信愛が灯す光

ラクシュミー女神が降誕した日として祝福されるディーワーリーは、ラーマ神がアヨーディヤー王国へ凱旋する日として祝福される時でもあります。
叙事詩のラーマーヤナにおいて、ランカー島で魔王のラーヴァナを倒し、勝利を収めた後のことでした。
ディーワーリーの夜に灯される無数の光は、王国に戻るラーマ神を迎え入れるために、その道を照らす明かりでもあります。

アヨーディヤー王国へ戻るラーマ神の側には、ラーヴァナに誘拐された、妃であるシーター女神の姿がありました。
深い教えが秘められたラーマーヤナを通じては、ラーマ神は主であり、シーター女神は心であると説かれることがあります。
そして、離れてしまったラーマ神(主)とシーター女神(心)を結びつけたのが、ラーマ神に忠誠を誓うハヌマーン神(信愛)でした。

ハヌマーン神は、ラーヴァナに誘拐されたシーター女神を救うべく、ランカー島に向かって飛び立ちます。
そこでシーター女神を見つけると、ラーマ神の真の使者である証として、ラーマ神から預かった指輪をシーター女神に見せました。
その指輪を目にした時のシーター女神を思うと、苦難の中に差し込む明るい光がはっきりと見えるようです。

ラーマーヤナで起こる出来事は、私たちの日々の歩みにおいて繰り返される出来事に他ありません。
離れてしまいがちな主と心。
しかし、主の救済の手は、常に差し伸べられています。
それに気づくためには、自分自身の内で信愛を育まなくてはなりません。
その時、心が主から離れどんな暗闇に落ちてしまっても、必ず主と一体になり、光のもとに戻ることができるはずです。

ディーワーリーが祝福されるのは、日没が早まった秋、暗い新月の夜です。
暗闇が広がるこれからの時、意識的に光を灯すことを心がけたいと感じます。
その光は、主と一体になる喜びを迎え入れるための道を、どんな時も照らしてくれるはずです。
ディーワーリーを迎え、皆様にも大きな恩寵がありますように、心よりお祈り申し上げます。

(文章:ひるま)