バガヴァッド・ギーター第9章第8節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

प्रकृतिं स्वाम् अवष्टभ्य
prakṛtiṁ svām avaṣṭabhya
プラクリティン スヴァーム アヴァシュタッビャ
自らのプラクリティに依存して

prakṛtim【女性・単数・対格 prakṛti】[〜に、〜を]本来(または自然)の形体・状態;性質、素質、傾向、気分;基本形態、型、標準、規則;自然;(自然の)始原的構成要素[それから他のすべてが展開される]、根本原質;(国家の)構成要素
svām【女性・単数・対格 sva】自身の、私の、汝の、彼の、彼女の、我々の、君達の、彼らの
avaṣṭabhya【絶対分詞 ava√stambh】[〜している]固定する;支持する;維持する;妨害する、封鎖する;掴む、握る;捕虜にする;依存する

विसृजामि पुनः पुनः ।
visṛjāmi punaḥ punaḥ |
ヴィスリジャーミ プナハ プナハ
繰り返し、私は生み出す

visṛjāmi【一人称・単数・パラスマイパダ・現在 vi√sṛj】[私は〜]発射する、射つ、〜に投げる、投げつける;流れさせる、出す、流す;(音を)発する;(従格)から自由にする、解放する;追い出す、(妻を)捨て去る;放逐する;(使者を)派遣する;捨てる、見捨てる;生かせる、かたわらにおく;あきらめる、廃する、放棄する
punar【副詞】後方へ、家へ;再び、新たに;更に、これ以上、なお、まだ;更にまた、かつまた、その他;それに反して、一方において、しかしながら、それにもかかわらず
→punaḥ punaḥ:しばしば、繰り返して

भूतग्रामम् इमं कृत्स्नम्
bhūtagrāmam imaṁ kṛtsnam
ブータグラーマム イマン クリツスナム
この万物の集団のすべてを

bhūtagrāmam【男性・単数・対格 bhūtagrāma】[〜に、〜を]創造物の集団、存在物の仲間;多数の精霊
imam【男性・単数・対格、指示代名詞 idam】[〜に、〜を]この、これ
kṛtsnam【中性・単数・対格 kṛtsna】すべての、全体の

अवशं प्रकृतेर् वशात् ॥
avaśaṁ prakṛter vaśāt ||
アヴァシャン プラクリテール ヴァシャート
自由意志のない、プラクリティの力により

avaśam【男性・単数・主格 avaśa】(他人)の意志に従わない;独立の、自由な;欲しない;自分の自由意志を有しない、(他人)の嫌がることをする
prakṛtes【女性・単数・属格 prakṛti】[〜の、〜にとって]本来(または自然)の形体・状態;性質、素質、傾向、気分;基本形態、型、標準、規則;自然;(自然の)始原的構成要素[それから他のすべてが展開される]、根本原質;(国家の)構成要素
vaśāt【男性・単数・従格 vaśa】[〜から、〜より]意志、願望、欲望;力、支配、権威、主権

प्रकृतिं स्वामवष्टभ्य विसृजामि पुनः पुनः ।
भूतग्राममिमं कृत्स्नमवशं प्रकृतेर्वशात् ॥८॥

prakṛtiṁ svāmavaṣṭabhya visṛjāmi punaḥ punaḥ |
bhūtagrāmamimaṁ kṛtsnamavaśaṁ prakṛtervaśāt ||8||
自らのプラクリティに依存して、この無力な万物の群れのすべてを、
プラクリティの力によって、私は繰り返し生み出す。

バガヴァッド・ギーター第8章第28節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
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वेदेषु यज्ञेषु तपःसु चैव
vedeṣu yajñeṣu tapaḥsu caiva
ヴェーデーシュ ヤジュニェーシュ タパハス チャイヴァ
ヴェーダ、祭祀、そして苦行において

vedeṣu【男性・複数・処格 veda】[〜において、〜のなかで]知識、祭祀の知識;ヴェーダ、神聖な知識;知覚
yajñeṣu【男性・複数・処格 yajña】[〜において、〜のなかで](祈祷または讃歌をもってする)崇拝;祭式の儀礼、祭式
tapaḥsu【中性・複数・処格 tapas】[〜において、〜のなかで]熱;火;苦悩;苦行、自責、抑制、宗教的苦行、敬虔
ca【接続詞】そして、また、〜と
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)

