新型コロナウィルス支援募金活動報告(その22)

新型コロナウィルス支援募金にご協力をいただいております皆様、誠にありがとうございます。

3月25日に始まった新型コロナウィルス感染拡大防止のためのインド全土の封鎖は、経済状況の悪化を受け、6月以降、段階的な措置の緩和が行われています。
インド全体では感染拡大のピークを過ぎましたが、これまでに累計感染者数は950万人を超え、死者数は14万人に迫ろうとしています。

12月2日に、身寄りのない高齢者や孤児が暮らす福祉施設へ、第11回目の物資の支援を行いました。
もっとも消費される食料品や生活必需品を中心に物資を集め、配送料を含めた合計は、Rs.34940(約49000円)です。
これまで3週間に一度の支援となっていましたが、今回も前回の支援から約3週間での支援となりました。

新型コロナウィルス感染の第3波が深刻になっていた首都のデリーでは、現在、農業改革に反発する農業従事者らの抗議活動が大きくなり、州境が封鎖されるなど、不安定な状況が生じています。
福祉施設へ物資を運ぶには、デリーから州境を越えなければならないため、前回から3週間目となる今週に支援をできるか不安でした。
どうにか物資を集めることができ、また州境の安全が確認できたため、無事に物資を届けることができほっとしています。

物資には、今回も甘いお菓子のラッドゥーを前回と同じだけ含めました。
特に大きな祝祭があるわけではないですが、皆様からたくさんの温かいお気持ちをいただいており、寒く暗くなるこの季節に、少しでも喜びの光を見出すことができればと思います。

コロナ禍に入り、経済的な事情や家庭の事情により、施設に入居を希望する人が増え続けているといいます。
精神的な病を患っている新規入居者も多く、見慣れない人などがいると取り乱すこともあることから、外部者はあまり交流を図ることはできません。
新型コロナウィルスの感染を防ぐ目的もありますが、それでも、施設の人々に温かく迎え入れられ、物資をお渡しする少しの間に、喜びを共有することができました。

特に現在の不安定な状況の中で、定期的に物資を支援いただいていることが大きな支えになっていると、心からの感謝をいただいています。
社会には多くの課題がありますが、お互いに関係し合いながらどこかで一つに繋がっていることを忘れずに、今後も活動してきたいと思います。

この度の温かいご協力に、心より御礼申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

(スタッフ:ひるま)

椅子のアーサナ

暗く寒い本格的な冬が到来し、心身を奮い立たせるようなヨーガの実践が恋しくなる時となりました。
ヨーガのポーズには、そんな冬の季節に勧められるウトゥカターサナと呼ばれるポーズがあります。
このポーズは、身体を刺激し温めるポーズとして知られる一方で、自分自身の中の大切な場所を気づかせてくれる意義深いポーズでもあります。

ウトゥカターサナは、見えない椅子に座っているように見えることから、椅子のポーズと呼ばれます。
もともと、ウトゥカタには「激しい、熱烈な、難しい、誇り高い、優れた、巨大な」といった意味があります。
このウトゥカターサナで示される椅子は、崇高な神が座す玉座として教えられたことがありました。

叙事詩のラーマーヤナにおいて、王国から追放されたラーマ神を慕う、異母兄弟のバラタがいました。
バラタは王位を継承する身でありながらも、ラーマ神を敬い、ラーマ神が不在の間は、その履物を玉座に祀り、ラーマ神を王として礼拝し続けます。
このポーズは、そんな神聖な場所を自分自身の内に見出す実践でもあります。

椅子のポーズでは、まず両足を揃えてまっすぐに立ちます。
骨盤を正面に向けたまま膝を曲げ、椅子に腰を掛けるような姿勢になるまで、腰を落とします。
背筋をしっかり伸ばし、腕を耳の横に沿って一直線に伸ばします。
不安定な状態で姿勢を維持するため、このポーズを通じては身体に適度な負荷がかかります。
下半身だけでなく上半身の筋肉もくまなく働き、全身が刺激されると、ぽかぽかと温かさが巡る感覚に包まれます。

