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雑記帳

クリシュナ神とスダーマー

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2016年は5月9日に迎えようとしているアクシャヤ・トリティヤは、現在ではその吉兆さから、金や価値あるものを購入する最も良い日とみなされるようになりました。しかし、それだけが吉兆さを得るものではありません。この日はクリシュナ神と親友である貧しいスダーマー(クチェーラとも)との間にある信愛が説かれる日でもあります。現代でも広く受け継がれるこの神話は、私たちが育むべく深い精神性を伝えています。

クリシュナ神の親友であるブラフミンのスダーマーは、ブラフミンとしての努めを真摯に全うしながらも、生まれ持ったカルマにより非常に貧しい生活を送っていました。ある時、養う家族の食べ物を欠くほどに困窮し、スダーマーの妻は、親友のクリシュナ神を訪ねてみてはどうかと提案します。

疎遠になっていたクリシュナ神を訪れる時、スダーマーはクリシュナ神へのおくり物として僅かなお米を持って訪れます。それは、貧しいスダーマーの持つすべてのものでした。クリシュナ神はスダーマーとの久しぶりの再会を喜び、温かいもてなしでスダーマーを迎えます。

クリシュナ神の偉大な愛に触れ幸せな時を過ごしたスダーマーは、物を乞うことすら忘れ家族のもとに戻ると、自分の家と家族が見分けもつかないほど煌びやかなものになっていたといい、それがこのアクシャヤ・トリティヤの日であったと伝えられます。

自分の持つすべてをクリシュナ神に捧げたスダーマーは、必要とするものすべてをクリシュナ神から与えられました。他へ捧げられる見返りを求めない行いは、何よりも大きな喜びを私たちに授けるということを、この物語が象徴しています。

私たちの姿はすべて、神々の見えるところにあります。どんな姿であろうと、常にその大きな恩寵の下にある私たちは、それに値する行いを努めなければなりません。例え小さなものであっても、それは私たちを大きな幸せへと導く吉兆な行いになるのだと、スダーマーの姿が教えてくれるように思います。

(文章:ひるま)

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