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雑記帳

クリシュナのフルート

radhakrishna

今年もいよいよクリシュナ降誕祭が近づいてきました。2016年は8月24日、もしくは25日に祝福されます。インドで崇められる多くの神々の中でも、クリシュナ神はとりわけ華やかで、色鮮やかに描かれる存在です。あるがままの喜びを、自身の生き方を通して伝えるクリシュナ神の姿にも、深い意味が秘められています。

クリシュナ神には、どんな時もフルートが欠かせません。クリシュナ神とフルートの繋がりには、霊性を育む多くの教えが伝えられます。中でも、クリシュナ神を心から愛したラーダーとの神話には、はっとさせられることもありました。

ある時、クリシュナ神の最愛であるラーダーがクリシュナ神に尋ねます。「どうしてあなたは、私よりフルートを愛するのですか。私が近づくことができないあなたの唇に、常に触れるそのフルートは、どんな善行をしたのですか。」

クリシュナ神は答えます。「私がフルートを愛するのは、それが空洞で、私の思うままに美しい音色を奏でることができるからです。エゴをなくしその内を空にすれば、あなたは簡単に私の愛に満たされるでしょう。」

私たちがクリシュナというあるがままの喜びに近づけないのは、内なる世界に蔓延るエゴが邪魔をしているからに他ありません。自分自身が中心となることで生み出される様々な感情は、私たちの内なる世界を埋め尽くし、エゴをより強いものとしていきます。

インドでは、神々を瞑想すること、大自然を敬うこと、そうしてより大きな世界と向き合う術が古くから伝えられてきました。それは、自分自身が中心となって生み出される様々な感情とエゴを、容易く浄化してくれる方法の一つです。そうしてフルートのように空になることで、自分自身のあるがままの喜びが美しい音色を奏で始めるに違いありません。それはまた、自分とその周囲に喜びを広める、一番の善行なのだと感じます。

クリシュナ神にこよなく愛され、その美しいメロディーを奏でることができるように、自身の内を浄化する行いに努めたいと感じています。クリシュナ降誕祭が近づく今、クリシュナ神の言葉が綴られたバガヴァッド・ギーターを読んだり、その御名を唱えたりしてみるのも良いかもしれません。皆様にとっても、喜びに満ちたクリシュナ降誕祭となりますよう、心よりお祈りしております。

(文章:ひるま)

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