このポーズの実践を通じては、不安定な位置の中で感じる強力なエネルギーに驚かされることがあります。
それは、強固な支柱となる崇高な神がいる場所を、自分自身の内に見出す実践のように感じられるものです。

バラタが見えないラーマ神の姿を玉座に見出し続けたように、私たち自身も、崇高な神の存在を見出す玉座を内なる世界に抱き続けなければなりません。
このポーズの実践は、自分自身の内に、その場所を見出す力を与えてくれるものです。
その実践を通じては、どんな時も、温かな光の中で日々を歩むことができるはずです。

(文章:ひるま)

新型コロナウィルス緊急アンナダーナ活動報告(その31)

新型コロナウィルス緊急アンナダーナにご協力をいただいております皆様、誠にありがとうございます。

3月25日に始まった新型コロナウィルス感染拡大防止のためのインド全土の封鎖は、経済状況の悪化を受け、6月以降、段階的な措置の緩和が行われています。
インド全体では感染拡大のピークを過ぎましたが、感染が再拡大している地域があり、夜間外出禁止令などの厳しい対策が導入される地域も出てきています。

食事の奉仕は、11月28日に500皿(第53回目)、12月1日に500皿(第54回目)を配ることができました。
メニューはどちらもダール・チャーワル(豆のカレーとご飯、1皿45ルピー)です。

12月に入り、北インドでは本格的な冬が到来しています。
食事の奉仕を行うデリーでは、インド独立以降、過去71年間でもっとも寒い11月になったと伝えられました。
また、大規模な野焼きに加え、降雨が少なくなったことから、今年は封鎖が続いていたにも関わらず、昨年よりも大気汚染が深刻になったと伝えられています。
そんな中で、デリーでは新型コロナウィルス感染の第3波が深刻になっていましたが、新規感染者数に減少が見られるようになっています。
それでも、1日に4,000人前後の新規感染者数が報告されていることから、予断を許さない状況です。

インド全土の封鎖は、段階的な措置の緩和の状況にありますが、州によってさまざまに異なる対策が行われています。
デリーでは引き続き、教育機関の閉鎖や大規模な集会の禁止といった対策が行われます。
大人数が集まるアンナダーナの実施はまだ難しく、現在は経済的に困窮する人々が暮らす地域を車両で移動しながらの奉仕となっていますが、今後も可能な限り活動を継続していく予定です。
多くの人が不安を感じる現在の状況の中でも、より良い方向に社会が進むよう、行動することを忘れずにいたいと思います。

この度の温かいご協力に、心より御礼申し上げます。
次回の奉仕後、改めて、ご報告をさせていただきます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

(スタッフ:ひるま)

若林忠宏:論理とスピリチュアル:新連載 Vol.2 クリシュナの言葉に学ぶ・現代人はどう生きるべきか ②


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ご無沙汰しております。
昨年末から年始に掛けての、人生初の重度の気管支炎の後、パンデミックで、演奏活動・教室が大打撃を受け、連載コラムの長いお休みを頂いてしまいました。今も変わらぬ厳しさですが、人生のラスト・スパート、起死回生の意欲で峠を乗り越えんと奮起いたしました。
この間、シーターラーマ社長様には、言葉で書き切れない励ましを頂きました。また、私の連載記事の読者さんからfacebook-friendさんになって下さった方にも大変励まされました。この場を借りて御礼申し上げます。ありがとうございました。
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新連載Vol.1に際しまして、読者のみなさまにお許しを請います。旧連載のシリーズの多くが中途であることを一旦お許し頂き、新連載では、今までお話した様々な論理を応用して、パンデミックの時代の人々により具体的に励ましとなるようなテーマを、ご提供させていただきたいという我がままです。
何卒、よろしくお願い致します。
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私たちは、バガヴァド・ギータで文字化されたクリシュナの教えから、人間が、数千年も前から外の敵と内なる敵との対峙を余儀なくされていたことを思い知らされます。バガヴァド・ギータを「古代の戦記」と読むのは容易ですが、だとすると、登場人物と要衝の地名があまりにも複雑ですし、数千年もの間、あまたの聖者が哲学として学んで来た理由も分かりにくくなります。そもそも「人間の生まれてから死ぬまで」に深く関わるヴィシュヌ神の化身の中で最も人間に寄り添ったクリシュナの示唆が、軍人・武士階級の為だけであろうはずもないことです。それこそ、或る意味世捨て人でもある聖人聖者にとって、或る意味、人間と社会の最も醜い欲深い行為の最たるものである「戦争」が、重要な教本になろう筈もありません。つまり、バガヴァド・ギータの全ての文言は、極めて広く、深い世界観・生命観を戦記に擬えて隠したものに他ならないのです。

