バガヴァッド・ギーター第9章第12節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

मोघाशा मोघकर्माणो
moghāśā moghakarmāṇo
モーガーシャー モーガカルマーノー
むなしい希望を抱き、無益な行為をし

moghāśās【男性・複数・主格 moghāśa(所有複合語 mogha+āśa)】むなしい希望を抱く
moghakarmāṇas【男性・複数・主格 moghakarman(所有複合語 mogha+karman)】無益な行為をする

मोघज्ञाना विचेतसः ।
moghajñānā vicetasaḥ |
モーガジュニャーナー ヴィチェータサハ
無益な知識を持ち、思慮を欠き

moghajñānās【男性・複数・主格 moghajñāna(所有複合語 mogha+jñāna)】無益な知識を持つ
vicetasas【男性・複数・主格 vicetas】明瞭に見える(水)(RV.);識別する、賢明な(RV.);混乱した;感覚を有さない、馬鹿な

राक्षसीम् आसुरीं चैव
rākṣasīm āsurīṁ caiva
ラークシャシーム アースリーン チャイヴァ
そして、羅刹や阿修羅のような

rākṣasīm【女性・複数・対格 rākṣasa】悪魔に属する、悪魔に特有な、悪魔の
āsurīm【女性・複数・対格 āsura】精神の、神の;幽鬼の、阿修羅の、幽鬼のような
ca【接続詞】そして、また、〜と
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)

प्रकृतिं मोहिनीं श्रिताः ॥
prakṛtiṁ mohinīṁ śritāḥ ||
プラクリティン モーヒニーン シュリターハ
混乱させる性質に依存する

prakṛtim【女性・単数・対格 prakṛti】[〜に、〜を]本来(または自然)の形体・状態;性質、素質、傾向、気分;基本形態、型、標準、規則;自然;(自然の)始原的構成要素[それから他のすべてが展開される]、根本原質;(国家の)構成要素
mohinīm【女性・単数・対格 mohin】混乱させる、夢中にさせる
śritās【男性・複数・主格 śritaśriの過去受動分詞)】【能動の意味】〜に執着する、〜に立つ、〜に横たわる、休む、在る、〜に坐る、〜に含まれる;〜に訴える;(ある状態に)達した、〜を取った 【受動の意味】〜に頼られた、〜を占められた;取られた、選択された

मोघाशा मोघकर्माणो मोघज्ञाना विचेतसः ।
राक्षसीमासुरीं चैव प्रकृतिं मोहिनीं श्रिताः ॥१२॥

moghāśā moghakarmāṇo moghajñānā vicetasaḥ |
rākṣasīmāsurīṁ caiva prakṛtiṁ mohinīṁ śritāḥ ||12||
彼らはむなしい希望を抱き、無益な行為をし、無益な知識を持ち、思慮を欠き、
そして、羅刹や阿修羅のような、人を惑わせる性質に依存する。