バガヴァッド・ギーター第1章第47節

एवम् उक्त्वार्जुनः संख्ये
evam uktvārjunaḥ saṁkhye
エーヴァム ウクトヴァールジュナハ サンキイェー
アルジュナは戦いのさなか、このように言って

evam【副詞】このように、こんなふうに、そんなふうに
uktvā【絶対分詞 √vac】言って、話して
arjunas【男性・単数・主格】アルジュナは
saṁkhye【中性・単数・処格】戦いにおいて、戦いの中で

रथोपस्थ उपाविशत् ।
rathopastha upāviśat |
ラトーパスタ ウパーヴィシャット
戦車の座席に座り込んだ

ratha【男性】戦車
upasthe【男性・単数・処格】台座において、座席において
→rathopasthe【男性・単数・処格】戦車の台座において、戦車の座席において。語末eは、後に続くuと連声してaとなる(rathopastha)。
upāviśat【三人称・単数・パラスマイパダ・過去 upa√viś】彼は座った、彼は座り込んだ

विसृज्य सशरं चापं
visṛjya saśaraṁ cāpaṁ
ヴィスリッジャ サシャラン チャーパン
矢とともに弓を投げ捨て

visṛjya【絶対分詞 vi√sṛj】投げ捨てて、 放り出して
saśaram【中性・単数・対格】矢と一緒に、矢とともに
cāpam【男性/中性・単数・対格】弓を

शोकसंविग्नमानसः ॥
śokasaṁvignamānasaḥ ||
ショーカサンヴィグナマーナサハ
悲しみに心をかき乱された

śoka【男性】悲しみ、悲哀、苦痛、苦悩
saṁvigna【過去受動分詞 sam√vij】動揺した、混乱した、おびえた、かき乱された
mānasas【男性・単数・主格】心、精神
→śokasaṁvignamānasas【男性・単数・主格、所有複合語】悲しみに心をかき乱された、苦悩で精神が混乱した

एवमुक्त्वार्जुनः संख्ये रथोपस्थ उपाविशत् ।
विसृज्य सशरं चापं शोकसंविग्नमानसः ॥ ४७ ॥

evamuktvārjunaḥ saṁkhye rathopastha upāviśat |
visṛjya saśaraṁ cāpaṁ śokasaṁvignamānasaḥ || 47 ||
戦いのさなか、悲しみに心をかき乱されたアルジュナはこのように言うと、
弓矢を投げ捨てて、戦車の座席に座り込んでしまいました。

バガヴァッド・ギーター第1章第46節

यदि माम् अप्रतीकारम्
yadi mām apratīkāram
ヤディ マーム アプラティーカーラム
もし無抵抗の私を

yadi【接続詞】もし
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】私を
apratīkāram【男性・単数・対格】無抵抗の、抵抗しない

अशस्त्रं शस्त्रपाणयः ।
aśastraṁ śastrapāṇayaḥ |
アシャストラン シャストラパーナヤハ
武器を持たない、武器を手にした

aśastram【中性・単数・対格】非武装の、武器のない、武器を持たない
śastra【男性】武器、刀剣
pāṇayas【男性・複数・主格】手
→śastrapāṇayas【男性・複数・主格、所有複合語】武器を手にした

धार्तराष्ट्रा रणे हन्युस्
dhārtarāṣṭrā raṇe hanyus
ダールタラーシュトラー ラネー ハンニュス
ドリタラーシュトラの一族が、戦いにおいて殺すならば

dhārtarāṣṭrās【男性・複数・主格】ドリタラーシュトラの一族が、ドリタラーシュトラの息子たちが
raṇe【男性・単数・処格】歓喜において;(歓喜の対象としての)戦争において、衝突において、対立において
hanyus【三人称・複数・パラスマイパダ・願望法 √han】彼らが殺すとしても、彼らが殺すならば

तन् मे क्षेमतरं भवेत् ॥
tan me kṣemataraṁ bhavet ||
タン メー クシェーマタラン バヴェート
それは私にとって、より幸せなことだろう

tat【中性・単数・主格、指示代名詞 tad】それは、あれは
me【単数・属格、一人称代名詞(附帯形) mad】私にとって
kṣemataram【中性・単数・主格、比較級】より幸福な状態、より幸せなこと
bhavet【三人称・単数・パラスマイパダ・願望法 √bhū】それは〜だろう、それは〜かもしれない