※ 尚、新連載のバガヴァド・ギータの文言は、数ある紹介の中でも最もご誠実で丁寧で分かり易く説かれたとお奨めする、シーターラーマさんブログから引用させていただきますので、文言それぞれの詳しい解説は、公式サイトのブログで学んで下さい。
(本連載では、一部、著者の要約に代えさせていただいておりますことをご了承ください。)
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バガヴァッド・ギーター第3章第34節(2)
各感覚器官には、対象に対する愛執と憎悪が定められているが、
人間はその両者に支配されてはならない。なぜなら、それらは彼の敵であるから。

本節の論理的に重要な語句、これは今日ネットでも重用される「タグ」に酷似しますが。「人間」「インドリア」「対象」「愛執」「憎悪」「定める」「支配」「敵」という語句の中で、まだ説いていない「定める」「支配」「敵」という言葉を素直に受け止め、その表出の順番を考えると、
「定め」は必ずしも「支配」とは繋がらず、「支配」は「敵」とセットになっていることが分かります。つまり「愛執と憎悪」が定められているが「支配されてはならない」→「支配されると敵になる」→「支配されないならば問題ない」と読めるのです。

すると、本節は、以下のように解釈し易いように訳すことが出来ます。

人間の様々な感覚器官は、外部の対象に対し「好きか嫌いか」のどちらかで対応するように定められている。故に人間は、そのどちらかに偏ってしまいがちであるが、それは過ちである。偏った時、それらは人間を苦しめる「敵」でしかなくなる。

その一方で、本節の八つの「重要語句:タグ」の中で「人間、インドリア、対象、定める、支配、敵」は、検証するまでもない、一般的・汎用的な意味で用いられている語であるか、インドリアのように五感、六感どころか22にも細分化されている(更に検証は不要)語であるか、語意の範疇を在る程度定めないと話にならない語が殆どですが、「愛執と憎悪」は、読む人、解く人によって、恐ろしく意味が変わります。

つまり、本節の主旨はここにあると同時に、極めて危険な落とし穴でもあるのです。その性質は、バガ・ヴァドギータの多くに見られます。それ故に、ヴィヴェカナンダ師は、バガヴァド・ギータの重要性を説くと同時に、論理性の重要さを力説したのですが、その弟子たちには継承されませんでした。

本節では、「愛執と憎悪」それ自体は、「定め=普遍的・不偏的・摂理的な存在」と明言されています。
ところが、個々の語意を見ると、「愛執:Raga」には、「善悪・良質悪質」を問わない漠然とした「愛」という幅がありますが、「憎悪:Dvesha」は、「悪意・嫌悪・憎悪」と幅を持ちながらも、いずれも好ましくない感情です。

バガヴァドギータは、特にこの「あいまいさ」が強烈ですが、そもそもプラーナもヴェーダも、「どうとでも解釈できるあいまいさ」に満ちています。
つまり「ウパ・ニシャド」=「容易に結論に至らしめず、結論の一歩手前で立ち止まって考えさせる」が、全ての経典に通じている巨大テーマなのです。

これはアーユルヴェーダの生薬の効果効能にも通じます。それを西洋式局所対処療法の薬のように期待し用いることと同じ愚かさが、インド経典や聖者の言葉の解釈に見られたとしたら、それは全くの本末転倒なのです。
(つづく)

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何時も最後までご高読下さってありがとうございます。

バガヴァド・ギータの詳しい語彙の解説は、シーターラーマさんのブログで是非、学んで下さい。
SitaRamaブログ

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Youtubeも、年末年始以降、新作が急増する予定です。併せて宜しくお願いします。
Youtube Tadahiro Wakabayashi

