バガヴァッド・ギーター第4章第40節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

अज्ञश्चाश्रद्दधानश्च
ajñaścāśraddadhānaśca
アジュニャシュチャーシュラッダダーナシュチャ
無知で、信仰なく

ajñas【男性・単数・主格 ajña】無知の;無感覚の;愚かな、無経験な
ca【接続詞】そして、また、〜と
aśraddadhāna【男性・単数・主格 aśraddadhāna】信じない、疑い深い、懐疑的な
ca【接続詞】そして、また、〜と

संशयात्मा विनश्यति ।
saṁśayātmā vinaśyati |
サンシャヤートマー ヴィナッシャティ
疑心ある者は滅びる

saṁśaya【男性】〜に関する疑い、疑わしさ、不確実さ、懸念、ためらい;疑わしい事柄;〜に対する危険、冒険
ātmā【男性・単数・主格 ātman】[〜は、〜が]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
→saṁśayātmā【男性・単数・主格、所有複合語】[〜は、〜が]疑心あるもの、疑惑を抱くもの
vinaśyati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 vi√naś】[彼は〜、それは〜]失われる;消える;亡びる;実を結ばない

नायं लोको ऽस्ति न परो
nāyaṁ loko ‘sti na paro
ナーヤン ローコー スティ パロー
この世も、来世も存在しない

na【否定辞】〜でない
ayam【男性・単数・主格、指示代名詞 idam】[〜は、〜が]これ
lokas【男性・単数・主格 loka】[〜は、〜が]空間、余地、場所;地方、地帯、国;世界、宇宙の区分;天;地;人類、一般の人民、国民;男子(複数);(複)団体、仲間;日常生活、慣例、世事、俗事;視ること
asti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[彼は〜、それは〜]ある、存在する、実在する
paras【男性・単数・主格 para】より遙かな;来世;過去の、以前の;未来の、以後の;より次の

न सुखं संशयात्मनः ॥
na sukhaṁ saṁśayātmanaḥ ||
ナ スカン サンシャヤートマナハ
幸福もない、疑心ある者にとって

na【否定辞】〜でない
sukham【中性・単数・主格 sukha】[〜は、〜が]安楽、歓喜、幸福、享楽、繁栄、成功
saṁśaya【男性】〜に関する疑い、疑わしさ、不確実さ、懸念、ためらい;疑わしい事柄;〜に対する危険、冒険
ātmanas【男性・単数・属格 ātman】[〜の、〜にとって]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
→saṁśayātmanas【男性・単数・属格、所有複合語】[〜の、〜にとって]疑心あるもの、疑惑を抱くもの

अज्ञश्चाश्रद्दधानश्च संशयात्मा विनश्यति ।
नायं लोकोऽस्ति न परो न सुखं संशयात्मनः ॥४०॥

ajñaścāśraddadhānaśca saṁśayātmā vinaśyati |
nāyaṁ loko’sti na paro na sukhaṁ saṁśayātmanaḥ ||40||
無知で、信仰なく、疑心ある者は滅びる。
疑心ある者には、この世も、来世も、幸福も存在しない。