दानेषु यत् पुण्यफलं प्रदिष्टम् ।
dāneṣu yat puṇyaphalaṁ pradiṣṭam |
ダーネーシュ ヤット プンニャパラン プラディーシュタム
布施において、定められた功徳の果報を

dāneṣu【中性・複数・処格 dān】[〜において、〜のなかで]与えること、(娘を)嫁がせること、贈ること、(供物を)捧げること;(負債を)支払うこと;施物;喜捨;贈賄;付加;捧物、供物
yat【中性・単数・対格、関係代名詞 yad】[〜に、〜を]〜であるもの、〜である人
puṇyaphalam【中性・単数・体格 puṇya-phala】[〜に、〜を]善業の結果、善行の果報、報酬
pradiṣṭam【中性・単数・体格 pradiṣṭapra√diśの過去受動分詞)】指摘された、指示された;宣言された;規定された;指定された

अत्येति तत् सर्वम् इदं विदित्वा
atyeti tat sarvam idaṁ viditvā
アティイェーティ タット サルヴァム イダン ヴィディットヴァー
そのすべてを超越し、これを知って

atyeti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 ati√i】[彼は〜、それは〜]過ぎる;横切る;経過する;入る;追い越す;優越する;征服する;避ける;(従格)より離れる
tat【中性・単数・対格、指示代名詞 tad】[〜に、〜を]それ、あれ、これ
sarvam【中性・単数・対格 sarva】すべての、一切の、各々の;全体の
idam【中性・単数・対格、指示代名詞 idam】[〜に、〜を]これ
viditvā【絶対分詞 √vid】[〜して、〜してから]知る、理解する、気付く、学ぶ

योगी परं स्थानम् उपैति चाद्यम् ॥
yogī paraṁ sthānam upaiti cādyam ||
ヨーギー パラン スターナム ウパイティ チャーディヤム
ヨーガ行者は、最高なる原初の境地に到達する

yogī【男性・単数・主格 yogin】[〜は、〜が]ヨーガ行者、修行者、実践者
param【中性・単数・対格 para】最高の;より優れた、より高い、より良い、より悪い;最上の、卓越した、最善の;最大の
sthānam【中性・単数・対格 sthāna】[〜に、〜を]地位、身分、階級;住居、住所、場所、地点;(ある神の)世界・領域(地、空、天)
upaiti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 upa√i】[彼は〜、それは〜]近づく;赴く;会う;(対格)の徒弟となる;得る、到達する;受ける、入る;企てる、専注する;懇願する;現れる;起こる
ca【接続詞】そして、また、〜と
ādyam【中性・単数・対格 ādya】第一の、最初の、始めの

वेदेषु यज्ञेषु तपःसु चैव दानेषु यत्पुण्यफलं प्रदिष्टम् ।
अत्येति तत्सर्वमिदं विदित्वा योगी परं स्थानमुपैति चाद्यम् ॥२८॥

vedeṣu yajñeṣu tapaḥsu caiva dāneṣu yatpuṇyaphalaṁ pradiṣṭam |
atyeti tatsarvamidaṁ viditvā yogī paraṁ sthānamupaiti cādyam ||28||
ヨーガ行者はこれを知り、ヴェーダ、祭祀、苦行、布施において定められた
功徳の果報のすべてを超越し、最高なる原初の境地に到達する。

バガヴァッド・ギーター第8章第27節

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ती पार्थ जानन्
naite sṛtī pārtha jānan
ナイテー スリティー パールタ ジャーナン
この二つの道を知り、アルジュナよ

na【否定辞】〜でない
ete【女性・両数・主格、指示代名詞 etad】[〜は、〜が]これ
sṛtī【女性・両数・主格 sṛti】[〜は、〜が]道路、道;徘徊すること、輪廻
pārtha【男性・単数・呼格 pārtha】[〜よ]プリターの息子。アルジュナのこと。
jānan【男性・単数・主格・現在分詞 √jñā】[〜している]知る;〜を察知する、〜の知識を有する、(具格)によって認識する;悟る;覚える、経験する、確かめる、調べる;是認する;〜と考える、〜と仮定する、〜と推測する;認める、証す、許す