(文章:若林 忠宏

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若林忠宏氏によるオリジナル・ヨーガミュージック製作(デモ音源申込み)
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カーラ・バイラヴァ・ジャヤンティ2020

シヴァ神のさまざまな姿の一つに、カーラ・バイラヴァ神という姿があります。カーラ・バイラヴァ神は、カールッティカ月(10月~11月)の満月から8日目(アシュタミー)に降誕したと信じられ、2020年は12月8日に降誕祭が祝福されます。

満月から8日目に降誕したとされるカーラ・バイラヴァ神には、主となる8つの姿があります。それぞれはアシュタ・マートリカー(八母神)を妃として持ち、8つの方向を守ると信じられます。タントラの世界ではとりわけ熱心に礼拝される神格です。

カーラ・バイラヴァ神は、欲望にまみれ驕り高ぶった態度を見せたブラフマー神を罰するために、シヴァ神から生まれたと伝えられます。カーラ・バイラヴァ神の姿となったシヴァ神は、5つあったブラフマー神の頭を切り落とし、長きにわたる苦行を行いました。

「カーラ」は「時」、「バイラヴァ」はシヴァ神の化身した恐ろしい姿を意味します。シヴァ神のもっとも恐れられる姿にも関わらず、カーラ・バイラヴァ神への礼拝は限りのない保護と繁栄を授けると信じられます。それは、私たちの欲望という最も恐ろしい敵を倒すとともに、優れた精神力を授けてくれるからに違いありません。

そんなカーラ・バイラヴァ神は、犬を乗り物として描かれることがあります。インドでは古くから、犬は死の世界に関連があると捉えられてきました。そんな犬を乗り物とすることは、時を征服することの象徴でもあります。

過去や未来に囚われる時、私たちは恐怖や衰退を感じることが少なくありません。欲望は、もっとも大切な今という瞬間を見失わせることもあります。今を粗末にすることは、カーラ・バイラヴァ神に無礼を働くことに変わりなく、今を全力で生きることで、カーラ・バイラヴァ神へのもっとも偉大な礼拝が成し遂げられます。そうして生きることで、恐怖や衰退を見せる欲望という強敵は倒され、限りのない保護と繁栄が授けられるように思います。

(文章:ひるま)

新型コロナウィルス支援募金活動報告(その21)

新型コロナウィルス支援募金にご協力をいただいております皆様、誠にありがとうございます。

3月25日に始まった新型コロナウィルス感染拡大防止のためのインド全土の封鎖は、経済状況の悪化を受け、6月以降、段階的な措置の緩和が行われています。
インド全体では感染拡大のピークを過ぎ、現在は1日の新規感染者数が4万人前後の日が続いています。

皆様からたくさんの温かいお気持ちをいただき、動物支援のご寄付が集まりましたことから、11月28日にデリーで動物を保護する施設へ医療物資を届けることができました。
当初、動物支援は封鎖や外出禁止の影響により飢え始めた地域動物への餌食のための支援として開始いたしましたが、社会経済活動の多くが再開している現在は、保護施設への医療物資の支援としてご寄付を募っています。

医療物資の支援は、前回から2ヶ月半ぶり、第5回目の支援となります。
獣医師の指導のもと、今回はRs.47814(約67000円)の医療物資を手配しました。
薬局にて8%の割引をいただいたため、配送料を含め、支払った金額はRs.44488(約62500円)となっています。

外出自粛の影響で、日本ではペットを飼う人が増えたというニュースも伝えられましたが、インドではペットを手放す人が増えていると伝えられています。
経済的な事情によりペットの世話ができなくなったことが大きな理由のようですが、ペットが新型コロナウイルス感染の原因になると誤った噂が流れたこともあると伝えられています。
捨てられた動物が徘徊することにより、縄張り争いで怪我をする動物が多くなりました。

医療物資は、前回に引き続き、怪我をした動物のための治療薬や、衰弱した動物のための栄養剤が主なものとなりました。
保護施設では、現在も保護される動物が多く、医療物資はいくらあっても足らないと言います。
救える命は限られ、無力感に包まれることがあっても、できることをひとつひとつ行っていくと、活動する人々の姿勢からはたくさんの気づきを与えられます。

