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雑記帳

沈黙の教え

dakshinamurthy

教え導く存在のグルが重要視されるインドにおいて、来月に迫ったグル・プールニマーは、古代から非常に神聖視されてきた吉日の一つです。この日は、聖仙ヴィヤーサの生誕日として祝福される一方で、ダクシナームールティと深い繋がりがある吉日でもあります。ダクシナームールティは、シヴァ神の師としての姿であり、知識や悟りの化身として崇められる存在です。

インドでは、現代でも多くの人々がグルを求め、霊的な探求の道を歩み続けています。容易く見つかる存在ではないグルを求める中で、ダクシナームールティは誰もがグルとして崇められる偉大な存在です。

ダクシナームールティは、サンスクリット語で「南面を向く者」の意味があります。一説にシヴァ神は、ヒマラヤの地で教えを説いた時、南を向いて座っていたといわれます。そしてこれには、有名な「沈黙の教え」があります。

ヒマラヤにいたダクシナームールティのもとへ、4人の賢者たちが教えを乞いにあらわれます。ダクシナームールティは、既に多くを学び得ていた賢者たちとの会話を楽しんでいました。しかし、答えれば答えるほど生まれる賢者たちの疑問に、ダクシナームールティは弟子たちの心に静寂がないことに気がつきます。ダクシナームールティは静寂を保ちました。それがすべての答えでした。既に多くを学んでいた賢者たちは、その静寂の中で深い気づきを得た後、あらゆる疑問が晴れ、解脱に至ったといわれます。

静寂の実践は、マウナと呼ばれる修練の一つでもあります。湧き出る感情や思考を言葉にする中で、それらが「自分」であると錯覚する私たちは、簡単に自己の本質を見失い、無数の疑いや迷いに苛まれていきます。研ぎ澄まされた静寂は、いつも変わらずにある自己の本質に気づかせ、確かな平安を授けてくれるものです。

グルは探し回る存在ではなく、求め続けることでいつか必ずあらわれると、幾度となく教えられました。グルは、教えを授けるエネルギーそのものです。静かにそれを求め続ける時、自分自身の内には、大きな気づきというエネルギーが生じるに違いありません。今年のグル・プールニマーが皆様にとって大きな気づきに満ちた時となりますよう、心よりお祈りしております。

(文章:ひるま)

参照:http://www.boldsky.com/yoga-spirituality/anecdotes/2009/power-silence-short-story-dakshinamurti-160209.html

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