太陽に向かう祈り

太古の昔から、偉大なる自然の恵みとして世界の各地で崇められてきた太陽。
そんな太陽の北方への回帰を祝福するのが、マカラ・サンクラーンティです。
冬の終わりを喜ぶように祝福されるこの祝祭において、欠かすことができない行いの一つに凧揚げがあります。

マカラ・サンクラーンティにおいては、子どもから大人まで、夢中になって凧揚げをする姿をインドの各地で見かけます。
日照時間が短いこの時期に凧揚げをすることで、太陽の光を存分に浴びることができ、心身に健康が授けられると信じられています。

ヒンドゥー教においては、太陽に向かい、水を捧げながら行う礼拝が古来より大切に受け継がれてきました。
この太陽の礼拝はスーリヤ・アルギャと呼ばれ、現代でも広く実践されています。
一説に、人々が太陽に向かって水を捧げるようになったのは、悪魔のマンデーハに関する神話があるとされます。

マンデーハは悪魔として暗闇を好み、苦行によって太陽という光を飲み込む力をつけました。
世界には太陽の光が現れず、生きとし生けるものが苦しみ始めます。
聖者たちは、ガーヤトリー・マントラを唱えながら、太陽に向かって水を捧げ始めました。
すると、捧げられたその水は雷となり、マンデーハの力を弱らせ、太陽の光が注ぐようになったと伝えられます。

太陽に水を捧げる礼拝は、主に早朝に太陽が昇る頃に行われます。
身を清め、水の入った容器を手にし、腕を大きく頭上に伸ばして、ガーヤトリー・マントラを唱えながら水を少しずつ太陽に向かって注ぎます。

腕を大きく伸ばすことは、ヨーガのポーズの一つでもあります。
そうして太陽に向かう時、全身で太陽の光を受けることができると伝えられます。
また、太陽の光は注がれた水を通じて7つの光線となって私たちの身体に届き、そのエネルギーをくまなく享受することができると信じられます。
7つの光線とは虹の色であり、私たちの身体に点在する7つのチャクラに影響するものでもあります。

私たちは無知から生じる暗闇の中で、強欲になったり、怠惰になったり、ネガティブなエネルギーを生み出し、心身に病を招きがちです。
毎朝、必ず昇る太陽という偉大な恵みを見失うことなく、その恩寵を存分に賜る行いを努めたいと感じます。
その光の中では、真の知識を得て、心身ともに健やかな日々を過ごすことができるはずです。

(文章:ひるま)