不安定な状況が続く中で、継続してたくさんのご支援をいただいておりますこと、皆様への感謝をお預かりしています。
行動を起こすことで良い変化が生まれることを願い、今後も保護施設への医療物資の支援を継続していく予定です。
少しでも万物が安全に健やかに暮らすことができるように心から願っています。

この度の温かいご協力に、心より御礼申し上げます。
今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

(スタッフ:ひるま)

2020年12月の主な祝祭

2020年12月の主な祝祭をご紹介いたします。

大きな祝祭は少ない12月ですが、盛大な結婚式が多く執り行われる地域や慣習があり、祝福に包まれる時が続きます。また、バガヴァッド・ギーターが生まれたとされるギーター・ジャヤンティや、三大神が一体となったダッタートレーヤ神の降誕祭などが祝福されます。

12月4日 サンカタハラ・チャトゥルティー
12月8日 カーラ・バイラヴァ・ジャヤンティ
12月11日 エーカーダシー
12月12日 プラドーシャ
12月13日 シヴァラートリー
12月15日 新月
12月16日 ダーヌ(射手座)・サンクラーンティ
12月19日 ヴィヴァーハ・パンチャミー
12月25日 エーカーダシー/ギーター・ジャヤンティ
12月27日 プラドーシャ
12月29日 ダッタートレーヤ・ジャヤンティ
12月30日 満月

*地域や慣習によって、日にちに前後の差異が生じます。

1年を通じた祝祭、またその詳細について、インド暦カレンダーでご紹介しております。

参照:Month Panchang

第83回グループ・ホーマ(ヴァイクンタ・チャトゥルダシー)無事終了のお知らせ

第83回グループ・ホーマ(ヴァイクンタ・チャトゥルダシー)にお申込みいただきました皆様、誠にありがとうございました。

スダルシャナ・チャクラを礼拝する、第83回グループ・ホーマは、11月28日に無事に終了いたしました。

プージャーの写真を以下に掲載させていただきます。

神々の祝福と、より良い体験がありますよう、心よりお祈り申し上げます。
第83回グループ・ホーマの実施内容はこちらよりご覧いただけます。

正義の地

アルジュナが直面する混乱と葛藤に、クリシュナ神が勇ましく教えを説くバガヴァッド・ギーター。
その舞台となるのは、マハーバーラタの大戦が始まろうとしている聖地、クルクシェートラです。
この戦場という舞台は、人間の苦悩を暗示していると広く解釈されてきました。
そんなバガヴァッド・ギーターの舞台になったクルクシェートラには、ある神話が伝わります。

クルクシェートラは、クル族の王に由来する土地です。
古代において、その土地はサラスワティー川とドリシャドヴァティー川の間にあったといわれ、現在ではインド北部のハリヤーナー州に位置します。
心身の穢れを清める聖地として、水辺は精神的にも物質的にも、人々の拠り所となる場所でした。

クル王が馬車に乗ってこの土地を訪れた時のこと、馬車の金を使って鋤を作り、その不毛の地を耕し始めたといわれます。
神々の王であるインドラ神は、クル王に何をしているのか尋ねました。

クル王は、8つの美徳を育てる土地を準備していると答えます。
8つの美徳とは、苦行(タパス)、真実(サティヤ)、寛容(クシャマー)、親切(ダヤー)、清浄(サウチャ)、布施(ダーナ)、合一(ヨーガ)、禁欲(ブラフマチャリヤ)でした。

さまざまな困難に直面しても、その美徳を育てるために土地を耕し続けたクル王は、恩恵を与えられます。
その恩恵は、いつまでもクル王の名前がその土地において語り継がれるということ、そして、その土地における戦いで命を落とした者は、誰でも天の国に行くというものでした。

そうして聖地となったクルクシェートラは、ダルマクシェートラとも呼ばれます。
ダルマクシェートラは、正義の地を意味します。
この正義の地は、個々の内に存在しているものに他ありません。

