スピリチュアルインド雑貨SitaRama

雑記帳

第三の目

シヴァ神を礼拝する最も吉兆な夜が明日に迫っています。こうした時に改めて見つめるその姿は、日常の中で見失いがちな真実を明確にしてくれるように思います。
シヴァ神の数ある別名の中に、「トリローチャナ」という名前があります。この「トリローチャナ」は「三眼を持つ者」を意味し、実際にシヴァ神には常に第三の目が描かれます。この第三の目にもさまざまな深い意味が伝えられていますが、その中にある愛神カーマデーヴァとの神話を通じ、霊性を育む術を教えられたことがありました。
シヴァ神は最初の妻であるサティーを失くした時、ひどく悲しみ、その後深く長い瞑想に入ります。サティーがパールヴァティーとして姿を現し、再び結ばれる時を迎えるも、シヴァ神は目を閉じ瞑想に耽っていました。そんなシヴァ神を目覚めさせようと、愛神カーマデーヴァが矢を放ちます。
それに怒ったシヴァ神の第三の目が開き、鋭い閃光によってカーマデーヴァは焼き尽くされてしまいました。これは、「欲望」を焼き尽くしたのだと伝えられます。シヴァ神は心から愛する妻サティーを失くし、深い悲しみを経験しました。耐えがたい悲しみをもたらすその欲望を、シヴァ神は払い除けたのだと言われます。
こうしてシヴァ神の第三の目は、欲望を断つことを象徴するものとして捉えられることがあると言います。それはまた、真実を見つめることでもあります。私たちがこの世で経験する幸や不幸、喜びや悲しみは、欲望に基づいた幻想に他ありません。その奥深くには、決して変わることのない絶対の幸せである真実が存在しています。私たちはこの真実を、常に見つめていなければなりません。
二つの眼で見るこの世界は、幸や不幸、喜びや悲しみが溢れています。その二元を超え、絶対の真実を見るために、私たちは一瞬一瞬に気づきを持ち、第三の目を開き続けることが大切です。この第三の目は、誰しもの内に存在しているものです。その事実を、シヴァ神の姿が伝えています。
今年もまたこの吉兆な夜を迎える今、改めて真実を見つめる時を大切に過ごしたいと感じています。皆さまにとっても吉兆な夜となりますことを、心よりお祈り申し上げております。
(文章:ひるま)
※シヴァ神とカーマデーヴァの神話には、この他にもさまざまに伝えられることがあります。

コメント

この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


RANKING

DAILY
WEEKLY
MONTHLY
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3
  1. 1
  2. 2
  3. 3

CATEGORY

RECOMMEND

RELATED

PAGE TOP