バガヴァッド・ギーター第6章第6節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

बन्धुर् आत्मा ऽत्मनस् तस्य
bandhur ātmā ‘tmanas tasya
バンドゥル アートマー トマナス タッスヤ
彼にとって、心は自己の朋友である

bandhus【男性・単数・主格 bandhu】[〜は、〜が]結合、関係;親戚であること、親戚関係;(母方の)血族;親族;朋友;夫
ātmā【男性・単数・主格 ātman】[〜は、〜が]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
ātmanas【男性・単数・属格 ātman】[〜の、〜にとって]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
tasya【男性・単数・属格、指示代名詞 tad】[〜の、〜にとって]彼、それ、あれ

येनात्मैवात्मना जितः ।
yenātmaivātmanā jitaḥ |
イェーナートマイヴァートマナー ジタハ
自身によって、心を克服した人にとって

yena【男性・単数・具格、関係代名詞 yad】[〜によって、〜をもって]〜であるもの、〜である人、〜であるとき
ātmā【男性・単数・主格 ātman】[〜は、〜が]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
ātmanā【男性・単数・具格 ātman】[〜によって、〜をもって]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
jitas【男性・単数・主格 jita√jiの過去受動分詞)】勝った、獲得した、征服した;打ち勝たれた、(欲)の奴隷となった;捨てた、廃した

अनात्मनस् तु शत्रुत्वे
anātmanas tu śatrutve
アナートマナス トゥ シャトルトヴェー
しかし、精神的でない人にとって、敵意のなかで

anātmanas【男性・単数・属格 anātman】[〜の、〜にとって]無我、他;精神・霊と異なるもの 【形容詞】精神・感覚を欠く、精神的でない、物質的の;本体のない、実体のない
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
śatrutve【中性・単数・処格 śatrutvaśatrutāと同意)】[〜において、〜のなかで]敵意、憎悪

वर्तेतात्मैव शत्रुवत् ॥
vartetātmaiva śatruvat ||
ヴァルテータートマイヴァ シャトルヴァット
心は実に敵のように存在するだろう

varteta【三人称・単数・アートマネーパダ・願望 √vṛt】[それは〜だろう、それは〜するべき]転ずる、回転する、転がる;進む、進行する、執行される;〜を条件とする、伴う;(ある場所に)ある、止まる、住する、滞在する;存在する、生存する;〜の中に見出される
ātmā【男性・単数・主格 ātman】[〜は、〜が]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
śatruvat【中性・単数・主格 śatruvat】敵のような、競争者のような

बन्धुरात्माऽत्मनस्तस्य येनात्मैवात्मना जितः ।
अनात्मनस्तु शत्रुत्वे वर्तेतात्मैव शत्रुवत् ॥६॥

bandhurātmā’tmanastasya yenātmaivātmanā jitaḥ |
anātmanastu śatrutve vartetātmaiva śatruvat ||6||
自ら心を克服した人にとって、心は自己の朋友である。
しかし、心を制しない人にとって、心は敵のように敵対する。