人生において8つの美徳を育む私たちは、時に混乱と葛藤に直面することがあっても、正義のために戦い続ける必要があります。
その戦いにおいては、クリシュナ神の教えが綴られたバガヴァッド・ギーターが何ものにも代えがたい支柱になるはずです。
そして戦いを終える時、得る勝利は個の魂の解脱として、私たちの生きる目的を成就してくれるに違いありません。

(文章:ひるま)

参照: Kurukshetra—The Land of Dharma

グレートコンジャンクション2020

2020年12月21日、社会に激変が起こるとされる惑星の配置、グレートコンジャンクションが生じます。グレートコンジャンクションとは、木星と土星が同じ位置で重なる現象をいい、2020年は12月21日に、やぎ座でそのグレートコンジャンクションが生じます(日本時間では12月22日)。

肯定的な木星の影響は、拡大や成長をもたらす一方で、否定的な土星の影響は、制約や障害をもたらすとされます。この相反する2つの力の作用は、物事の動きに大きな影響を与えると考えられ、世界の歴史を形作る作用があるとされてきました。

以下に、2020年のグレートコンジャンクションについて、「Jupiter–Saturn Conjunction 2020」よりご紹介いたします(抄訳)。

2020年の木星と土星のコンジャンクション

グレートコンジャンクションは、およそ20年ごとに生じ、個人と社会、つまり、すべてに影響を与える強力なエネルギーを引き起こします。その入り混じった力は、歴史を形成するある種の特色をその時代に残すもので、実際、木星と土星のコンジャンクションのサイクルを調べることで、歴史を紐解くことも可能です。占星術で歴史を分析するマンデーン占星術では、このコンジャンクションが主要なテーマとなります。

木星は約1年、土星は約2年半に渡ってひとつの星座に留まる動きの遅い惑星です。それらの性質が人々の意識に働きかける時間が十分にあることから、個人のホロスコープに応じて、それぞれの人生に強力な方法で影響を与える可能性があります。そして、2020年のやぎ座における木星と土星のコンジャンクションは、以下に示す理由から、特に強力なものになると考えられます。

このグレートコンジャンクションが生じる時(サイデリアル式)

土星は2020年1月25日にやぎ座に入ります。そして、木星は3月30日にこれに加わり、木星と土星が一緒にやぎ座に留まる期間が始まります。しかし、双方の逆行が生じるため、木星と土星が一緒にやぎ座に留まる期間は複雑になります。土星はやぎ座に留まるも、木星は7月1日にいて座に逆行し、11月21日まで留まります。したがって、1番目の期間は3月30日から7月1日までとなります。2番目の期間は11月21日に始まり、木星がみずがめ座に移動する2021年4月6日まで続きます。しかし、木星は再び逆行し、9月15日にやぎ座に戻ります。したがって、3番目の期間は、2021年9月15日から11月21日までとなります。

まとめると、木星と土星がやぎ座にある期間は次の通りです。

・2020年3月30日から2020年7月1日まで
・2020年11月21日から2021年4月6日まで
・2021年9月15日から2021年11月21日まで

また、木星と土星が1度以下で重なる時、つまり、惑星戦争として知られるグラハ・ユッダが生じるのは次の通りです。

・2020年12月16日から18日まで:5度でのコンジャンクション
・2020年12月21日から24日まで:6度でのコンジャンクション

そして、完全なコンジャンクションが生じる時は2020年12月21日となり、ナクシャトラがウッタラ・アーシャダーにおいて、6.20度の位置で生じます。ウッタラ・アーシャダーのエネルギーは、阻止できない勝利を与える力として知られます。このコンジャンクションが冬至で生じることも、非常に重要な意味を持ちます。このコンジャンクションのエネルギーはピークにおいて著しく強まるも、その影響は、木星と土星がやぎ座で一緒に留まる期間全体に広がります。

