ヴァタ・サヴィトリー・ヴラタ2020

2020年5月22日は新月です。
この新月においては、主に北インドで、ヴァタ・サヴィトリー・ヴラタが祝福されます。

ヴァタ・サヴィトリー・ヴラタは、夫の健康と幸せを願う、既婚の女性たちによる祈りです。
このヴラタ(誓願)は、死の危機にあった夫のために、妻であるサヴィトリーが大変な苦行を行い、死の神から夫を取り戻したことを祝福するものとして知られます。

この祝福において、女性たちは夫のために祈り、断食をし、プージャーを執り行い、そしてバニヤンの木の下に集います。
バニヤンの木はクリシュナが休む神聖な木として崇められる一方、アーユルヴェーダでは薬木ともされ、長寿を授けると信じられる聖木です。

バニヤンの木は、横に大きく広がった枝から、気根という長い根を地面に向けて垂らします。
その気根は、地面に届くと新しい幹になり、栄養を吸い上げ、木の成長を助けます。
この姿に見られる旺盛な生命力は、古代より、長寿や豊饒の象徴として崇められてきました。

インドの数々の祝祭は、そのどれもが大自然のサイクルと密接に繋がっています。
変化を続けながらも、あるがままに存在する大自然を崇めることは、自分自身を本質へと繋げていきます。

そして、ヴァタ・サヴィトリー・ヴラタが広まるようになった夫を想うサヴィトリーの行いには、その献身的な愛に、死の神すらもひれ伏すという神聖さが象徴されています。
家族が何よりも大切な存在であるインドでは、その繋がりの中で、全体と自分自身を強く結ぶことを学びます。

自然や家族、私たちは常に、多くのものに支えられ、そして生かされているということを忘れてはなりません。
精神面での繋がりが重要視される今、自分自身を取り巻く存在に気づきながら、感謝をする時を過ごすと良いでしょう。

参照:2020 Vat Savitri Vrat