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アーサナ

蛇のアーサナ

生き物の数だけ存在すると言われるヨーガのアーサナには、その一つ一つに、古くから伝わる奥深い意味が存在しています。その意味を探りながら、自身でその姿勢を実践する時、あらゆるものに存在する背景を通して、世界の事象を理解するように思います。
アナンタ・アーサナという、体の側面で横になり片足を空中へと伸ばす座法があります。このアナンタとは、「無限・永遠」を意味する蛇であり、ヴィシュヌ神の使いであると言われています。
ヒンドゥー教において、道徳や倫理が朽ちダルマが腐敗する時、宇宙は融解し次の創造までに静寂の期間が生まれると信じられています。永遠の海とも言われるその破壊と創造の間で、ヴィシュヌ神はアナンタの上に横たわり、次の創造が始まるまで眠り続けるのです。この時、ヴィシュヌ神は自分自身の象徴である「永遠」に集中します。
ある師は、アナンタの存在をヨーガの座法に照らし合わせ述べています。「アナンタはヴィシュヌ神の眠りを快適に支え、そして宇宙の創造と破壊を支えるに十分に安定したものでした。」と。
それは、ヨーガ・スートラで述べられる座法の全てを示しています。「アーサナは、安定した、快適なものでなければならない。緩やかな努力、そして、永遠なるものに心を定めることにより、正しい安定は得られる。(2章46-47節)」
アナンタ・アーサナのように横になる姿勢においては、どんなものよりも強く地の感触が伝わり、完全に大地に支えられた安定の中で自由に伸び動くことによって、身体の緊張は容易くほぐれていきます。安定と快適さの中で心は落ち着き、自身の内側へとゆっくりと入り込む瞬間を得る時、心や感覚を超えた理解によって、永遠なる真実と出会うことができるのだと気づかされます。
ヴィシュヌ神が快適に安定し永遠を瞑想するように、私たちはアナンタとなり、快適にそして定まりながら自分自身の内なる神を瞑想し、永遠の真実へと向かうのです。
この世界のあらゆる事象に眠る存在の意味は、インドの叡智がしっかりと伝えています。自分自身の身体と言う小さな世界の中で、真の意味を理解すべく、今日もその修練に取り組んでいます。
(文章:ひるま)

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