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雑記帳

呼吸をする意味

インドで過ごす日々は、毎日ただ生きているだけでわくわくするような熱いエネルギーに満ちていると感じる時があります。人も車も牛も神様も溢れる全てが入り混じった路上は様々なドラマを見せ、そんな雑踏を歩く時の生き生きとしたうねりにいつも心を惹きつけてられてやみませんでした。しかし、少しでも気を緩めれば一瞬でその波に飲みこまれ、気がつけば、行き場を失ったように迷い乱れる瞬間もあります。
12億人を超える人口を抱え、貧困を背景に成長の段階にある国のエネルギーはとてつもなく大きなものです。賑わうマーケット、より良いものを求めて動く人々、生きようと必死にもがくその流れが生み出す波は、そこにいるだけで良くも悪くもぐっと体の奥まで入り込んでくるものでした。
聖と俗、富と貧、時には真実も偽りも見せるその両極端な世界の中で感じるものは少なくありません。生きることに必死な人々の姿を見ながら、息を飲むこともあるほど数々の気づきに思わずはっとし、そしていつもの通り、スワミジの深い言葉に自らを取り戻します。
「なぜ、呼吸をすることをためらっている?」
大好きなインドの生活の中でさえ迷いや混乱は生じ、無意識に呼吸は早まり止まることがありました。生きるという最もシンプルな行い、それすらも手間取るほどに、心というものはいつの時も大きく人々の動きを支配します。
「神はすべての呼吸の息である。」スワミジの続く言葉に再びはっとさせられます。どうして、神と共にあることをためらっているのか。厄介な心の動きは、無意識のうちに神の存在を曇らせ真実を遠ざけていきます。あらゆるものが混ざり合った不思議なインドの世界で過ごす日々には、一つ一つの瞬間にそういった大切な何かを気づかされていました。
インドの古くから伝えられる深い精神性は、世界中を巻き込む物質に向かう心をいつの時もしっかりと捉えています。さまざまに動く世界の中でも、古い教えをしっかりと実践しながら生きる人々の存在がそれを可能にしているに違いありません。いつまでも、そんな存在が在り続けることを心から願っています。
(文章:ひるま)

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