バガヴァッド・ギーター第3章第40節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

इन्द्रियाणि मनो बुद्धिर्
indriyāṇi mano buddhir
インドリヤーニ マノー ブッディル
諸感官と思考器官(マナス)と理性(ブッディ)は

indriyāṇi【中性・複数・主格 indriya】[〜は、〜が]神の力;支配;偉大な行為;活力;体力;精力;感官;感覚
manas【中性・単数・主格 manas】[〜は、〜が]心、内的器官、知性、理性、精神、良心、思考、意向、気分
buddhis【女性・単数・主格 buddhi】[〜は、〜が]知能、理解力、理性、知性、精神;識別、判断;沈着、機知;知覚;会得;意見、見解;信仰、確信;想定

अस्याधिष्ठानम् उच्यते ।
asyādhiṣṭhānam ucyate |
アスヤーディシュターナム ウッチャテー
その(欲望の)居所であるといわれる

asya【男性・単数・属格 指示代名詞 idam】[〜の、〜にとって]これ、この、彼
adhiṣṭhānam【中性・単数・主格 adhiṣṭhāna】[〜は、〜が]立脚点;立場、場所、席、住所、住宅;主権、権力;王廷;決心、覚悟
ucyate【三人称・単数・現在・受動活用 √vac】[彼は〜される、それは〜される]言う、話す

एतैर् विमोहयत्येष
etair vimohayatyeṣa
エータイル ヴィモーハヤティエーシャ
これらによって、それ(欲望)は惑わす

etais【男性・複数・具格、指示代名詞 etad】[〜によって、〜をもって]これら
vimohayati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在・使役活用 vi√muh】[彼は、それは]困惑させる、知覚を失わせる;惑わす、魂を奪う;(路を)消す
eṣas【男性・単数・主格、指示代名詞 etad】[〜は、〜が]これ

ज्ञानम् आवृत्य देहिनम् ॥
jñānam āvṛtya dehinam ||
ジュニャーナム アーヴリティヤ デーヒナム
知識を覆って、個我を(惑わす)

jñānam【中性・単数・対格 jñāna】[〜に、〜を]知ること;知識;真の知識、優れた知識;知恵;企図;仮定;意識;感覚器官
āvṛtya【絶対分詞 ā√vṛ】覆って、かくして、囲んで;広げて
dehinam【男性・単数・対格 dehin】[〜に、〜を]生物;人間;(肉体をそなえた)精神、魂;個我、自我

इन्द्रियाणि मनो बुद्धिरस्याधिष्ठानमुच्यते ।
एतैर्विमोहयत्येष ज्ञानमावृत्य देहिनम् ॥४०॥

indriyāṇi mano buddhirasyādhiṣṭhānamucyate |
etairvimohayatyeṣa jñānamāvṛtya dehinam ||40||
諸感官と思考器官(マナス)と理性(ブッディ)は、その欲望の居所であるといわれる。
これらによって、欲望は知識を覆い、個我を惑わす。