यदि मामप्रतीकारमशस्त्रं शस्त्रपाणयः ।
धार्तराष्ट्रा रणे हन्युस्तन्मे क्षेमतरं भवेत् ॥ ४६ ॥

yadi māmapratīkāramaśastraṁ śastrapāṇayaḥ |
dhārtarāṣṭrā raṇe hanyustanme kṣemataraṁ bhavet || 46 ||
もし武器を持たない無抵抗の私を、武器を手にしたドリタラーシュトラの一族が
戦いにおいて殺すならば、それは私にとってより幸せなことでしょう。」

バガヴァッド・ギーター第1章第45節

अहो बत महत् पापं
aho bata mahat pāpaṁ
アホー バタ マハト パーパン
ああ、何という大罪を

aho【間投詞】おお、ああ
bata【間投詞】ああ、まあ
mahat【中性・単数・対格】偉大な、大きな、強大な
pāpam【中性・単数・対格】罪を、悪を、不正を、悪事を

कर्तुं व्यवसिता वयम् ।
kartuṁ vyavasitā vayam |
カルトゥン ヴィヤヴァシター ヴァヤム
私たちは為すことを決意した

kartum【不定詞 √kṛ】為すこと、行うこと、作ること
vyavasitās【男性・複数・主格・過去受動分詞 vy-ava√sā】決心した、決意した、決定した、企てた
vayam【複数・主格、一人称代名詞 asmad】私たちは

यद् राज्यसुखलोभेन
yad rājyasukhalobhena
ヤド ラージヤスカローベーナ
王権の幸福を貪り求めることによって

yad【中性・単数・対格、関係代名詞 yad】それを。ここでは前文のmahat pāpamを指している。
rājya【中性】王権、主権、支配権、王政
sukha【中性】安楽、歓喜、幸福、享楽、繁栄、成功
lobhena【男性・単数・具格】貪欲によって、強欲によって、欲望によって
→rājyasukhalobhena【男性・単数・具格、限定複合語】王権の幸福に対する貪欲によって、王権の幸福を貪り求めることによって、

हन्तुं स्वजनम् उद्यताः ॥
hantuṁ svajanam udyatāḥ ||
ハントゥン スヴァジャナム ウッディヤターハ
同族を殺すことを企てた

hantum【不定詞 √han】殺すこと、破壊すること
svajanam【男性・単数・対格】自分の一族を、同族の者を、親類を、親族を、血縁者を
udyatās【男性・複数・主格、過去受動分詞 ud√yam】企てた、企図した、準備した

अहो बत महत्पापं कर्तुं व्यवसिता वयम् ।
यद्राज्यसुखलोभेन हन्तुं स्वजनमुद्यताः ॥ ४५ ॥

aho bata mahatpāpaṁ kartuṁ vyavasitā vayam |
yadrājyasukhalobhena hantuṁ svajanamudyatāḥ || 45 ||
ああ、私たちは何という大罪を犯そうと決意したことか……
王権の幸福を貪り求めて、同族を殺そうと企てるとは。

バガヴァッド・ギーター第1章第44節

उत्सन्नकुलधर्माणां
utsannakuladharmāṇāṁ
ウツサンナクラダルマーナーン
一族の慣習が絶たれた

utsanna【過去受動分詞 ut√sad】破壊された、絶たれた、中止された
kula【中性】家族、一族、氏族、群れ、仲間、カースト
dharmāṇām【男性・複数・属格】秩序の、慣例の、習慣の、風習の;義務の;得の、美徳の、善行の;正義の;公正の;法律の
→utsannakuladharmāṇāṁ【男性・複数・属格、所有複合語】家族法の破壊された、一族の美徳が破壊された、一族の慣習が絶たれた

मनुष्याणां जनार्दन ।
manuṣyāṇāṁ janārdana |
マヌッシャーナーン ジャナールダナ
人々の、クリシュナよ

manuṣyāṇām【男性・複数・属格】人々の、人間たちの
janārdana【男性・単数・呼格】ジャナールダナよ。クリシュナの別名。名前は「人を悩ます者」の意。

नरके नियतं वासो
narake niyataṁ vāso
ナラケー ニヤタン ヴァーソー
住むところは必ずや地獄の中で

narake【男性・中性・単数・処格】地獄の中で、修羅場の中で
niyatam【副詞】間違いなく、確かに、つねに、決まって、決定的に
vāsas【男性・単数・主格】住居は、住処は
※テキストによってはniyatamをaniyatam(不確かに、不明確に、制限されずに、無制限に、異常に)として、「住むところはいつまでも地獄の中で」と書かれる場合がある。

