ジャパの祭祀

「私は、祭祀における念誦の祭祀である。」(BG10.25)
バガヴァッド・ギーターの中で、クリシュナは述べています。
念誦の祭祀(ジャパ・ヤジュニャ、japa-yajna)は、数ある祭祀の中でも、もっとも優れた祭祀であると常々述べられています。
それでは、なぜジャパ・ヤジュニャがもっとも優れた祭祀であると言われているのでしょうか。
リンガ・プラーナで、シヴァ神はパールヴァティー女神に次のように述べています。
「女神よ、他のヤジュニャにおいては、想い、言葉、行為を通じて何らかの傷害がなされるが、ジャパ・ヤジュニャでは、そのようなことはない。したがって、ジャパ・ヤジュニャがあらゆるヤジュニャの中でもっとも優れたものである」
ジャパ・ヤジュニャは、マントラの詠唱を繰り返すシンプルで純粋な祭祀です。
特に、マントラの詠唱が心の中で行われるのであれば、何らの外的犠牲を必要としません。
しかし、初心者にとって、心の中で行うジャパ(マーナシカ・ジャパ)は非常に難しいものと考えられます。
マーナシカ・ジャパは、すでにサットヴァ(純質)の性質で心が満たされている人々に適したジャパであり、心がコントロールできていない人々にとっては、声に出して行うヴァーチカ・ジャパ、あるいはささやき声で行うウパームス・ジャパが勧められています。
タマス(暗質)の性質が優勢な場合は、声に出して行うヴァーチカ・ジャパを行うことで、タマス(暗質)の性質を抑えることができます。
またラジャス(激質)の性質が優勢な場合は、ささやき声で行うウパームス・ジャパを行うことで、ラジャス(激質)の性質を抑えることができます。
アグニ・プラーナによると、ジャパの「ジャ」は生と死の輪廻を断ちきり、「パ」はあらゆる罪を滅ぼす意味があるといいます。
したがって、ジャパは、あらゆる罪を滅ぼし、輪廻の鎖から自由になり、解脱へと導く方法です。
自身の性質(グナ)に適したジャパを日課として、有意義な人生を送りましょう。
参照文献
Sadguru Sant Keshavadas, “Gayatri – The Highest Meditation”, Motilal Banarsidass Publishers, India.