※日付は場所によって前後する場合があります。

支配的になるエネルギーは

惑星がある星座で重なる時、さまざまな要因がその惑星の相対的な強さを決定します。時に、どの惑星がどの惑星を押さえ込むかを判断することは、複雑で、困難を伴います。しかし、ここでは違います。土星は明らかに、このやぎ座のコンジャンクションにおいて支配的であり、社会や個人という広範囲にわたって影響を生み出します。惑星戦争として知られるグラハ・ユッダは、2つの惑星が1度以下で重なる時に生じますが、その戦いにおいて勝敗を定義する指標はさまざまです。この場合、木星の方が大きいにも関わらず、土星の輪がより大きな広がりを持つことによって、土星が勝利者となります。また、土星はやぎ座を支配しています。自らが支配する星座にある時、その惑星は力を得るため、ここで土星の力はさらに増します。そして、やぎ座にある木星は減衰するため、木星の光はもっとも弱くなり、また傷つきます。さらに、木星が減衰する位置は5度であり、それはまさに木星と土星がグラハ・ユッダで重なる位置です。加えて、土星の暗黒のエネルギーが自ずともっと強くなる冬至においてこのコンジャンクションが生じるため、土星の支配力はさらに大きくなります。ウッタラ・アーシャダーのエネルギーも、土星の支配の影響を強化します。個人に生じる影響はそれぞれのホロスコープによってさまざまに異なるも、誰もが、また世界全体も、この強まる土星の力と弱まる木星の光を経験するでしょう。この戦いにおいては、土星が勝利するのです。

地の性質を持つ土星が同じく地の性質を持つやぎ座に留まる2020年〜2021年の間にこのコンジャンクションが生じることにも、重要な意味があります。歴史的に、木星と土星のコンジャンクションは、同じ元素で長期間、通常は約200年に渡って生じます。そして、20年の周期性があり、その間、それぞれの元素の特徴をその時代に示します。コンジャンクションが前の元素と次の元素の間で交互に現れる移動の期間は、大きい方の期間を繋ぎ、その期間は60年から140年まで変化します。

世界への影響

現在の地の性質が支配する期間は、1961年に始まり2199年まで続きます。しかし、その間、2000年におひつじ座の終わりに近い位置で生じた火の性質でのコンジャンクションにより、小規模でも火の性質が新世紀の時代精神の一因になることが明確になりました。1901年に始まっていた火の性質から地の性質への移行の動きは、20世紀の終わりまで完全に終わったわけではなく、その異常な状態により、20世紀を特有で長期にわたる転換期として見ることができます。火の性質は、たとえ暴力や戦争に突入したとしても、国家主義的な野望を支持します。それは、正義、独立、自由のための戦いを意味します。一方で、地の性質は、安全、物質的な利益、富の追求、資源の開発、そして技術の開発への意欲を育みます。

1921年、第1次世界大戦の戦火、オーストリア=ハンガリー帝国の崩壊、ロシア革命、アイルランド独立戦争に続き、600年以上を経て地の性質でのコンジャンクションが生じました。それは、1929年のウォール街大暴落につながった投機ブームをもたらします。そして、1941年に木星と土星のコンジャンクションが再び火の性質で生じると、第2次世界大戦が激化、インドとアフリカでは独立運動が高まり、その後のおよそ20年間で、インドとアフリカの大部分が植民地支配から解放されました。1961年には、戦後の物質的な繁栄が現れ、限りない拡大と発展の価値を特徴とする地の性質の新時代が本格的に始まります。1981年には、再び地の性質でのコンジャンクションが生じ、その傾向を加速させます。新技術の成長と企業の力はかつてないほど拡大し、国家政府が強力な企業の経済的な利益に従属するようになり、企業はデジタル技術でその支配を固めていきます。

地の性質の影響下で、営利企業や大規模な複合企業が成長し、企業の利益が脅かされると軍事力を誘発します。軍事力は大衆の恐怖とパラノイアを煽り、不足や欠乏の感覚を吹き込みます。これは、企業の力を増大させる別の効果となるものであり、富裕層とそうでない人々の間の社会的な格差を拡大しました。これらはすべて土星のテーマであり、2020年のコンジャンクションがそれを一層高め、木星がやぎ座で極端に減衰することによって、さらに悪化します。

