195、アーユルヴェーダ音楽療法入門55 (ヤントラ・マンダラと脳機能5:Yantra/MandalaとKosha論-2-)

私の「子供向け・楽器作り教室」の或る時のことです。ペット・ボトルにビーズを入れてマラカスを作ることを教えていました。その際、様々な色のビーズを「各自で好きなブレンドで、自由に!」と言いつつ「その代わり一色はスプーン一杯迄」と言明しました。すると、或る親子が、私が傍に居るのに気づかず「お母さん!一杯迄だよ!駄目だよ!」と母親を諭しているのに、母親が「構わないわヨ!誰も見てやしないから!」と返答していました。その子の哀しそうな顔(悲しいではなく)は、今も脳裏に焼きついています。
「DNAを通して子(胎児)に与える親の経験」「胎教」「Karma」「生後の環境・親の影響」が如何に多かろうと、「魂の傍らに居る心の発想」は、極めて純粋(宇宙原理に近いという意味で)なのだ。と痛感しました。

人間のエゴの犠牲になって「癒されたいとセットになった溺愛」によって、飼い猫の精神状態は大きく阻害され得るものです。また。人間社会の悪しき念が渦巻く裏町の野良社会では、動物本能が剥き出しになる場合もしばしば報告されています。
しかし、
基本的に、猫は、(猫の)乳幼児や、病気や老いで弱った成猫を見事に労わり守ります。棚の上から床に飛び降りたとしても、毛布の中の猫の上には落ちませんし、「ご飯!ご飯!」とケージの中を歩き回る母猫は、まるで「足裏に目が在るの?」と驚くほどに赤ん坊を踏みつけたりしません。その代わり棚の上から飛び降りる猫は、寝ている私の腹部目掛けて飛び降りることはしょっちゅうで、「何時か『睡眠時無呼吸症候群』で死ぬかも知れない」と思わされます。
そんな猫でも、
「体の奥底に病変がある場合」その精神性も悪い方向に変化します。「病は気から」の逆の「気は病から」が極めて顕著に見られます。言う迄もなく人間も同様なのでしょう。
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おそらく「心」は、極めて「非社会的」であり、しばしば結果論「反社会的」なのでしょう。当然ですが、「社会の常識・規範」は、時代や思想・宗教・イデオロギーで変化しますが、「魂」にはそれらはリセットされ、「心」もまた、リセットされ生まれてくるのでしょう。(性善説に似ていますが、全く違います)
その代わり、「Karma」や「胎教」「DNAに影響した親の精神性」は、既に胎児~乳児の頃に「気分感情領域」に刷り込まれてしまうのです。

以前も解説しましたが、
そもそも「動物の脳の進化論」から言えば、「A:まず生きる(生活反応)」「B:次に観察・判断・行動する(身を守るため)」「C:そして考える(より良い条件=すなわち比較と想像)」「D:より深く考える(創造・工夫・解釈・理解・学び)」と進化し、その先に「E:夢や希望、慈愛や正義」というものが生まれます。
AとBは、ご存知のように「延髄・小脳」両生類・爬虫類レベルと一般に解釈されている領域。Cは、「大脳」が発達した哺乳類で、Dは、類人猿とホモサピエンス。Eは、人間、と言われています。

乳幼児の脳機能は、言う迄もなく、この段階順に発育する訳ですが、それは主に「気分感情とそのエリアの思考領域」と、その内側で「心と魂を守る:論理思考領域」についてであり、当然前者が先に発達・成長します。(現代人はそもそもそこで発育が止まることが多い)
しかし、(現代科学・医学では説かれていませんが)「心」は、既に殆ど発育していると考えられます。
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丁度今、或る予期せぬ事態の結果、生まれてしまった子猫が、開眼して未だ数日なのに、私の呼び掛けでケージの前の方まで張って来て、小さな声で返事をしました。以前、乳児の時に感染症で逝ってしまった(保護した猫が身重だった)子の生まれ変わりかも知れません。

或る意味、猫は、(20年で百頭前後世話して来ましたが)人間社会に生きながらも、人間が身につける「社会性=比較意識、自意識や、それから派生する自己顕示欲、承認願望」などは、不要なので(犬はかなり違いますが)。上記の「C」の半分くらいで「思考領域」の発達が止まり(完成し)ますが、「心」は、むしろ、成長と共に(健康ならば)より豊かになり、もしかしたら「魂と心の合意→思考」さえ、するのかも知れません。正に「悟性と叡智の思考」であり、人間には到底真似が出来ない類のものです。

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逆に、言うと人間もかなり純粋であるか、論理思考力が充分である場合、「心」も成長を続けて、「思考する」ようになるのかも知れませんが、実際現実的ではないので、論外とします。
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要は、日本の曼荼羅の「最も中心の如来」の周りに、「心、智、誠、養」の菩薩が従っている、ということです。仏教説法的に言えば「心=菩薩心」「智=智彗=宝」「誠=法」「養=業」となってしまい、前述したように「一般大衆にとっては『へ~』の粋」を出ません。

しかし、「智慧」は、「真実を理解する力」に他ならず。それは「叡智と悟性」の総合作業に他なりません。そして、「法」には、少なくとも「法波羅蜜菩薩の力と任務」には、私たちが社会的(人間の身勝手)に鈍らせ曇らせ歪曲させた智慧の浄化がセットになっています。「業」は、そのままでは、今世の人生には役立ちません。何故ならば、今世に関わる業は前世に作られ、今世の行は、来世の業となるからです。しかし、「来世に於ける救済」に偏った宗派(主流か?)では無い場合(ジャイナ教の一派や、ヴィヴェカナンダ師など)、「来世の為の行は、現世の業を改善する」とも説きますから、総合すれば「育て・養い」と解釈出来るのです。でなくては、「努力の甲斐が無い」とも言えます。
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そして、この「心、智、誠(浄化・改善・復旧)、養(実践・育み)」がセットになって「魂」を取り囲んでいる。これが、「Kosha論の心の領域」であると曼荼羅は説いているのです。

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(文章:若林 忠宏

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