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雑記帳

蛇とガネーシャのお腹

Hindu God Ganesha

さまざまな吉日が溢れる神聖なシュラーヴァナ月において、その新月から5日目に祝福されるナーガ・パンチャミー(蛇神祭、2016年は8月8日)は、特に重要視される吉日の一つです。このナーガ・パンチャミーは、雨季に入り、さ迷い出る蛇の被害を受けないよう、祈りを捧げたことが始まりだと伝えられます。

雨季に這い出る蛇は、インドでは古くから多産や豊穣の象徴とされ、また脱皮を繰り返す姿が不死の象徴としても崇められてきました。ヒンドゥー教の神々は、蛇と共に描かれることも多くあります。そんな中で見過ごすことができないものに、クンダリニーという根源のエネルギー(シャクティ)としての蛇と、世界中で愛されるガネーシャ神の繋がりがあります。

ガネーシャ神は、一匹の蛇をその大きなお腹に巻き付けて描かれることがあります。パールヴァティー女神(シャクティ)の垢から生まれたガネーシャ神は、クンダリニーが眠るムーラーダーラ・チャクラを司る神格でもあります。

そんなガネーシャ神は、誕生日に好物の甘いお菓子をたらふく食べた後、家へ帰ろうと自身の乗り物であるネズミに乗っていると、道にいた蛇にネズミが驚き、バランスを崩して転んでしまいます。お腹からはお菓子が飛び出てしまったため、再びお菓子をお腹に詰め込み、蛇でお腹を縛ったという言い伝えがあります。

大きなお腹はガネーシャ神が示す偉大な象徴の一つであり、ランボーダラ(大きなお腹をもつ神)という別名で讃えられることもあります。その大きなお腹には、この全宇宙が含まれているからです。そこに巻き付く蛇は、全世界を生み出すエネルギーであり、これによって全世界が支えられていることを象徴しているのだと伝えられます。

クンダリニーは、誰しもの内に眠るエネルギーです。それが目覚め上昇し、神性と結びつく時、私たちは全世界を知ることができるに違いありません。ガネーシャ神という愛らしい姿を通じ、この神聖な時に這い出る蛇の象徴について見つめ直すと共に、自分自身の内にある世界と、それを支えるエネルギーに気づいていたいと感じています。

(文章:ひるま)

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