2021年は3月11日に、シヴァ神を讃える1年でもっとも吉祥なマハーシヴァラートリを迎えます。
マハーシヴァラートリは、パールグナ月またはマーガ月(2月〜3月)のチャトゥルダシー(満月から13日夜/14日目)にあたります。この日は、1日を通じて断食を行い、夜通しバジャン(讃歌)を歌ったり、マントラを唱えたり、瞑想やプージャーを行って過ごすことが勧められています。
マハーシヴァラートリのプージャーは、夜の4プラハラに従って行われます。プラハラは時間の単位で、1日(24時間)を約3時間単位で区切ります。日中に4プラハラ、夜に4プラハラ、1日に合計で8プラハラがあります。
そして、このマハーシヴァラートリの夜の中でも、もっとも神聖な時間帯は、ニシータ・カーラ(निशीथ काल niśītha kāla)と呼ばれています。ニシータは「真夜中」、カーラは「時間」を意味し、このニシータ・カーラの時に、シヴァ神はシヴァリンガとして地上に顕現すると考えられています。
また、断食を終える時間はパーラナと呼ばれ、夜のプージャーを終え身を清めた後、この時間帯に断食を終えることが勧められています。断食を終える時間帯は、日の出からチャトゥルダシーが終わるまでの間、またはチャトゥルダシーが終わってからという考え方もあります。
場所によって時刻には若干差異が出ますが、2021年のマハーシヴァラートリについて以下にご紹介します。
【インド(ニューデリー)】
・チャトゥルダシー:2021年3月11日14時39分〜3月12日15時02分
・ニシータ・カーラ:2021年3月11日24時06分(12日午前0時06分)〜24時55分(12日午前0時55分)
・パーラナ:3月12日6時34分〜15時2分
・夜の1番目のプラハラ:18時27分〜21時29分
・夜の2番目のプラハラ:21時29分〜24時31分(12日午前0時31分)
・夜の3番目のプラハラ:24時31分(12日午前0時31分)〜27時32分(12日午前3時32分)
・夜の4番目のプラハラ:27時32分(12日午前3時32分)〜30時34分(12日午前6時34分)
【日本(東京)】
・チャトゥルダシー:2021年3月11日18時09分〜3月12日18時32分
・ニシータ・カーラ:2021年3月11日23時26分〜24時15分(12日午前0時15分)
・パーラナ:3月12日5時57分〜14時48分
・夜の1番目のプラハラ:17時45分〜20時48分
・夜の2番目のプラハラ:20時48分〜23時51分
・夜の3番目のプラハラ:23時51分〜26時54分(12日午前2時54分)
・夜の4番目のプラハラ:26時54分(12日午前2時54分)〜29時57分(12日午前5時57分)
仕事のために、夜通しシヴァ神を讃えることができなくても、ニシータ・カーラの時間帯にシヴァ神に意識を向け、讃えることで、シヴァ神の大きな祝福に恵まれると考えられています。
シヴァ神の祝福に満ちたマハーシヴァラートリを迎えられますよう、心よりお祈り申し上げます。
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