भवतीत्यनुशुश्रुम ॥
bhavatītyanuśuśruma ||
バヴァティーティヤヌシュシュルマ
それは(地獄の中)であると、私たちは聞いた

bhavati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √bhū】それは〜である、それは〜となる
iti【副詞】〜と、〜ということ、以上(しばしば引用句の後に置かれる)
anuśuśruma【一人称・複数・パラスマイパダ・完了 anu√śru】私たちは聞いた

उत्सन्नकुलधर्माणां मनुष्याणां जनार्दन ।
नरके नियतं वासो भवतीत्यनुशुश्रुम ॥ ४४ ॥

utsannakuladharmāṇāṁ manuṣyāṇāṁ janārdana |
narake niyataṁ vāso bhavatītyanuśuśruma || 44 ||
クリシュナよ、一族の慣習が途絶えた人々の住むところは、
必ずや地獄であると私たちは聞きました。

バガヴァッド・ギーター第1章第43節

दोषैर् एतैः कुलघ्नानां
doṣair etaiḥ kulaghnānāṁ
ドーシャイル エータイヒ クラグナーナーン
一族の破壊者たちのこれらの罪過によって

doṣais【男性・複数・具格】罪によって、悪によって、罪過によって
etais【男性・複数・具格、指示代名詞 etad】これらによって
kulaghnānām【男性・複数・属格】家族の破壊者たちの、一族の破壊者たちの

वर्णसंकरकारकैः ।
varṇasaṁkarakārakaiḥ |
ヴァルナサンカラカーラカイヒ
種姓の混乱をもたらすことによって

vaṇa【男性】種、カースト、種姓
saṁkara【男性】混乱、混淆、混合
kārakais【男性・複数・具格】〜を為す、作る、生ずる、起こす、遂行する
→varṇasaṁkarakārakais【男性・複数・具格、限定複合語】種姓の混乱をもたらすことによって、種姓を混乱させることによって

उत्साद्यन्ते जातिधर्माः
utsādyante jātidharmāḥ
ウツサーディヤンテー ジャーティダルマーハ
社会階級の規範が絶たれる

utsādyante【三人称・複数・現在・受動活用 ut√sad】それらは破壊される、それらは絶たれる、それらは中止される
jāti【女性】生まれながらの位置、等級、種姓、階級、カースト、人種、血統、家系
dharmās【男性・複数・主格】秩序、慣例、習慣、風習、法則、既定;規則;義務;得、美徳、善行;宗教;教説;正義;公正;法律;性質、性格、本質、属性
→jātidharmās【男性・複数・主格】階級法が、階級の美徳が、階級の義務が

कुलधर्माश्च शाश्वताः ॥
kuladharmāśca śāśvatāḥ ||
クラダルマーシュチャ シャーシュヴァターハ
また永遠なる一族の慣習が

kula【中性】家族、一族、氏族、群れ、仲間、カースト
dharmās【男性・複数・主格】秩序、慣例、習慣、風習、法則、既定;規則;義務;得、美徳、善行;宗教;教説;正義;公正;法律;性質、性格、本質、属性
→kuladharmās【男性・複数・主格、限定複合語】家族法が、一族の美徳が、一族の慣習が
ca【接続詞】そして、また、〜と
śāśvatās【男性・複数・主格】永遠の、不変の、不滅の、恒久の、果てしない

दोषैरेतैः कुलघ्नानां वर्णसंकरकारकैः ।
उत्साद्यन्ते जातिधर्माः कुलधर्माश्च शाश्वताः ॥ ४३ ॥

doṣairetaiḥ kulaghnānāṁ varṇasaṁkarakārakaiḥ |
utsādyante jātidharmāḥ kuladharmāśca śāśvatāḥ || 43 ||
一族の破壊者たちの、種姓の混乱をもたらすこれらの罪過によって、
永遠なる社会階級の規範と一族の慣習が絶たれます。

バガヴァッド・ギーター第1章第42節

संकरो नरकायैव
saṁkaro narakāyaiva
サンカロー ナラカーヤイヴァ
混乱は地獄のために

saṁkaras【男性・単数・主格】混乱は、混淆は、混合は
narakāya【男性・単数・為格】地獄のために、冥界のために、地界のために
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)

