インド古典中もっとも有名なバガヴァッド・ギーターのサンスクリット原典講読です。
インドの霊的文化の支柱となる本書を、サンスクリット語の学習をしながらお楽しみください。
अहिंसा समता तुष्टिस्
ahiṁsā samatā tuṣṭis
アヒンサー サマター トゥシュティス
不殺生、平等、満足
ahiṁsā【女性・単数・主格 ahiṁsā】[〜は、〜が]不害;不殺生;柔和;不背反
samatā【女性・単数・主格 samatā】[〜は、〜が](具格、属格、―゜)との平等性・同一性;同一水平面または水準にあること;(処格、―゜)に対して平等であること・公平であること;均等性、正常性;平凡
tuṣṭis【女性・単数・主格 tuṣṭi】[〜は、〜が]満足、充足;[満足の擬人化]
तपो दानं यशो ऽयशः ।
tapo dānaṁ yaśo 'yaśaḥ |
タポー ダーナン ヤショー ヤシャハ
苦行、布施、名誉、不名誉
tapas【中性・単数・主格 tapas】[〜は、〜が]熱;火;苦悩;苦行、自責、抑制、宗教的苦行、敬虔
dānam【中性・単数・主格 dāna】[〜は、〜が]与えること、(娘を)嫁がせること、贈ること、(供物を)捧げること、教えること;(生命を)棄てること;(負債を)支払うこと;施物;喜捨;贈賄;付加;捧物、供物
yaśas【中性・単数・主格 yaśas】[〜は、〜が]美麗、威厳、壮麗、華麗;令名、称讃、名声、栄誉、著名;尊敬の対象
ayaśas【中性・単数・主格 ayaśas】[〜は、〜が]不名誉;侮辱
भवन्ति भावा भूतानां
bhavanti bhāvā bhūtānāṁ
バヴァンティ バーヴァー ブーターナーン
万物の状態は生じる
bhavanti【三人称・複数・パラスマイパダ・現在 √bhū】[彼らは〜、それらは〜]ある、存在する、〜となる;生じる
bhāvā【男性・複数・主格 bhāva】[〜らは、〜らが]生成すること、生起すること、起こること;(―゜)に変わること、(処格)に変化すること;在ること、存在;永続、存続;〜である状態;あること・成ること;振る舞い、行状;状態、状況;階級、地位
bhūtānām【男性・複数・属格 bhūta】[〜らの、〜らにとって]存在物[神・人・動物および植物を含む];被創造物;万物;世界
मत्त एव पृथग्विधाः ॥
matta eva pṛthagvidhāḥ ||
マッタ エーヴァ プリタグヴィダーハ
私のみから多様に
mattas【単数・従格、一人称代名詞 mad】[〜から、〜より]私
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
pṛthagvidhās【女性・複数・主格 pṛthagvidha】種々の、多様の、様々の;(具格)より異なる
अहिंसा समता तुष्टिस्तपो दानं यशोऽयशः ।
भवन्ति भावा भूतानां मत्त एव पृथग्विधाः ॥५॥
ahiṁsā samatā tuṣṭistapo dānaṁ yaśo'yaśaḥ |
bhavanti bhāvā bhūtānāṁ matta eva pṛthagvidhāḥ ||5||
不殺生、平等、満足、苦行、布施、名誉、不名誉、
これら万物の多様な状態は、私のみから生じる。
コメント