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雑記帳

正義の誕生

神聖なナヴァラートリ祭が続いています。女神を讃えるこの9日間、その最終日ともなる9日目はラーマ・ナヴァミー(ラーマの降誕祭)として、インドの各地で盛大な祝福が執り行われます。酷暑の前の穏やかな気候の中で、ラーマの御名があちこちに響き渡るこの時は、清らかさと美しさに溢れた、大好きな時の一つであることをいつも思い出します。
ラーマはヴィシュヌ神の7番目の化身として、この地にはびこる邪悪な力を破壊するために誕生したと伝えられます。その降誕祭がラーマ・ナヴァミーです。ナヴァラートリ祭を通じ、断食や瞑想によって自身の浄化を努めた後、正義の誕生であるラーマ・ナヴァミーをもって祝福が執り行われるのは、この時が自身の内の正義を見出す、吉兆な時であるということが伺えます。
ラーマは、信心深い従順さや汚れのない純潔さといった、正義、そして道徳の象徴です。悪の手から王国アヨーディヤを守り、繁栄と至福を広めました。正義と道徳のあり方をその生き方をもって示し、現代においても多くの人々を導いています。そのラーマは、私たち一人一人の心に住んでいると言われます。
正義そのものであるラーマが住まうように、私たちの肉体は、神が宿る神殿であり、また王国に他ありません。その内はもともと純粋で、至福に満ちたものでありながら、時に欲という名の悪によってさまざまに乱されます。ナヴァラートリ祭を通じその悪を浄化した今、この正義の誕生を、ラーマの名のもとに祝福します。
この時、何よりも美しいのは、あちこちで唱えられるラーマの御名です。正義そのものである汚れのないラーマの御名を唱えることは、心身を浄化する究極の術の一つとして古代から伝えられてきました。そしてラーマへの礼拝によって、心は守られ、真実を理解するための信念が与えられると信じられています。
たくさんの神々がいるインドでは、それぞれの象徴を見つめながら自分自身と向き合い、より豊かに日々を過ごす叡智がこうして今でも溢れています。ナヴァラートリを通じた清らかな心身によって、その内にある正義と共に、皆様もこの祝祭を迎えられることを心よりお祈りしております。
(文章:ひるま)
※ラーマ・ナヴァミーはインドでは4月8日に祝福されます。

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