कुलघ्नानां कुलस्य च ।
kulaghnānāṁ kulasya ca |
クラグナーナーン クラスヤ チャ
一族の破壊者たちと、一族にとって

kula【中性】家族、一族、氏族、群れ、仲間、カースト
ghnānām【男性・複数・属格】破壊者たちにとって、殺人者たちにとって
→kulaghnānām【男性・複数・属格、限定複合語】家族の破壊者たちにとって、一族の破壊者たちにとって
kulasya【中性・単数・属格】家族にとって、一族にとって
ca【接続詞】そして、また、〜と

पतन्ति पितरो ह्येषां
patanti pitaro hyeṣāṁ
パタンティ ピタロー ヒエーシャーン
なぜならば、彼らの祖先は落ちるため

patanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √pat】彼らは落ちる、彼らは沈む。インド古来の信仰では、供養を受けられない祖霊は地獄に落ちるとされる。
pitaras【男性・複数・主格】(特に男性の)祖先たちは、先祖たちは、父親たちは
hi【不変化辞】なぜならば、〜のために;真に、確かに、実に
eṣām【男性・複数・属格、指示代名詞 etad】彼らの、それらの

लुप्तपिण्डोदकक्रियाः ॥
luptapiṇḍodakakriyāḥ ||
ルプタピンドーダカクリヤーハ
供物と水の供養を失った

lupta【男性、過去受動分詞 √lup】失った、奪われた、取り上げられた
piṇḍa【男性】食物;(祖霊に与える)団子、祖霊祭の供物、祭餅
udaka【中性】水:聖水、浄水
kriyās【女性・複数・主格】祭式、供儀、儀式、供養
→luptapiṇḍodakakriyās【男性・複数・主格、並列複合語】供物と水の供養(先祖供養)を失った

संकरो नरकायैव कुलघ्नानां कुलस्य च ।
पतन्ति पितरो ह्येषां लुप्तपिण्डोदकक्रियाः ॥ ४२ ॥

saṁkaro narakāyaiva kulaghnānāṁ kulasya ca |
patanti pitaro hyeṣāṁ luptapiṇḍodakakriyāḥ || 42 ||
種姓の混乱は、一族の破壊者たちと一族を地獄へと導きます。
なぜならば、供物と水の供養を失った彼らの祖霊は、地獄へ落ちるから……

バガヴァッド・ギーター第1章第41節

अधर्माभिभवात् कृष्ण
adharmābhibhavāt kṛṣṇa
アダルマービバヴァート クリシュナ
悪徳の支配により、クリシュナよ

adharmābhibhavāt【男性・単数・従格】非法の支配により、不正の支配により、悪徳の支配により。adharma(非法)+abhibhavāt(支配)
kṛṣṇa【男性・単数・呼格】クリシュナよ

प्रदुष्यन्ति कुलस्त्रियः ।
praduṣyanti kulastriyaḥ |
プラドゥッシャンティ クラストリヤハ
一族の女性たちは堕落する

praduṣyanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 pra√duṣ】彼女らは堕落する、彼女らは不純になる、彼女らは穢れる
kula【中性】家族、一族、氏族、群れ、仲間、カースト
striyas【女性・複数・主格】女性たちは、婦女たちは、妻たちは
→kulastriyas【女性・複数・主格】一族の女性たちは

स्त्रीषु दुष्टासु वार्ष्णेय
strīṣu duṣṭāsu vārṣṇeya
ストリーシュ ドゥシュタース ヴァールシュネーヤ
女性たちが堕落すれば、クリシュナよ

strīṣu【女性・複数・処格】女性たちにおいて、婦女たちにおいて
duṣṭāsu【女性・複数・処格、過去受動分詞 √duṣ】堕落した、穢れた
→strīṣu duṣṭāsu【絶対処格】女性たちが堕落するとき、婦女たちが穢れれば
vārṣṇeya【男性・単数・呼格】ヴリシュニの子孫よ。クリシュナの別名。

जायते वणसंकरः ॥
jāyate vaṇasaṁkaraḥ ||
ジャーヤテー ヴァルナサンカラハ
種姓の混乱が生じる

jāyate【三人称・単数・アートマネーパダ・現在 √jan】それは生じる、それは生まれる、それは起きる
vaṇa【男性】種、カースト、種姓
saṁkaras【男性・単数・主格】混乱が、混淆が、混合が
→vaṇasaṁkaras【男性・単数・主格、限定複合語】種姓の混乱が、カーストの混淆が