योगी मुह्यति कश्चन ।
yogī muhyati kaścana |
ヨーギー ムッヒャティ カシュチャナ
ヨーガ行者は誰も迷わ(ない)

yogī【男性・単数・主格 yogin】[〜は、〜が]ヨーガ行者、修行者、実践者
muhyati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √muh】[彼は〜、それは〜]迷う、困惑する、混乱する;誤る、欺かれる、惑わされる
kaścana【男性・単数・主格、不定代名詞、kim + cana】[〜は、〜が]誰か、誰かある人、何か、何かあるもの)

तस्मात् सर्वेषु कालेषु
tasmāt sarveṣu kāleṣu
タスマート サルヴェーシュ カーレーシュ
したがって、あらゆる時において

tasmāt【男性・単数・従格、指示代名詞 tad】それ故に、そのために、したがって、だから、その結果
sarveṣu【男性・複数・処格 sarva】[〜らにおいて、〜らのなかで]すべての、一切の、各々の;全体の
kāleṣu【男性・複数・処格 kāla】[〜らにおいて、〜らのなかで]時;機会;季節;食事;時間;年、時代;音律;運命;死;死の神

योगयुक्तो भवार्जुन ॥
yogayukto bhavārjuna ||
ヨーガユクトー バヴァールジュナ
ヨーガに専心した者であれ、アルジュナよ

yogayuktas【男性・単数・主格、限定複合語 yogayukta】[〜は、〜が]瞑想に専心した、ヨーガを行ずる
bhavati【三人称・単数・パラスマイパダ・命令法 √bhū】[それは〜せよ、彼は〜せよ]ある、存在する、〜となる;生じる
arjuna【男性・単数・呼格 arjuna】[〜よ]アルジュナ

नैते सृती पार्थ जानन्योगी मुह्यति कश्चन ।
तस्मात्सर्वेषु कालेषु योगयुक्तो भवार्जुन ॥२७॥

naite sṛtī pārtha jānanyogī muhyati kaścana |
tasmātsarveṣu kāleṣu yogayukto bhavārjuna ||27||
アルジュナよ、この二つの道を知れば、ヨーガ行者は決して迷うことはない。
したがって、あらゆる時において、ヨーガに専心した者でありなさい。

バガヴァッド・ギーター第8章第26節

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शुक्लकृष्णे गती ह्येते
śuklakṛṣṇe gatī hyete
シュクラクリシュネー ガティー ヒイェーテー
実に、この白月と黒月の二道は

śuklakṛṣṇe【中性・両数・主格 śuklakṛṣṇa】[〜は、〜が]明暗、白黒;白月と黒月
gatī【女性・両数・主格 gati】[〜は、〜が]行くこと、前進、動作、行動、飛行;退去、出発;行進、進行;成功;〜の獲得;路、進路;出口;根源、根底;手段、方法、可能性;策略;避難所;状態、状況、条件、位置;性質;幸福;輪廻、人間の運命;風習
hi【不変化辞】なぜならば、〜のために;真に、確かに、実に
ete【女性・両数・主格、指示代名詞 etad】[〜は、〜が]これ

जगतः शाश्वते मते ।
jagataḥ śāśvate mate |
ジャガタハ シャーシュヴァテー マテー
世界にとって、不変のものと見なされた

jagatas【中性・単数・属格 jagat】[〜の、〜にとって]すべての動くもの;動物;人;世界、この世;大地;(両数)天上と下界;(複数)諸世界
śāśvate【女性・両数・主格 śāśvata】永遠の、不変の、不断の、恒久の、永久の
matas【女性・両数・主格 mata√manの過去受動分詞)】〜と考えられた、見なされた、思われた、評価された;承認された、認可された、十分に考慮された;〜によって尊重された、尊敬された、好遇された;意図された;憶測された;知られた

एकया यात्य् अनावृत्तिम्
ekayā yāty anāvṛttim
エーカヤー ヤーティ アナーヴリッティム
一つによって、不退転に赴き

ekayā【女性・単数・具格 eka】[〜によって、〜をもって]一の;単独の、唯一の;一個の;同一の、共通の
yāti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √yā】[彼は〜、それは〜]動く、行く、歩く、赴く;前進する、行進する、敵に向かって前進する;旅行する;出立する、去る、立ち去る、離れる;遠ざかる;逃げる、逃れる;(道が)通ずる;通過する、過ぎ去る;消滅する、消失する;生起する、継起する;振舞う;〜に達する;邂逅する;〜に到着する
anāvṛttim【女性・単数・対格 anāvṛtti】[〜に、〜を]再帰しないこと、不退転;最後の解脱

