ご報告をさせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

(スタッフ:ひるま)

2021年12月の主な祝祭

2021年12月の主な祝祭をご紹介いたします。

大きな祝祭は少ない12月ですが、盛大な結婚式が多く執り行われる地域や慣習があり、祝福に包まれる時が続きます。また、バガヴァッド・ギーターが生まれたとされるギーター・ジャヤンティや、三大神が一体となったダッタートレーヤ神の降誕祭などが祝福されます。

12月2日 プラドーシャ/シヴァラートリー
12月4日 新月
12月7日 ヴィナーヤカ・チャトゥルティー
12月8日 ヴィヴァーハ・パンチャミー
12月14日 エーカーダシー/ギーター・ジャヤンティ
12月16日 ダーヌ(射手座)・サンクラーンティ/プラドーシャ
12月18日 ダッタートレーヤ・ジャヤンティ
12月19日 満月
12月23日 サンカタハラ・チャトゥルティー
12月30日 エーカーダシー
12月31日 プラドーシャ

*地域や慣習によって、日にちに前後の差異が生じます。

1年を通じた祝祭、またその詳細について、インド暦カレンダーでご紹介しております。

参照:Month Panchang

ヨーガ・ダンダ

ヨーガ・ダンダは、霊的修行をサポートするため、古くからある伝統的なヨーガ・ツールです。
一般的には、ヨーガ行者が、ヨーガの鍛錬を行う際に使用されます。

ヨーガ・ダンダは、特にプラーナーヤーマ(調息法)の鍛錬に活用されます。
ヨーガ・ダンダを脇の下に入れることで、その反対の鼻孔から空気が流れやすくなり、平静かつ集中した状態で、プラーナーヤーマ(調息法)を行うことができます。

さらに、ヨーガ・ダンダは、数珠を用いてジャパ(念誦)を行う際に、疲れた腕を支える際に使用することもできます。

また、ヨーガ・ダンダは、マッサージ用具としても使用できます。
背中のつぼなどの手の届きにくいところに、ヨーガ・ダンダの湾曲部を当てることで、全身のマッサージが可能になります。
数時間にわたる瞑想では、身体が凝りやすくなりがちですが、ヨーガ・ダンダが快適な瞑想をサポートしてくれます。

さらに、ヨーガ・ダンダの重要な点は、その形にあります。
正面から見ると、人間の肩から脊柱のように見えます。
霊的用語では、これはメール・ダンダという宇宙の中心にある宇宙の支柱を表現します。
この聖なる杖は、全宇宙は我々の内部に凝集され、それが自身の内部にある脊柱のクンダリニー・シャクティ(宇宙の創造エネルギー)の上昇であることを象徴しています。
ヨーガ行者は、この教訓を忘れないように、このヨーガ・ダンダを常に持ち歩きます。
そうすることで、彼らは不動かつ永遠の宇宙の支柱の中心にあり続けています。

ヨーガ・ダンダは、日課として行っている霊的修行に取り入れることで、修行の段階に応じて、さまざまな価値が明らかになってくるでしょう。
その価値は、使用者がインスピレーションとともに独自に見出すことができます。