अधर्माभिभवात्कृष्ण प्रदुष्यन्ति कुलस्त्रियः ।
स्त्रीषु दुष्टासु वार्ष्णेय जायते वणसंकरः ॥ ४१ ॥

adharmābhibhavātkṛṣṇa praduṣyanti kulastriyaḥ |
strīṣu duṣṭāsu vārṣṇeya jāyate vaṇasaṁkaraḥ || 41 ||
クリシュナよ、悪徳の支配により、一族の女性たちは堕落します。
女性たちが堕落すれば、種姓の混乱が生じます。

バガヴァッド・ギーター第1章第40節

कुलक्षये प्रणश्यन्ति
kulakṣaye praṇaśyanti
クラクシャイェー プラナッシャンティ
一族が滅亡するとき、それらは滅びる

kula【中性】家族、一族、氏族、群れ、仲間、カースト
kṣaye【男性・単数・処格】破壊において、崩壊において、衰退において、滅亡において
→kulakṣaye【男性・単数・処格、限定複合語】一族の滅亡において、一族が滅亡するとき
praṇaśyanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 pra√naś】それらは消滅する、それらは滅びる、それらは衰退する

कुलधर्माः सनातनाः ।
kuladharmāḥ sanātanāḥ |
クラダルマーハ サナータナーハ
一族古来の慣習が

kula【中性】家族、一族、氏族、群れ、仲間、カースト
dharmās【男性・複数・主格】正義、法、美徳、名誉;慣習、しきたり、習わし、義務
→kuladharmās【男性・複数・主格、限定複合語】家族法が、一族の美徳が、一族の慣習が
sanātanās【男性・複数・主格】永遠の、不滅の、果てしない、太古の、古代からの

धर्मे नष्टे कुलं कृत्स्नम्
dharme naṣṭe kulaṁ kṛtsnam
ダルメー ナシュテー クラン クリツスナム
美徳が滅びれば、すべての一族を

dharme【男性・単数・処格】法において、義務において、美徳において
naṣṭe【単数・処格、過去受動分詞 √naś】消滅において、滅亡において
→dharme naṣṭe【絶対処格】法が滅びるとき、法が滅びれば、美徳が滅びれば
kulam【中性・単数・対格】家族を、一族を、氏族を
kṛtsnam【中性・単数・対格】すべての、全体の

अधर्मो ऽभिभवत्युत ॥
adharmo ‘bhibhavatyuta ||
アダルモー ビバヴァティユタ
実に悪徳が支配する

adharmas【男性・単数・主格】非法が、不徳が、悪徳が
abhibhavati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 abhi√bhū】それは支配する、それは圧倒する、それは征服する
uta【接続詞】そして、また、あるいは;実に、真に、まさに(文の終わりに置かれて強意を示す)

कुलक्षये प्रणश्यन्ति कुलधर्माः सनातनाः ।
धर्मे नष्टे कुलं कृत्स्नमधर्मोऽभिभवत्युत ॥ ४० ॥

kulakṣaye praṇaśyanti kuladharmāḥ sanātanāḥ |
dharme naṣṭe kulaṁ kṛtsnamadharmo’bhibhavatyuta || 40 ||
一族が滅亡するとき、一族古来の慣習が滅びます。
美徳が滅びれば、まさに悪徳がすべての一族を支配します。

バガヴァッド・ギーター第1章第39節

कथं न ज्ञेयम् अस्माभिः
kathaṁ na jñeyam asmābhiḥ
カタン ナ ジュニェーヤム アスマービヒ
どうして私たちが知るべきでない

katham【副詞】どうして、いかにして
na【否定辞】〜でない
jñeyam【中性・単数・主格、未来受動分詞(動詞的形容詞、義務分詞) √jñā】知られるべき
asmābhis【男性・複数・具格】私たちによって

पापाद् अस्मान् निवर्तितुम् ।
pāpād asmān nivartitum |
パーパード アスマーン ニヴァルティトゥム
この罪から免れること

pāpāt【中性・単数・従格】罪から、悪事から、悪行から、不正から
asmān【中性・単数・従格、指示代名詞 idam】これから
nivartitum【不定詞 ni√vṛt】逃れること、離れること、免れること

