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雑記帳

新年の願い

ここ南インドのケララ州で迎えた2012年は、暖かな気候に包まれて、とてもゆったりと落ち着いています。ヒンドゥー教徒が大部分を占めるインドでは、3大祭りの一つである「ディワリ(光の祭典。10月頃に行われます。)」がその新年にあたり、日本のように西暦の新年を盛大に祝う習慣はあまりありません。そんなインドでの年明けは、ケララの人々と共に家庭で祈りながら静かに過ごし、改めて自分の内の不変の存在を感じる瞬間の中にいるものでした。
ヒマラヤ山脈や広大な砂漠が広がり、寒暖の差が激しい北インドを離れ、常に温暖で南国の雰囲気に包まれたここ南インドに身を置いている今、いつも以上にゆったりとした時間の流れを感じながら、その時間が止まってしまったかのような空間の中で、スワミジの言葉を思い出しています。
「捕まえようと追いかければ逃げてしまう蝶も、静かに動じずにいれば、向こうからそっとやってきて自分の側に留まります。幸せとは、時にそういうものです。」
不安定な社会の情勢が続く今、私たちの心もまた少なからずその影響を受けています。自分自身をしっかりと落ち着かせ、安定したものとすることは、幸せが留まる土台を築くだけではなく、そこから社会へと幸せと安寧が広がる偉大な術の一つです。人生の目的である、自分の内に存在する永遠の至福を見ることは、この社会の中に決して揺るがない確かな礎を生み出す方法ともなるに違いありません。
歩くことでも、座ることでも、動じない自分自身を築くための精神の統一法はさまざまに存在し、そして広まりつつあります。また、昨年に大きな痛みを経験した私たちの心は、大きく揺さぶられてもそれ以上の強さを得ながら、既に新たな意識の流れを生み出しています。今のこの激動の時世の中で必要なものは、何にでもない、私たち一人一人の存在から生まれる静寂であるのだと、ここで強く感じています。
辛く厳しい年を終え新たな時代へと入る中で、世界中の幸福のためにも、多くの人々が自分自身の内に存在する永遠の至福に気づくことができるよう願った新年、この偉大な国インドはその願いを受け入れてくれたような気がしてなりません。
(文章:ひるま)

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