太陽礼拝

人々が古くから礼拝してきた自然の恵みである太陽は、現在でも世界の多くで祈りや礼拝が捧げられ、広く崇められる存在です。太陽のエネルギーによって生かされている私たちにとって、太陽の礼拝は、肉体的、精神的に経験するさまざまな苦難を取り払うものとして、インドでも古くからさまざまな行いが執り行われてきました。
インドでの太陽への礼拝は、日の出や日の入り時など、日常的に欠かさずに行われているものです。その中に「太陽礼拝」として知られる「スーリヤ・ナマスカーラ」があります。特にヨーガの修練においては、その始めに行われることも少なくありません。エクササイズとしても広まるこのスーリヤ・ナマスカーラは、身体を大きく動かしながら行われる礼拝として知られるものです。
光輝に満ちる太陽は、光そのものであり、インドの文化の中では「意識」としても崇められてきました。スーリヤ・ナマスカーラは、太陽を礼拝するマントラと、自身の呼吸を合わせ意識的に行うことで、その一連の動作は礼拝として大きな恩恵をもたらし、私たちの意識を目覚めさせると言われています。
このスーリヤ・ナマスカーラは決してエクササイズだけのものではなく、自分自身の内なる太陽を礼拝し、意識を目覚めさせる手段に他ありません。一連の動作は、身体のあらゆる臓器に働きかけ、それらは人体のエネルギー・センターとも言われるチャクラに密接に繋がっているとも信じられています。
この礼拝によって肉体に生じる熱が体内を浄化していく感覚、そうして巡る純粋なエネルギーは、自分自身の精神に大きな活力をもたらしてくれることを、日々の修練で実感することが多くありました。肉体と精神、全体と個、それらの繋がりを包括したこの一連の動作は、ダイナミックな瞑想にも他ありません。
インドではマカラ・サンクラーンティを境に、太陽が北方回帰を始め、暖かくなると言われています。日本ではまだ、太陽の暖かさを欲する時が続きます。この時に改めて、太陽の恩恵に感謝をし、深い礼拝を行いたいと感じています。その行いは、自分自身の内なる世界に、より良い変化を与えてくれるに違いありません。
(文章:ひるま)