バガヴァッド・ギーター第9章第31節

インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。

क्षिप्रं भवति धर्मात्मा
kṣipraṁ bhavati dharmātmā
クシプラン バヴァティ ダルマートマー
彼はすみやかに心の正しい人となり

kṣipram【副詞】速やかに、直接、直ちに
bhavati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 √bhū】[それは〜、彼は〜]ある、存在する、〜となる;生じる
dharma【男性】秩序、慣例、習慣、風習、法則、既定;規則;義務;得、美徳、善行;宗教;教説;正義;公正;法律;性質、性格、本質、属性
ātmā【男性・単数・主格 ātman】[〜は、〜が]気息;霊魂;生命、自身;本質、本性;特色;身体;知性、悟性;我、最高我
→dharmātmā【男性・単数・主格、所有複合語 dharmātman】[〜は、〜が]正しい、有徳の、法を尊敬する、正義を重んじる

शश्वच्छान्तिं निगच्छति ।
śaśvacchāntiṁ nigacchati |
シャシュヴァッチャーンティン ニガッチャティ
永遠の寂静に至る

śaśvat【形容詞】常に繰り返される、無数の、久遠の、無終の;頻繁な、数多い;一切の、すべての 【副詞】繰り返して、永遠に、常に、不断に;直ちに、即刻
śāntim【女性・単数・対格 śānti】[〜に、〜を]心の静穏、心の平和;(火が)消えること;平和、好運、繁栄;寂静、寂滅;涅槃
nigacchati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 ni√gam】[彼は〜、それは〜](対格・処格)に赴く、に現れる、に身を置く;〜に到達する、獲得する;入る;経験する

कौन्तेय प्रतिजानीहि
kaunteya pratijānīhi
カウンテーヤ プラティジャーニーヒ
アルジュナよ、確信せよ

kaunteya【男性・単数・呼格 kaunteya】[〜よ]クンティーの息子、アルジュナの別名
pratijānīhi【二人称・単数・パラスマイパダ・命令 prati√jñā】[あなたは〜せよ]許す;(為格、属格)に(対格)を約束する;確かめる、確言する、答える;断言する;発表する、討究する;考慮する、注意する、認識する、覚える

न मे भक्तः प्रणश्यति ॥
na me bhaktaḥ praṇaśyati ||
ナ メー バクタハ プラナッシャティ
私の信者は滅びることがない

na【否定辞】〜でない
me【単数・属格、一人称代名詞 mad(mamaの附帯形)】[〜の、〜にとって]私
bhaktas【男性・単数・主格 bhakta√bhajの過去受動分詞)】[〜は、〜が]信者、礼拝者、帰依者 【形容詞】分配された;割り当てられた;〜に心服した、〜を崇める、〜を崇拝する
praṇaśyati【三人称・単数・パラスマイパダ・現在 pra√naś】[彼は〜、それは〜]失われる;見えなくなる、消える、逃げる

क्षिप्रं भवति धर्मात्मा शश्वच्छान्तिं निगच्छति ।
कौन्तेय प्रतिजानीहि न मे भक्तः प्रणश्यति ॥३१॥

kṣipraṁ bhavati dharmātmā śaśvacchāntiṁ nigacchati |
kaunteya pratijānīhi na me bhaktaḥ praṇaśyati ||31||
彼はすみやかに心の正しい人となり、永遠の寂静に至る。
アルジュナよ、確信しなさい。私の信者は滅びることがない。