インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
ज्ञानेन तु तद् अज्ञानं
jñānena tu tad ajñānaṁ
ジュニャーネーナ トゥ タッド アジュニャーナン
しかし、知識によってその無知が
jñānena【中性・単数・具格 jñāna】[〜によって、〜をもって]知ること;知識;真の知識、優れた知識;知恵;企図;仮定;意識;感覚器官
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
tad【中性・単数・主格、指示代名詞 tad】[〜は、〜が]それ、あれ、これ
ajñānam【中性・単数・主格 ajñāna】[〜は、〜が]無知、不注意;無智
येषां नाशितम् आत्मनः ।
yeṣāṁ nāśitam ātmanaḥ |
イェーシャーン ナーシタム アートマナハ
自己の(無知が)消滅した人々にとって
yeṣām【男性・複数・属格、関係代名詞 yad】[〜の、〜にとって]その人々、あの人々、彼ら
nāśitam【中性・単数・主格 nāśita(√naśの過去受動分詞・使役活用)】失われた、消滅した、没した、消えた
ātmanas【男性・単数・属格 ātman】[〜の、〜にとって]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
तेषाम् आदित्यवज् ज्ञानं
teṣām ādityavaj jñānaṁ
テーシャームーディティヤヴァジュ ジュニャーナン
彼らの知識は太陽のように
teṣām【男性・複数・属格、指示代名詞 tad】[〜の、〜にとって]それら、あれら、これら
ādityavat【副詞】太陽のように
jñānam【中性・単数・主格 jñāna】[〜は、〜が]知ること;知識;真の知識、優れた知識;知恵;企図;仮定;意識;感覚器官
प्रकाशयति तत् परम् ॥
prakāśayati tat param ||
プラカーシャヤティ タット パラム
かの最高の存在を輝かせる
prakāśayati【三人称・単数・現在・使役 pra√kas】[彼は〜、それは〜]輝かせる;開かせる、開花させる
tat【中性・単数・対格、指示代名詞 tad】[〜に、〜を]それ、あれ
param【中性・単数・対格 para】最高の;より優れた、より高い、より良い、より悪い;最上の、卓越した、最善の;最大の
ज्ञानेन तु तदज्ञानं येषां नाशितम् आत्मनः ।
तेषाम् आदित्यवज्ज्ञानं प्रकाशयति तत् परम् ॥१६॥
jñānena tu tadajñānaṁ yeṣāṁ nāśitam ātmanaḥ |
teṣām ādityavajjñānaṁ prakāśayati tat param ||16||
しかし、知識によって自己の無知が消滅した人々にとって、
彼らの知識は太陽のように、かの最高の存在を輝かせる。
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