अन्ययावर्तते पुनः ॥
anyayāvartate punaḥ ||
アニヤヤーヴァルタテー プナハ
他によって、退転に至る

anyayā【女性・単数・具格 anya】[〜によって、〜をもって]他の、別の
āvartate【三人称・単数・アートマネーパダ・現在 ā√vṛt】[彼は〜、それは〜]〜に転じる・に向ける・に至る;通り過ぎる
punar【副詞】後方へ、家へ;再び、新たに;更に、これ以上、なお、まだ;更にまた、かつまた、その他;それに反して、一方において、しかしながら、それにもかかわらず

शुक्लकृष्णे गती ह्येते जगतः शाश्वते मते ।
एकया यात्यनावृत्तिमन्ययावर्तते पुनः ॥२६॥

śuklakṛṣṇe gatī hyete jagataḥ śāśvate mate |
ekayā yātyanāvṛttimanyayāvartate punaḥ ||26||
この黒白二道は、世界にとって、不変のものと見なされる。
一方の道では解脱に赴き、他方の道では再生に至る。

バガヴァッド・ギーター第8章第25節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
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धूमो रात्रिस् तथा कृष्णः
dhūmo rātris tathā kṛṣṇaḥ
ドゥーモー ラートリス タター クリシュナハ
煙、夜、そして黒月

dhūmas【男性・単数・主格 dhūma】[〜は、〜が]煙、蒸気、霧
rātris【女性・単数・主格 rātri】[〜は、〜が]夜;インドサフラン・うこん草
tathā【副詞】そのように、同様に;そして、また
kṛṣṇas【男性・単数・主格 kṛṣṇa】[〜は、〜が]黒、黒色;暗黒;黒月

षण्मासा दक्षिणायनम् ।
ṣaṇmāsā dakṣiṇāyanam |
シャンマーサー ダクシナーヤナム
太陽が南進する6ヶ月

ṣaṇmāsās【男性・複数・主格 ṣaṇmāsa】[〜らは、〜らが]6ヶ月
dakṣiṇāyanam【中性・単数・主格 dakṣiṇāyana】[〜は、〜が]南の路(すなわち死の国への路);(太陽の)南回帰路[太陽が北より南へ動く半年(夏至より冬至に至る)];(太陽の)南回帰(の開始)=(āṣādha月の)夏至

तत्र चान्द्रमसं ज्योतिर्
tatra cāndramasaṁ jyotir
タットラ チャーンドラマサン ジョーティル
その時に、月の光に

tatra【副詞】そこに;そこへ;ここに;それのために、その場合に、その時に
cāndramasam【中性・単数・対格 cāndramasa】月(
太陰)の
jyotis【中性・単数・対格 jyotis】[〜に、〜を]光明、光輝;火;眼光、眼;月光;光明世界;智慧;生命の光、自由、歓喜、勝利

योगी प्राप्य निवर्तते ॥
yogī prāpya nivartate ||
ヨーギー プラープヤ ニヴァルタテー
到達してから、ヨーガ行者は再生する

yogī【男性・単数・主格 yogin】[〜は、〜が]ヨーガ行者、修行者、実践者
prāpya【絶対分詞 pra√āp】[〜して、〜してから]到達する、会する、邂逅する、見出す;獲得する、娶る;蒙る
nivartate【三人称・単数・アートマネーパダ・現在 ni√vṛt】[彼は〜、それは〜]戻る、帰る;やめる、沈黙する;やむ、終わる、消える

धूमो रात्रिस्तथा कृष्णः षण्मासा दक्षिणायनम् ।
तत्र चान्द्रमसं ज्योतिर्योगी प्राप्य निवर्तते ॥२५॥

dhūmo rātristathā kṛṣṇaḥ ṣaṇmāsā dakṣiṇāyanam |
tatra cāndramasaṁ jyotiryogī prāpya nivartate ||25||
煙立ち、夜、黒月、太陽が南進する6ヶ月の間、
その時に逝去するヨーガ行者は、月光に到達してから再生する。

