バガヴァッド・ギーター第4章第30節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

अपरे नियताहाराः
apare niyatāhārāḥ
アパレー ニヤターハーラーハ
他の者たちは、食を制限し

apare【男性・複数・主格 apara】[〜らは、〜らが]後方の、遙かな;後の、次の;西方の;劣る;他の;卑しい;反対の;奇異の、異常の
niyata【過去受動分詞 ni√yam】(処格)に結ばれた;握りしめられた;阻止された、抑制された;禁止された、中断された;確定された、確立された、固定した;不変な、一定した;制限された;〜に専心する
āhārās【男性・複数・主格 āhāra】もたらす、入手する 【名詞】もたらすこと、持ち来ること;食物、糧
→niyatāhārās【男性・複数・主格、所有複合語】[〜らは、〜らが]食を制限した

प्राणान् प्राणेषु जुह्वति ।
prāṇān prāṇeṣu juhvati |
プラーナーン プラーネーシュ ジュフヴァティ
気息を気息の中に捧げる

prāṇān【男性・単数・対格 prāṇa】[〜に、〜を]息、呼吸;活力、生気;風気;出息;そよ風、風;気力、精力、力;精神;個人我、全体と一致される宇宙精神;感官
prāṇeṣu【男性・単数・処格 prāṇa】[〜において、〜のなかで]息、呼吸;活力、生気;風気;出息;そよ風、風;気力、精力、力;精神;個人我、全体と一致される宇宙精神;感官
juhvati【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √hu】[彼らは〜、それらは〜](火の中に)注ぐ・投げ入れる、捧げる、供える

सर्वे ऽप्येते यज्ञविदो
sarve ‘pyete yajñavido
サルヴェー ピエーテー ヤジュニャヴィドー
これらすべての者たちは、祭祀を知り

sarve【男性・複数・主格 sarva】すべての、一切の、あらゆる
api【不変化辞】さらに、また、同様に;されど、なお
ete【男性・複数・主格、指示代名詞 etad】[〜らは、〜らが]これ
yajñavidas【男性・複数・主格 yajñavid】祭式に通暁した、祭祀を知る

यज्ञक्षपितकल्मषाः ॥
yajñakṣapitakalmaṣāḥ ||
ヤジュニャクシャピタカルマシャーハ
祭祀によって罪過を滅ぼす

yajña【男性】(祈祷または讃歌をもってする)崇拝;祭式の儀礼、祭式
kṣapita【過去受動分詞 √kṣi】破壊された、滅ぼされた、減少した
kalmaṣās【男性・複数・主格 kalmaṣa】汚物;汚点;屑、廃物、沈殿物;道徳的汚点;犯罪、罪過;暗黒
→yajñakṣapitakalmaṣās【男性・複数・主格、所有複合語】[〜らは、〜らが]祭祀によって罪過を滅ぼした

अपरे नियताहाराः प्राणान्प्राणेषु जुह्वति ।
सर्वेऽप्येते यज्ञविदो यज्ञक्षपितकल्मषाः ॥३०॥

apare niyatāhārāḥ prāṇānprāṇeṣu juhvati |
sarve’pyete yajñavido yajñakṣapitakalmaṣāḥ ||30||
他の者たちは、食を制限し、気息を気息の中に捧げる。
これらは皆、祭祀を知り、祭祀によって罪過を滅ぼす者たちである。

インドでは太古より、欲望を制御し、自己を高めるために断食が行われてきました。古代の聖者たちは、さまざまな食材の栄養素について熟知していただけでなく、個々人の気質や体調などの状況に応じて、摂るべき食材を見分けていたといいます。人々の思考や行動を清め、霊的な生活を送るために、食生活は重要な意味を持っています。