人は1日に21,600回の呼吸をするといわれています。
呼気と吸気には、それぞれ音が宿っているため、人は1日に21,600回のマントラを意識せずに唱えていることになります。
(詳しくは「ハムサ 〜 呼吸に潜むマントラ」をご覧ください)
それでは、呼吸の数は、どうして1日21,600回という数になったのでしょうか。
インドでは、ナーディカー(nāḍikā)という単位があり、時間に換算すると、24分間になります。
人は、1ナーディカーの間に、360回の呼吸を行うといわれます。
すなわち、1日(dina)は60ナーディカーになるため、60×360=21,600回の呼吸を行うことになります。
そして、21,600回の呼吸は、それぞれ以下のチャクラに対応づけられています。
対応のチャクラ | 呼吸の回数 | 呼吸にかかる時間 |
1 ムーラーダーラ | 600回 | 40分 |
2 スヴァーディシュターナ | 6,000回 | 6時間40分 |
3 マニプーラ | 6,000回 | 6時間40分 |
4 アナーハタ | 6,000回 | 6時間40分 |
5 ヴィシュッダ | 1,000回 | 1時間6分40秒 |
6 アージュニャー | 1,000回 | 1時間6分40秒 |
7 サハスラーラ | 1,000回 | 1時間6分40秒 |
したがって、24時間で、合計21,600回の呼吸を行うことになります。
1日を通じて、肉体を構成する7つのチャクラに呼吸が巡り、私たちの生命は維持されています。
呼吸それ自身がマントラであると考えられるように、呼吸に意識を向けることは、私たちの心と身体に意識を向けることに他ならず、心身を健康にたもつ上で、欠かすことができません。
参考文献:S.K. Ramachandra Rao著, The Tantra of Sri-Chakra, Sri Satguru Publications (2008)
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