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雑記帳

大地の中へ

大地にしっかりと根を下ろすこと、そしてその根本を確かなものとすることは、ヨーガの中でもとても重要な欠かせない行いの一つです。
サンスクリット語で「ムーラ」と示される「根」は、あらゆるものの源として、そして基底として存在しています。私たちの体の奥深く脊椎の最下部には、すべてのチャクラの基底であるムーラーダーラ・チャクラがあり、潜在的なエネルギーの源である蛇の姿をしたクンダリニーも、ここで静かに眠っています。
この基底の働きを確かなものとするべく、ヨーガの行いは始まります。中でも、エネルギーの大本が眠るこの脊椎の根底を締め上げるムーラ・バンダは欠かすことができません。この行いにより、体中を巡るエネルギーに均衡が取られ、自分自身がしっかりとコントロールされた調和の状態が体にも心にも生じていきます。
「ムーラ・バンダを習得しなさい。そうすれば手に負えない移り気な感覚もあなた自身に従うようになります。集約されたエネルギーが上昇し、いつか神性と出会う時がくるでしょう。」その言葉を今でも忘れることができません。アーサナの行いの中でムーラ・バンダをなおざりにした時に味わう不安定さは、まるで信じるものを見失ったようなとても苦しい感覚です。根本が揺らいだそこに、神の姿はありません。
ムーラーダーラ・チャクラが土の要素を持つように、ここを確固たるものとすることは、地にしっかりと足がついた状態を生みだし、自然との同調をも与えます。ヨーガの行いは、私たちを維持する地球、私たちが歩みを続けるこの大地、そして神性へと私たち自身を繋げ、この生を生きるために必要な柔軟性と強さ、そしてバランスを得るための土台を築いていきます。固く地に足をつけることは、私たちが日々の生活の中で向上していくために、あらゆる束縛から解放を与えるに違いありません。
大地という偉大なものと繋がることで、体と心の両面にもたらされた安定感は、私たちから不安や恐れを取り去っていきます。そこから生み出されるものは、揺らぎ荒れることのない確かな心です。今、荒れ狂う自然を前に、私たち自身の根源、そして大地と繋がることが必要とされている気がしてなりません。
(文章:ひるま)

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