バガヴァッド・ギーター第6章第16節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターの原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

नात्यश्नतस् तु योगो ऽस्ति
nātyaśnatas tu yogo ‘sti
ナーティヤシュナタス トゥ ヨーゴー スティ
食べ過ぎる者にとって、ヨーガは存在しない

na【否定辞】〜でない
atyaśnatas【男性・単数・属格 atyaśnatati√aśの現在分詞)】[〜の、〜にとって]暴食する
tu【接続詞】しかし、一方(虚辞としても使用)
yogas【男性・単数・主格 yoga】[〜は、〜が]ヨーガ、精神の集中、組織的な超脱法、瞑想、静慮、心統一
asti【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √as】[彼は〜、それは〜]ある、存在する、実在する

न चैकान्तम् अनश्नतः ।
na caikāntam anaśnataḥ |
ナ チャイカーンタム アナシュナタハ
そして、全く食べない者にとっても

na【否定辞】〜でない
ca【接続詞】そして、また、〜と
ekāntam【副詞】専一に;絶対に;完全に、全部;常に
anaśnatas【男性・単数・属格 anaśnat(an√aśの現在分詞)】[〜の、〜にとって]食べない

न चातिस्वप्नशीलस्य
na cātisvapnaśīlasya
ナ チャーティスヴァプナシーラスヤ
そして、眠り過ぎる者にとっても

na【否定辞】〜でない
ca【接続詞】そして、また、〜と
atisvapna【男性】眠り過ぎる、寝過ぎる
śīlasya【男性・単数・属格 śīla】[〜の、〜にとって]習慣、風習;気質、性向、性格;ふるまい;よい行状・習慣、高尚な品性、廉直、道徳性 【形容詞】に慣れている、〜の気質のある、〜の傾向のある、〜にふける
→atisvapnaśīlasya【男性・単数・属格、所有複合語】[〜の、〜にとって]過度の眠りに耽る、睡眠をとり過ぎる

जाग्रतो नैव चार्जुन ॥
jāgrato naiva cārjuna ||
ジャーグラトー ナイヴァ チャールジュナ
そして、(過度に)覚醒する者にとっても、アルジュナよ

jāgratas【男性・単数・属格 jāgrat√jāgṛの現在分詞)】[〜の、〜にとって]覚醒する、目覚める、起きている
na【否定辞】〜でない
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
ca【接続詞】そして、また、〜と
arjuna【男性・単数・呼格 arjuna】[〜よ]アルジュナ

नात्यश्नतस्तु योगोऽस्ति न चैकान्तम् अनश्नतः ।
न चातिस्वप्नशीलस्य जाग्रतो नैव चार्जुन ॥१६॥

nātyaśnatastu yogo’sti na caikāntam anaśnataḥ |
na cātisvapnaśīlasya jāgrato naiva cārjuna ||16||
アルジュナよ、食べ過ぎる者にも、全く食べない者にも、
眠り過ぎる者にも、全く眠らない者にも、ヨーガは為しえない。