もうすぐ2015年も終わろうとしています。一年の終わり、そして新しい一年を迎えるために、大掃除をしたり、身の回りを整えたりする方も少なくないかもしれません。こうした行いは、心に平安をもたらすヨーガの大切な術の一つでもあります。
自分自身を含め、周囲の環境を清浄に保つことは、私たちが日々の中でまず努めるべきこととして、古代の教えの中に存在しています。その一つが、「サウチャ＝清浄」です。ヨーガの経典であるヨーガ・スートラの中で、私たちが社会生活においてすべきこととして説かれる「ニヤマ」。そのまず始めに説かれるものです。
その他にも、世界中で実践されるさまざまなヨーガは、私たちの体と心を浄化する明瞭な術として存在しています。例えば、広く愛されるハタ・ヨーガでは、深い呼吸を駆使したさまざまな体の動きが血液循環を促し、筋肉や臓器の隅々にまで、新鮮な酸素、そして生きるエネルギーであるプラーナを届けます。そうして生み出される熱は不純物を燃やし、体内をくまなく浄化していきます。
肉体の内の不浄なものは、私たちの思考や心の働きにもネガティブな影響を与えると信じられ、古い時代から、人々は肉体の浄化に努めてきました。内なる世界の清々しさは、私たちに明瞭な思考と、よりポジティブな感情を与えてくれるものに他ありません。
浄化された心と体は、働くこと、考えること、見ること、聞くこと、味わうこと、感じること、そのすべてにおいて、私たちの能力を向上させてくれるものです。そうして生み出される精神的な充足、内的な平安、意識の覚醒、決して変化をしないそういった大きな至福は、私たちに生きる喜びを与えてくれるに違いありません。
清らかさとともに新しい一年を迎えられるよう、改めて自分自身の内なる世界の浄化に努めています。より良い未来を築けるように、今現在の自分自身の行為を常に注意しながら、毎日を丁寧に過ごしていきたいと感じています。
本年もSitaRamaをご利用くださいまして、誠にありがとうございました。皆様の来る年が、幸せで実り多き一年になりますよう、心よりお祈り申し上げます。
（文章：ひるま）
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