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雑記帳

慈悲深い愛の象徴

シヴァ神に捧げられるシュラーヴァナ月の始まりは、北インドにモンスーンの訪れを伝えます。焼けるような灼熱の暑さが続く日々に、恵みの雨がもたらされる待望の時です。空気は新鮮さを取り戻し、辺りが浄化されていくこの月は、生き生きとしたプラーナ(生命エネルギー)が満ち、神聖な行いを努める吉兆な瞬間に溢れています。
そんな神聖な時を迎え、ここ日本でも、ひと呼吸、ひと呼吸を大切に過ごしています。ヨーガの行いにもおのずと意識が高まり、自然を敬いその規則的な流れと共に歩んでいたインドでの日々の行いが、しっかりと生きていることに気がつきます。
シュラーヴァナ月は、その神聖さゆえに、多くの人々が菜食となり、ジャパや瞑想に励みます。この月の月曜日には、熱心な断食も行われます。シヴァ神に捧げられる吉日だからです。
シヴァ神は、この月に起きたとされるヒンドゥー教の創造神話「乳海撹拌」において生み出された猛毒を飲みこみ、世界を救いました。そして、生きとし生けるものの繁栄を願い、長い間、瞑想に専心していました。破壊の神であり、慈悲深いシヴァ神は、どんな時も、世界の平安を願っています。そして神聖さが溢れるこの時、シヴァ神に捧げられる行いは、人々を大切なものへと導きます。
愛や慈悲の象徴であるシヴァ神は、すべての人の中心に内在している神と言われています。断食や瞑想により、心身の働きから生じる欲が静まり、自我もまた小さくなる過程においては、自身の中心にある慈悲深い愛が大きくなることに気づくはずです。それこそが本質であり、ヨーガの求める崇高者との合一に他ありません。叡智は常に、人々を中心に戻すことを教え、優しく導いています。
神聖な空間の中でヨーガを努める時、探すものは、どんな時も自分自身の中心でした。最高のヨーガ行者であったシヴァ神が、自身の象徴を通じて見せるものは、愛と慈悲に満ちた美しい世界の姿です。自分自身の中心であるその慈悲深い愛を、世界の中心として位置付けられるよう、この神聖な時を享受したいと感じています。
(文章:ひるま)

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