バガヴァッド・ギーター第5章第29節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

भोक्तारं यज्ञतपसां
bhoktāraṁ yajñatapasāṁ
ボークターラン ヤジュニャタパサーン
祭祀と苦行の享受者を

bhoktāram【男性・単数・対格 bhoktṛ】[〜に、〜を]享受者、食する者;使用者、所有者、(快楽・苦痛の)経験者;支配者、王
yajña【男性】(祈祷または讃歌をもってする)崇拝;祭式の儀礼、祭式
tapasām【中性・複数・属格 tapas】[〜らの、〜らにとって]熱;火;苦悩;苦行、自責、抑制、宗教的苦行、敬虔
→yajñatapasām【中性・複数・属格】[〜らの、〜らにとって]祭祀と苦行

सर्वलोकमहेश्वरम् ।
sarvalokamaheśvaram |
サルヴァローカマヘーシュヴァラム
全世界の偉大な主を

sarva【形容詞】すべての、一切の、各々の;全体の
loka【男性】空間、余地、場所;地方、地帯、国;世界、宇宙の区分;天;地;人類、一般の人民、国民;男子(複数);(複)団体、仲間;日常生活、慣例、世事、俗事;視ること
maheśvaram【男性・単数・対格 maheśvara】[〜に、〜を]偉大な主、首長;神;シヴァ神およびヴィシュヌ神の名称
→sarvalokamaheśvaram【男性・単数・対格、限定複合語】[〜に、〜を]全世界の偉大な主、全世界の神

सुहृदं सर्वभूतानां
suhṛdaṁ sarvabhūtānāṁ
スフリダン サルヴァブーターナーン
一切衆生の友人を

suhṛdam【男性・単数・対格 suhṛd】[〜に、〜を]友人、親友;同盟者
sarvabhūtānām【中性・複数・属格 sarvabhūta】[〜らの、〜らにとって]一切の存在物、万物、一切衆生

ज्ञात्वा मां शान्तिमृच्छति ॥
jñātvā māṁ śāntimṛcchati ||
ジュニャートヴァー マーン シャーンティムリッチャティ
私を知って、彼は寂静に達する

jñātvā【絶対分詞 √jñā】[〜して、〜してから]知る;〜を察知する、〜の知識を有する、(具格)によって認識する;悟る;覚える、経験する、確かめる、調べる;是認する;〜と考える、〜と仮定する、〜と推測する;認める、証す、許す
mām【単数・対格、一人称代名詞 mad】[〜を、〜に]私
śāntim【女性・単数・対格 śānti】[〜に、〜を]心の静穏、心の平和;(火が)消えること;平和、好運、繁栄;寂静、寂滅;涅槃
ṛcchati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √ṛ】[彼は〜、それは〜]動かす;起きる;出会う;達する、得る、取る、獲得する

भोक्तारं यज्ञतपसां सर्वलोकमहेश्वरम् ।
सुहृदं सर्वभूतानां ज्ञात्वा मां शान्तिमृच्छति ॥२९॥

bhoktāraṁ yajñatapasāṁ sarvalokamaheśvaram |
suhṛdaṁ sarvabhūtānāṁ jñātvā māṁ śāntimṛcchati ||29||
祭祀と苦行の享受者であり、全世界の偉大な主であり、
一切衆生の友人である私を知る者は、寂静に達する。