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雑記帳

叡智と生きる

ジェーシュタ月(5月から6月)の新月を迎える前の3日間、主に北インドでは、夫の健康と幸せを願って、既婚の女性たちによる祈りが行われます。ヴァタ・サヴィトリー・ヴラタとして知られるこの行いは、サヴィトリーが献身的な行いによって死の神から夫を取り戻したことを祝福するものです。この間、女性たちはバニヤンの木を訪れ、夫のために祈り、断食を行います。バニヤンの木は、長寿を授けるとも信じられています。
インドの生活の中で見られるこうした行いは、日々をより神聖なものに、そして、自分自身を育む大きな自然へと近づけてくれるように感じます。山や川、木や草にも神々が宿り、そして生活の中で人々が崇拝することを欠かさず、共に生きています。そこで得る「生かされている」感覚は、常に謙虚の念を生み出し、神々と大自然との一体を経験させてくれることを今でも思い返します。
生類の全ては、あまねく存在するブラフマン(至上者)でもあります。その全体であるブラフマンとの一体は最高の境地として、「梵我一如」に示されています。自然を通じあらゆるものへ崇拝を行う心が、普遍の存在を色濃く際立たせていくことを、インドの生活に学んでいました。好きも嫌いも、損も得もない幸せな世界を感じたのは、そういった判断を下す自我が穏やかに静まり、全てが普遍の存在において平等で平安にあるということに気づいた瞬間だったのかもしれません。
古くから伝わる叡智が、これほどまでに日々を豊かなものとしてくれることに、ただ感服するばかりです。物質主義の波がおとずれながらも、精神性を育むその叡智が今でもしっかりと生き、そして人々によって実践されています。次の新月は6月8日、ヴァタ・サヴィトリー・ヴラタは6日、7日、8日と続きます。
叡智はただそこに存在しています。それを理解し、そしてどう生かすかは、自身の行いが鍵となるのかもしれません。多くの人々が、今日においても変わることのない、真実を伝える叡智と共にあることを、心よりお祈りしております。
(文章:ひるま)

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