कुलक्षयकृतं दोषं
kulakṣayakṛtaṁ doṣaṁ
クラクシャヤクリタン ドーシャン
一族を崩壊させる罪を

kula【中性】家族、一族、氏族、群れ、仲間、カースト
kṣaya【男性、√kṣiから派生した名詞】破壊、崩壊、衰退、減衰、腐敗、滅亡
kṛtam【男性・単数・対格、過去受動分詞 √kṛ】生じた、為された、作られた
→kulakṣayakṛtam【男性・単数・対格】家族を滅亡させる、氏族を崩壊させる、一族を滅ぼす
doṣam【男性・単数・対格】罪を、悪を、罪過を

प्रपश्यद्भिर् जनार्दन ॥
prapaśyadbhir janārdana ||
プラパッシャドビル ジャナールダナ
理解していることによって、クリシュナよ

prapaśyadbhis【男性・複数・具格、現在分詞 pra√paś】知っていることによって、理解していることによって、識別していることによって。前出のasmābhisと同格のため「〜を理解している私たち」となる。
janārdana【男性・単数・呼格】ジャナールダナよ。クリシュナの別名。名前は「人を悩ます者」の意。

कथं न ज्ञेयमस्माभिः पापादस्मान्निवर्तितुम् ।
कुलक्षयकृतं दोषं प्रपश्यद्भिर्जनार्दन ॥ ३९ ॥

kathaṁ na jñeyamasmābhiḥ pāpādasmānnivartitum |
kulakṣayakṛtaṁ doṣaṁ prapaśyadbhirjanārdana || 39 ||
一族を崩壊させる罪をよく理解している私たちが、
この罪から免れるすべを知らないでよいはずがありません、クリシュナよ。

バガヴァッド・ギーター第1章第38節

यद्यप्येते न पश्यन्ति
yadyapyete na paśyanti
ヤディヤピイェーテー ナ パッシャンティ
たとえ彼らがこれら認めずとも

yadi【接続詞】もし、たとえ
api【接続詞】〜もまた、さえも、さらに
→yadi api:たとえ〜でも
ete【男性・複数・主格、指示代名詞 etad】これら
na【否定辞】〜でない
paśyanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √paś】彼らは見る、彼らは予見する、彼らは認める

लोभोपहतचेतसः ।
lobhopahatacetasaḥ |
ローボーパハタチェータサハ
貪欲に心乱された

lobha【男性】貪欲、強欲、欲望
upahata【過去受動分詞 upa√han】害された、損なわれた
cetasas【中性・複数・主格】心、精神、意志
→lobhopahatacetasas【中性・複数・主格、所有複合語】貪欲に心を損なわれた、貪欲に心乱された

कुलक्षयकृतं दोषं
kulakṣayakṛtaṁ doṣaṁ
クラクシャヤクリタン ドーシャン
一族を崩壊させる罪を

kula【中性】家族、一族、氏族、群れ、仲間、カースト
kṣaya【男性、√kṣiから派生した名詞】破壊、崩壊、衰退、減衰、腐敗、滅亡
kṛtam【男性・単数・対格、過去受動分詞 √kṛ】生じた、為された、作られた
→kulakṣayakṛtam【男性・単数・対格】家族を滅亡させる、氏族を崩壊させる、一族を滅ぼす
doṣam【男性・単数・対格】罪を、悪を、罪過を

मित्रद्रोहे च पातकम् ॥
mitradrohe ca pātakam ||
ミットラドローヘー チャ パータカム
仲間を裏切ることにおける罪悪を

mitra【男性】友人、仲間、同僚
drohe【男性・単数・処格】損害において、危害において、裏切りにおいて、背信において
→mitradrohe【男性・単数・処格】友人を傷つけることにおいて、仲間を裏切ることにおいて
ca【接続詞】そして、また、〜と
pātakam【中性・単数・対格】落ちる(√pat)ことを; 罪を、悪を、罪悪を、罪過を、悪事を

यद्यप्येते न पश्यन्ति लोभोपहतचेतसः ।
कुलक्षयकृतं दोषं मित्रद्रोहे च पातकम् ॥ ३८ ॥

yadyapyete na paśyanti lobhopahatacetasaḥ |
kulakṣayakṛtaṁ doṣaṁ mitradrohe ca pātakam || 38 ||
たとえ貪欲に心乱された彼らが、一族を崩壊させる罪と、
仲間を裏切ることにおける罪悪を認めなくても、