バガヴァッド・ギーター第8章第24節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
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अग्निर् ज्योतिर् अहः शुक्लः
agnir jyotir ahaḥ śuklaḥ
アグニル ジョーティル アハハ シュクラハ
火、光明、昼、白月

agnis【男性・単数・主格 agni】[〜は、〜が]火;火災;アグニ神
jyotis【中性・単数・主格 jyotis】[〜は、〜が]光明、光輝;火;眼光、眼;月光;光明世界;智慧;生命の光、自由、歓喜、勝利
ahar【中性・単数・主格 ahar】[〜は、〜が]日、昼
śuklas【男性・単数・主格 śukla】[〜は、〜が]輝いている、明るい(+pakṣa 【男性名詞】月が充ちる白分の半月、白月);白い;清い

षण्मासा उत्तरायणम् ।
ṣaṇmāsā uttarāyaṇam |
シャンマーサー ウッタラーヤナム
太陽が北進する6ヶ月

ṣaṇmāsās【男性・複数・主格 ṣaṇmāsa】[〜らは、〜らが]6ヶ月
uttarāyaṇam【中性・単数・主格 uttarāyaṇa】[〜は、〜が](太陽の)北行;(太陽の)北進する半年;(太陽の)北進行程(の開始)=(pauṣa月における)冬至

तत्र प्रयाता गच्छन्ति
tatra prayātā gacchanti
タットラ プラヤーター ガッチャンティ
その時に、逝去した彼らは赴く

tatra【副詞】そこに;そこへ;ここに;それのために、その場合に、その時に
prayātās【男性・複数・主格 prayātapra√yāの過去受動分詞)】進む、行く、飛ぶ;〜に赴いた;死んだ;経過した
gacchanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √gam】[彼らは〜、それらは〜]行く、動く、歩む;去る、来る;止む、死す;〜に近づく、〜に達する、〜を得る

ब्रह्म ब्रह्मविदो जनाः ॥
brahma brahmavido janāḥ ||
ブラフマ ブラフマヴィドー ジャナーハ
ブラフマンを知る人々は、ブラフマンに

brahma【中性・単数・対格 brahman】[〜に、〜を]聖智に満ちた者、婆羅門;祭官とくにヴェーダ祭式を総監する祭官;ブラフマンを神格化した最高神、梵天、宇宙の創造者として保持者ヴィシュヌおよび破壊神シヴァとともにトリムルティを形成する神格;理性
brahmavidas【男性・複数・主格 brahmavid】ヴェーダ・ブラフマンを知っている、聖智ある;呪術に巧みな 【男性名詞】ヴェーダ学者、神学者、哲学者
janās【男性・複数・主格 jana】[〜らは、〜らが]生物;人、個人;民族、種族;人民、臣民;人々

अग्निर्ज्योतिरहः शुक्लः षण्मासा उत्तरायणम् ।
तत्र प्रयाता गच्छन्ति ब्रह्म ब्रह्मविदो जनाः ॥२४॥

agnirjyotirahaḥ śuklaḥ ṣaṇmāsā uttarāyaṇam |
tatra prayātā gacchanti brahma brahmavido janāḥ ||24||
祭火燃え、光明あり、昼、白月、太陽が北進する6ヶ月の間、
その時に逝去するブラフマンを知る人々は、ブラフマンに赴く。

バガヴァッド・ギーター第8章第23節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
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यत्र काले त्व् अनावृत्तिम्
yatra kāle tv anāvṛttim
ヤトラ カーレー トヴ アナーヴリッティム
しかし、どのような時において、不退転に

yatra【副詞】そこに、その場所に;そこへ;その場合に、もし〜ならば;その時;それにつき;〜するために;〜とは
kāle【男性・単数・処格 kāla】[〜において、〜のなかで]時;機会;季節;食事;時間;年、時代;音律;運命;死;死の神
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
anāvṛttim【女性・単数・対格 anāvṛtti】[〜に、〜を]再帰しないこと、不退転;最後の解脱

आवृत्तिं चैव योगिनः ।
āvṛttiṁ caiva yoginaḥ |
アーヴリッティン チャイヴァ ヨーギナハ
そして退転に、ヨーガ行者らは

