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フェスティバル

オーナム祭

本日、2013年9月16日は、南インド・ケーララ州において、年に一度の盛大な祝祭を迎えています。王国を追われたマハーバリ王が、愛する国民たちの下へ戻る日、またそのマハーバリ王が解脱を得た日として祝福されるオーナム祭です。
遠い昔、言い伝えによれば、マハーバリ王の下で人々は幸せで平等であったと言われています。それでも王が国を追われたのは、彼がアスラだからでした。しかし、王の信心深さや献身さが神の心に留まり、命を奪われることなく今でも下界で密やかに暮らし、年に一度、愛する国民の下へと戻ると信じられています。
様々な言い伝えがある中で、人々のために尽くし、人々からも愛されたマハーバリ王が神によって王国から追放されたのは、アスラであるということと共に、大きな自我があったからだと述べられています。独占欲や誇りの下では、誰も真の至福を得ることはできないと神は見抜いていたのかもしれません。
しかし、マハーバリ王は年に一度、愛してやまない国民の下へ戻ること条件に、自らを犠牲とし国民を守りこの世界を去っていきます。自我を捨て、全体と一つになることを最後に望んだのです。それはまさに王の解脱です。
精神性を説く教えの中で、全体である神との一体は究極の至福です。人は小さな個人の自我に生きているのではありません。私たちが生涯で理解すべくこととはただ一つ、自分は神という全体と一つであるということに他はなく、その事実を理解するために、私たちは今、この世に生を受け歩みを続けています。
「私」から始まり「全体」で終わる旅路を、マハーバリ王は辿りました。万物が生まれ、万物が戻る場所。至福を感じ、安らぎを得る場所。神の他にないその場所は、永遠でいて真の住まいです。 マハーバリ王はその住処を見つけたに違いありません。そしてその歩みはまさに、人が歩むべく道のりを示しているのだと気づかされます。
マハーバリ王が今年も愛する国民の下へ無事に戻れるよう、そして人々の道が真の住処へと向かうものであるよう祈りながら、このオーナム祭を祝福したいと感じています。
(文章:ひるま)

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