【サンスクリット語の豆知識】 単語と単語をつなげて書く表記法

英語では「Come on!(カム・オン)」という言葉は
「カモン!」と聞こえますね。
それと同様に、サンスクリット語でも
単語の最後と単語の最初の音が変化しあったり
繋がって発音したりする「サンディ」という規則があります。

でも英語では、発音が変わったからといって
comeとonを繋げて書いたり発音に合わせて文字が変わったりはしません。
しかしサンスクリット語では、発音が変化するだけでなく、
文字の上でも変化した音の通りに書かれます。

例えばシャーンティマントラの冒頭
सह नाववतु saha nāvavatu の
नाववतु  nāvavatuは、
分かち書きをすれば
नौ nau / अवतु avatu
という二つの単語から成り、
サンディの影響でnau → nāvと変化した上で
繋がって唱え、繋がって書きます。

sahanā vavatu のように書いてある例がありますが、
これだと元の単語とは異なってしまうので注意が必要です。

また、語尾が子音で終わっている場合は
しばしば次の単語と繋げて書かれます。

ガーヤトリーマントラの冒頭
तत्सवितुर्वरेण्यम् tatsaviturvareṇyamは、
तत्  tat/ सवितुर् savitur / वरेण्यम्  vareṇyam
という三つの単語が繋がっています。

こうした「サンディ」と「独特な続け書き」は
サンスクリット語学習者にとって、かなり手ごわい壁。

でもこれはサンスクリット語に限った話ではなく、
実は身近な日本語でもあります。

「わたしはははにわにがわのかばんをおくった」という例文。
ひらがなだけで表記すると、どこで単語が区切れるのか、
日本語をよく知らない外国人には読み取りにくいですね。
でも日本語文法を理解する人であれば、
「わたし」という単語の次の「は」は助詞で「wa」と読む、
続く「はは」は「母」、さらにその次の「に」は助詞…
ということが自然と理解できますね。

サンスクリット語もおなじで、
語彙と語尾変化を知ることで
読解力がついていきます。

(文章:prthivii)

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