āvṛttim【女性・単数・対格 āvṛtti】[〜に、〜を]入ること;帰来;反覆;日至(夏至および冬至);再生;行程、方向
ca【接続詞】そして、また、〜と
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
yoginas【男性・複数・主格 yogin】[〜らは、〜らが]ヨーガ行者、修行者、実践者

प्रयाता यान्ति तं कालं
prayātā yānti taṁ kālaṁ
プラヤーター ヤーンティ タン カーラン
逝去した(ヨーガ行者らは)、赴くか、その時を

prayātās【男性・複数・主格 prayātapra√yāの過去受動分詞)】進む、行く、飛ぶ;〜に赴いた;死んだ;経過した
yānti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √yā】[彼らは〜、それらは〜]動く、いく、歩く、赴く;前進する、行進する;従う
tam【男性・単数・対格、指示代名詞 tad】[〜に、〜を]これ、あれ、彼
kālam【男性・単数・対格 kāla】[〜に、〜を]時;機会;季節;食事;時間;年、時代;音律;運命;死;死の神

वक्ष्यामि भरतर्षभ ॥
vakṣyāmi bharatarṣabha ||
ヴァクシャーミ バラタルシャバ
私は告げよう、アルジュナよ

vakṣyāmi【一人称・単数・パラスマイパダ・未来 √vac】[私は〜だろう]言う・話す・告げる・知らせる・記述する;名付ける、呼ぶ;叱る
bharatarṣabha【男性・単数・呼格 bharatarṣabha】[〜よ]インドの雄牛;インドの後裔、インドの王;アルジュナの呼称、ヴィシュヴァーミトラの呼称

यत्र काले त्व् अनावृत्तिमावृत्तिं चैव योगिनः ।
प्रयाता यान्ति तं कालं वक्ष्यामि भरतर्षभ ॥२३॥

yatra kāle tv anāvṛttimāvṛttiṁ caiva yoginaḥ |
prayātā yānti taṁ kālaṁ vakṣyāmi bharatarṣabha ||23||
しかし、世を去り逝くヨーガ行者たちは、どのような時に解脱に、
あるいは再生に赴くか、その時を私は告げよう、アルジュナよ。

バガヴァッド・ギーター第8章第22節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
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पुरुषः स परः पार्थ
puruṣaḥ sa paraḥ pārtha
プルシャハ サ パラハ パールタ
アルジュナよ、この最高のプルシャは

puruṣas【男性・単数・主格 puruṣa】[〜は、〜が]人;人間;霊魂;個人の本体、普遍的霊魂、最高精神
sas【男性・単数・主格、指示代名詞 tad】[〜は、〜が]これ、あれ、彼
paras【男性・単数・主格 para】より遙かな;来世;過去の、以前の;未来の、以後の;より次の
pārtha【男性・単数・呼格 pārtha】[〜よ]プリターの息子。アルジュナのこと。

भक्त्या लभ्यस् त्व् अनन्यया ।
bhaktyā labhyas tv ananyayā |
バクティヤー ラビヤス トヴ アナニヤヤー
しかし、一途の信愛によって得られるべき

bhaktyā【女性・単数・具格 bhakti】[〜によって、〜をもって]分割、分配;(あるものの)一部であること、(あるものに)属すること;付属物;分け前、部分;分界、線、条;順序、連続;愛着、献身、服従、尊敬、尊重、崇拝、帰依、誠信、信仰
labhyas【男性・単数・主格 labhya√labhの未来受動分詞)】見出されるべき;得られるべき、達せられるべき;理解されるべき、理解しやすい;似合う、適当な;〜することは許されるべきである;(具格)を支給されるべき
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
ananyayā【女性・単数・具格 ananya】(処格)に専ら心を傾けた;(従格)と異ならない

यस्यान्तःस्थानि भूतानि
yasyāntaḥsthāni bhūtāni
ヤスヤーンタハスターニ ブーターニ
万物は、その中にあり

yasya【男性・単数・属格、関係代名詞 yad】[〜の、〜にとって]〜であるもの、〜である人、〜であるとき
antaḥsthāni【中性・複数・主格 āntaḥstha】(属格、―゜[合成語の終わり])の内部にある
bhūtāni【中性・複数・主格 bhūta】[〜らは、〜らは]存在物[神・人・動物および植物を含む];被創造物;万物;世界

