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雑記帳

インドの魅せる時

昨日でもない、明日でもない、今を生きることにここまで専念させてくれる地は、私にとってインドの他にありません。現在という瞬間に満ちる熱いエネルギーを、ひしひしと得る感覚は、インドがどんな時も強く与えてくれる気づきの一つです。
一瞬先に何が起こるか決して予測がつかないインドの生活は、必然的に、現在という瞬間を生きることへ心を定めて行きます。その中で、手放すことの意味を学び、身を委ね生きることの美しさを知りました。自分自身を定義するものを捨て、何でもない真っ白で自由な心を保つ時、あらゆるものの本質が浮かび上がるからです。
そこで見るものの美しさは、まさに息をのむほどに迫り来るものです。さまざまに判断を下そうとする心が止まったその瞬間、迷いのない心が映し出すからこそ、本質的な美しさが究極的に際立ってくるのだと感じます。
インドの地を歩み、かつて見てきた山々の絵の具のような濃い緑、目の奥が痛くなるほどの青い空、そこに永遠に佇む神々の姿の美しさは、決して形容できるものではありません。いつも変わらずに、在るがままにあり続ける大自然と神々の存在を見る時、変わり続けるこの心の働きを恥ずかしく思う瞬間があったほどです。
もちろん、インドが見せるのは美しさだけではありません。断崖絶壁を行く道、飲み水を欠き、寒暖の激しさに体がしびれたこともありました。しかし、ここではそれが日常として、人々が生きています。苛酷な環境の中で、偉大なものに身を委ね生きる人々の姿を見る時ほど、この世界を取り巻く神々の存在を感じる瞬間はなく、そしてその二つの強い繋がりが、何よりも美しく世界を彩ることを気づかされます
何が起こるか分からない、波乱に溢れるインドの日々に、それでも身を置きたいと思うのは、生きることの美しさをこうして深く与えてくれるからだといつの時も感じます。そこにはもちろん、時を超えた神々の姿が存在しています。欲しいものではなく、必要なものの下で生きる「今」という瞬間にあるものは、「生きる」という熱いエネルギーであり、それが何よりも美しく、人生を彩っていくことを感じています。
(文章:ひるま)

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