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アーサナ

英雄のアーサナ

ヨーガには、英雄のポーズと呼ばれる座位のアーサナがあります。
ゆったりと座るこの姿勢が、なぜ英雄のポーズと呼ばれるのか。
その意味を探る時、このポーズは英雄と呼ばれる人物の姿勢について気づかせてくれます。
それは、勇気を持って困難に立ち向かう人物を意味します。

英雄のポーズは、ヴィーラ・アーサナと呼ばれます。
割座ともいわれるように、まずは正座で座り、かかとがお尻の脇に来るように、足を左右に開きます。
そして、膝は合わせたまま、お尻を床につけて座ります。
このポーズにはさまざまなバリエーションがあり、この姿勢が難しい場合は、片膝を立てて座ることもあります。

このポーズの意味は、ハヌマーン神の姿勢を通して学んだことがありました。
ハヌマーン神には、偉大な勇士という意味のマハーヴィーラという別名があります。
愛するラーマ神のために、山を持ち上げ海を飛び越え、困難を次々に乗り越えるハヌマーン神は、まさに英雄です。
そんなハヌマーン神は、ラーマ神のためにいつでも立ち上がることができるよう、片膝をついて座る姿勢がよく見られます。

ヴィーラ・アーサナは、そんなハヌマーン神の姿勢に似たポーズです。
瞑想や呼吸法において勧められるポーズでもあり、簡単そうに見えますが、関節の柔軟性を必要とする難しいポーズに数えられます。
特に膝や足首に感じる強張りは、お尻を床につけて座ることや、長い時間しっかりと座ることをとりわけ困難にさせます。
安定した座位のポーズでありながら、どこか不安定さを感じるポーズです。

その困難と向き合いながら実践するヴィーラ・アーサナを通じては、脊椎の基底に位置し、土の要素を持つムーラーダーラ・チャクラが活性化すると伝えられてきました。
ムーラーダーラ・チャクラが活性化すると、地にしっかりと足がついた、確かな安定を得ることができると伝えられます。

ハヌマーン神は、片膝をついた不安定な状態にありながら、その姿勢が揺らぐことはありませんでした。
そこには、ラーマ神という真実に安住した心から溢れる、どんな困難にも立ち向かう勇気があったからです。

そんなハヌマーン神の姿勢は、私たちが日々の生活を送る中で努めるべき姿勢でもあります。
ヨーガを通じて意識的にその姿勢に取り組むことで、私たちは確かな安定を得て、いかなる困難にも立ち向かう勇気を奮うことができるに違いありません。
そうして英雄として生きる時、一日一日を強く歩むことができるはずです。

(文章:ひるま)

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