येन सर्वम् इदं ततम् ॥
yena sarvam idaṁ tatam ||
イェーナ サルヴァム イダン タタム
この全世界は、それによって充満されている

yena【男性・単数・具格、関係代名詞 yad】[〜によって、〜をもって]〜であるもの、〜である人、〜であるとき
sarvam【中性・単数・主格 sarva】すべての、一切の、各々の;全体の
idam【中性・単数・主格、指示代名詞 idam】[〜は、〜が]これ
tatam【中性・単数・主格 tata√tanの過去受動分詞)】広げられた、伸ばされた、拡張された;(具格)に覆われた;充満された、遍満された

पुरुषः स परः पार्थ भक्त्या लभ्यस्त्वनन्यया ।
यस्यान्तःस्थानि भूतानि येन सर्वमिदं ततम् ॥२२॥

puruṣaḥ sa paraḥ pārtha bhaktyā labhyastvananyayā |
yasyāntaḥsthāni bhūtāni yena sarvamidaṁ tatam ||22||
アルジュナよ、この最高のプルシャは、一途の信愛によって得られる。
万物は、その中にあり、この全世界は、それによって満たされている。

バガヴァッド・ギーター第8章第21節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
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अव्यक्तो ऽक्षर इत्य् उक्तस्
avyakto ‘kṣara ity uktas
アヴィヤクトー クシャラ イティ ウクタス
非顕現のものは、不滅のものと言われた

avyaktas【男性・単数・主格 avyakta(a-vi√añjの過去受動分詞)】[〜は、〜が]非顕現の、現れない、認めがたい;不明瞭な、目に見えない、感知できない
akṣaras【男性・単数・主格 akṣara】不壊の、不滅の
iti【副詞】〜と、〜ということ、以上(しばしば引用句の後に置かれる)
uktas【男性・単数・主格 ukta√vacの過去受動分詞)】語られた、言われた;話しかけられた

तम् आहुः परमां गतिम् ।
tam āhuḥ paramāṁ gatim |
タム アーフフ パラマーン ガティム
それを人々は最高の帰趨と呼んだ

tam【男性・単数・対格、指示代名詞 tad】[〜に、〜を]これ、あれ、彼
āhus【三人称・複数・パラスマイパダ・完了 √ah】[彼らは〜した、それらは〜した]話す、言う;表示する、呼ぶ、宣言する
paramām【女性・単数・対格 parama】最も遠い、最も遠隔の、最も極端な、最後の;最高の、主な、第一位の;至高の、超越した;最も優秀な、最善の、最大の;最悪の;〜より良い、〜より大きな、〜より悪い
gatim【女性・単数・対格 gati】[〜に、〜を]行くこと、歩態、前進、動作、行動、飛行;退去、出発;行進、進行;成功;〜の獲得;〜に対する服従;路、進路、小径;出口;根源、根底;手段、方法、可能性;策略;避難所;状態、状況、条件、位置;性質;幸福;輪廻、人間の運命;風習

यं प्राप्य न निवर्तन्ते
yaṁ prāpya na nivartante
ヤン プラープヤ ナ ニヴァルタンテー
それに達すれば、転生しない

yam【男性・単数・対格、関係代名詞 yad】[〜に、〜を]〜であるもの、〜である人
prāpya【絶対分詞 pra√āp】[〜して、〜してから]到達する、会する、邂逅する、見出す;獲得する、娶る;蒙る
na【否定辞】〜でない
nivartante【三人称・複数・アートマネーパダ・現在 ni√vṛt】[彼らは〜、それらは〜]〜に帰る;回転する;蘇生する、再び生まれる;戻る、(水が)逆流する;(闘いに)背を向ける、逃げる;転向する、(眼を)そらされる、(心が)他に向く;(従格)から自由になる;戦闘を避ける;〜を拒絶する;〜を無視する;〜をやめる、中止する、断つ;沈黙する;やむ、終わる、消える;(訴訟が)中止される;効力を失う;(処格)に転じる・に向けられる