木星は倫理、正義、信念の性質を示しますが、これらはすべて土星の支配によって覆い隠されます。そこでは、経済的な安全、企業の利益や統制が優先されます。したがって、マンデーン占星術の観点から2020年のアドバイスをするとすれば、警戒を怠らないことです。個人データを保護しましょう。主義や思想の宣伝戦略と心理操作のツールへと密かに変容を遂げたソーシャルメディアの使い方に注意する必要があります。自分自身に適度な経済的安定を確保しながら、社会の正義、環境の保護、不利な立場にある人々への人道的な支援といった、大きな問題を決して忘れないことが大切です。今後の地の性質が支配的になる期間においては、気候変動、環境破壊、種の絶滅に関する問題の危険性が非常に高くなります。そして今、2020年、木星が伝える倫理的なビジョンを私たちが必要とする時、木星の光は減衰するのです。

精神的な意味

しかし、土星の支配によるこの世界への影響は重要なものとなる可能性があります。大局的な見地から真に重要なことは、精神的な面におけるものです。精神的な進化に日々を捧げてきた人々にとって、木星と土星のコンジャンクションはより深い意味を持ち、土星の力から隠された恵みがもたらされます。木星と土星は、どちらも精神的な資質の徴候を示しますが、それらは互いにまったく正反対の方向に現れます。

光、富、慈悲、友愛の惑星として、木星は創造のあらゆる面において神性を知覚する能力を与えます。その影響力は、私たちの人生におけるあらゆる経験に精神的な要素を吹き込みます。万物は神の現れだからこそ、すべてに神性を見出すことは賛美に値します。このようにして、木星は世界と関わります。木星は倫理と正義を推し進め、真理の道に従って役目を果たすため、大きな心で任務を遂行しています。物質的な豊かさは、富、子ども、社会的地位、そして世俗的な称賛といった形で示されるかもしれませんが、うまく機能する木星は、そういった恵みに執着することはありません。すべての人により崇高な道義を与えるために、それらを利用するのです。木星は、特に法律、医学、哲学、教育など、人物を向上させるあらゆる高度な知識の象意があります。木星は神々のグルであり、貴僧であり、その精神性は、儀式、真言、礼拝に向けられています。

一方で、暗闇、制約、否定、孤独の惑星として、土星は物質界に関するすべてを制限し、不満にさせます。土星は、身体的な病気、精神的な苦悩、経済的な困難、不安定な情緒、喪失や苦痛をもたらします。質素な生活は土星の性質に分類されますが、すべての人にとってそうであるとは限りません。土星の影響下で、特定の人は、権力や財産の面で大きく上昇することができます。しかし、活動の縮小は依然としてあり、不満、苦悩、不安となって現れます。物質的な不足または物質的な獲得、そのどちらの場合を通じても、土星はある種の存在に関する失望を助長します。土星はこの世の儚さを教え、この世界に疲れ変容に熟した心を、放棄と超越へ向かわせます。

土星の道は「十字架の道」です。土星はゆっくりと少しずつ動くため、その道は非常に長い時間がかかる場合があります。しかし、最終的に、土星の道は物質的な束縛からの解放であるモークシャにおいて締めくくられます。サンスクリット語で土星はシャニと呼ばれます。シヴァ神と密接に関係するシャニは、マーヤー(幻想)による歪みや視野の狭さを払い除けます。土星は無明(無知)の覆いを取り払い、真理の実現をかなえます。暗闇を通して、魂は無限の輝きに開かれます。それが土星という神秘の本質なのです。

木星(グル)は知識の惑星であり、土星(シャニ)は知恵の惑星です。木星と土星のコンジャンクションにおける土星の支配は、深い精神的な変革の可能性の扉を大きく開きます。それは、限りのある時間に打ち勝つ永遠の勝利です。この期間への心構えができている人にとって、これは秘められた恵みとなります。しかし、そうでなければ、実に困難な時となるでしょう。このコンジャンクションの間に、障害を経験する可能性があるとしても、まず取り入れるべき対策は、回心、つまり心の大きな方向転換です。土星を信じ、身を任せてください。土星は、人の心に働きかけ、行動を起こさせるもの、つまり、真珠を育てる促進剤となるものです。土星がもたらすものには、あなたの内なる目覚めにつながる教訓が含まれていることを確信してください。

出典:Seven Winds Yoga and Jyotish “Jupiter–Saturn Conjunction 2020”, http://www.sevenwindsyoga.com/blog/jupiter-saturn-conjunction-2020/