バガヴァッド・ギーター第5章第28節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

यतेन्द्रियमनोबुद्धिर्
yatendriyamanobuddhir
ヤテーンドリヤマノーブッディル
感官と心と知性を制御し

yata√yamの過去受動分詞】抑制された、制御された、阻止された
indriya【中性】神の力;支配;偉大な行為;活力;体力;精力;感官;感覚
manas【中性】心、内的器官、知性、理性、精神、良心、思考、意向、気分
buddhis【女性・単数・主格 buddhi】知能、理解力、理性、知性、精神;識別、判断;沈着、機知;知覚;会得;意見、見解;信仰、確信;想定
→yatendriyamanobuddhis【女性・単数・主格、所有複合語】感官と意と知性を制御した、感覚と思考器官と理性を統御した

मुनिर् मोक्षपरायणः ।
munir mokṣaparāyaṇaḥ |
ムニル モークシャパラーヤナハ
解脱に専念する聖者は

munis【男性・単数・主格 muni】[〜は、〜が]霊感を得た人;賢人、予言者、苦行者、隠者、沈黙の誓約をした者
mokṣa【男性】〜からの解放・釈放・脱出;(未来の)輪廻からの解放、永遠の解脱
parāyaṇas【男性・単数・主格 parāyaṇa】[〜らは、〜らが]最高の目的、最後の頼り、保護(処)、主要事、精髄;(属格)を決定するもの 【形容詞】〜に全くふける、余念のない、一身を捧げた、専心した
→mokṣaparāyaṇas【男性・単数・主格 mokṣa-parāyaṇa】解脱に専念する、解脱を主な目的とする

विगतेच्छाभयक्रोधो
vigatecchābhayakrodho
ヴィガテーッチャーバヤクロードー
欲望と恐怖と怒りを離れ

vigatavi√gamの過去受動分詞】離れた、立ち去った、止まった、消えた、亡くなった、無くなった
icchā【女性】願望、欲望
bhaya【中性】恐れ、驚き、恐怖、心配、不安
krodhas【男性・単数・主格 krodha】怒り、激怒、憤怒、激情
→vigatecchābhayakrodhas【男性・単数・主格、所有複合語】欲望と恐怖と怒りを離れた

यः सदा मुक्त एव सः ॥
yaḥ sadā mukta eva saḥ ||
ヤハ サダー ムクタ エーヴァ サハ
常にこのような人は、まさに解脱している

yas【男性・単数・主格、関係代名詞 yad】[〜は、〜が]〜であるもの、〜である人
sadā【副詞】始終、常に、何時でも
mukta【男性・単数・主格 mukta√mucの過去受動分詞)】(具格、従格)から放たれた、〜から釈放された;ゆるめられた、離された、落下した;弛緩した;捨てられた、中止された;罪(または)存在の束縛から逃れた、解脱した
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
sas【男性・単数・主格、指示代名詞 tad】[〜は、〜が]これ、あれ、彼

यतेन्द्रियमनोबुद्धिर्मुनिर् मोक्षपरायणः ।
विगतेच्छाभयक्रोधो यः सदा मुक्त एव सः ॥२८॥

yatendriyamanobuddhirmunir mokṣaparāyaṇaḥ |
vigatecchābhayakrodho yaḥ sadā mukta eva saḥ ||28||
感官と心と知性を制御し、欲望と恐怖と怒りを離れ、
常に解脱に専念する聖者は、まさに解脱している。