तद् धाम परमं मम ॥
tad dhāma paramaṁ mama ||
タッド ダーマ パラマン ママ
それは私の最高の座所である

tat【中性・単数・主格、指示代名詞 tad】[〜は、〜が]それ、あれ、これ
dhāma【中性・単数・主格 dhāman】[〜は、〜が]一定の住所、住居、(神々の領土);[とくに聖火またはソーマの座所];持場;習慣、法律、規則;力、威風;光、輝
paramam【中性・単数・主格 parama】最も遠い、最も遠隔の、最も極端な、最後の;最高の、主な、第一位の;至高の、超越した;最も優秀な、最善の、最大の;最悪の;〜より良い、〜より大きな、〜より悪い
mama【単数・属格、一人称代名詞 mad】[〜の、〜にとって]私

अव्यक्तोऽक्षर इत्युक्तस्तमाहुः परमां गतिम् ।
यं प्राप्य न निवर्तन्ते तद्धाम परमं मम ॥२१॥

avyakto’kṣara ityuktastamāhuḥ paramāṁ gatim |
yaṁ prāpya na nivartante taddhāma paramaṁ mama ||21||
その非顕現の存在は、不滅と言われ、それを人々は最高の帰趨と呼ぶ。
それに達すれば、転生しない。それは私の最高の座所である。

バガヴァッド・ギーター第8章第20節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

परस् तस्मात् तु भावो ऽन्यो
paras tasmāt tu bhāvo ‘nyo
パラス タスマート トゥ バーヴォー ニョー
しかし、それより高い別の存在がある

paras【男性・単数・主格 para】より遙かな;来世;過去の、以前の;未来の、以後の;より次の
tasmāt【男性・単数・従格、指示代名詞 tad】[〜から、〜より]これ、あれ、彼
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
bhāvas【男性・単数・主格 bhāva】[〜は、〜が]生成すること、生起すること、起こること;(―゜)に変わること、(処格)に変化すること;在ること、存在;永続、存続;〜である状態;あること・成ること;振る舞い、行状;状態、状況;階級、地位
anyas【男性・単数・主格 anya】他の、別の

ऽव्यक्तो ऽव्यक्तात् सनातनः ।
‘vyakto ‘vyaktāt sanātanaḥ |
ヴィヤクトー ヴィヤクタートゥ サナータナハ
非顕現のものより(高い)、永遠の非顕現のものが

avyaktas【男性・単数・主格 avyakta(a-vi√añjの過去受動分詞)】[〜は、〜が]非顕現の、現れない、認めがたい;不明瞭な、目に見えない、感知できない
avyaktāt【男性・単数・従格 avyakta(a-vi√añjの過去受動分詞)】[〜から、〜より]非顕現の、現れない、認めがたい;不明瞭な、目に見えない、感知できない
sanātanas【男性・単数・主格 sanātanas】永続する、永遠の、永久の、恒常の

यः स सर्वेषु भूतेषु
yaḥ sa sarveṣu bhūteṣu
ヤハ サ サルヴェーシュ ブーテーシュ
それは、一切万物において

yas【男性・単数・主格、関係代名詞 yad】[〜は、〜が]〜であるもの、〜である人
sas【男性・単数・主格、指示代名詞 tad】[〜は、〜が]これ、あれ、彼
sarveṣu【男性・複数・処格 sarva】[〜らにおいて、〜らのなかで]すべての、一切の、各々の;全体の
bhūteṣu【男性・複数・処格 bhūta】[〜らにおいて、〜らのなかで]存在物[神・人・動物および植物を含む];被創造物;万物;世界

नश्यत्सु न विनश्यति ॥
naśyatsu na vinaśyati ||
ナッシャツ ナ ヴィナッシャティ
消滅しても、それは消滅しない

naśyatsu【男性・複数・処格 naśyat】失われる、没する、消える、去る;破壊された、失われた、消滅した、没した
→sarveṣu bhūteṣu naśyatsu【絶対処格】[〜の時に]万物が消滅する時に
na【否定辞】〜でない
vinaśyati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 vi√naś】[彼は〜、それは〜]失われる;消える;亡びる;実を結ばない

परस् तस्मात्तु भावोऽन्योऽव्यक्तोऽव्यक्तात्सनातनः ।
यः स सर्वेषु भूतेषु नश्यत्सु न विनश्यति ॥२०॥

paras tasmāttu bhāvo’nyo’vyakto’vyaktātsanātanaḥ |
yaḥ sa sarveṣu bhūteṣu naśyatsu na vinaśyati ||20||
しかし、その非顕現のものより高い、別の永遠なる非顕現の存在がある。
たとえ万物が消滅しても、それは消滅しない。