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ドゥルガー女神の誕生と勝利

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美と豊穣の女神として崇められるラクシュミー女神は、不死の甘露であるアムリタを生み出すための乳海攪拌において生まれた、14の宝の一つであると伝えられます。また、学問や芸術の女神として崇められるサラスワティー女神は、一説に、無秩序で混沌とした状態が続いていたブラフマー神の世界創造において、世界に平安をもたらすために必要な知識として生まれたと伝えられます。

そして、ナヴァラートリで熱心に崇められるドゥルガー女神は、マヒシャースラという悪神を倒すために生まれました。さまざまに伝えられるドゥルガー女神とマヒシャースラの神話にはこんな言い伝えがあります。

マヒシャースラは大変な苦行を行い、男には殺されないという特別な力を与えられていました。マヒシャースラを倒すことができるのは女性のみでしたが、力の弱い女性には殺されることはないだろうと考え、マヒシャースラは自分自身の力に尊大になっていました。

そんなマヒシャースラによって世界は征服され、大変な混乱に陥ります。神々は、マヒーシャスラを倒すための女性が必要でした。そして、ブラフマー神、ヴィシュヌ神、シヴァ神の3神が力を合わせ、ドゥルガー女神が生まれます。神々の力をすべて兼ね備えた悪を倒す最強の戦士として、ドゥルガー女神はこの世界にあらわれました。

9日間の戦いの後、ドゥルガー女神はついにマヒシャースラを倒します。この9日間はナヴァラートリとして祝福され、ドゥルガー女神がマヒーシャスラを倒した日として最後に迎えるのが、ダシャハラーです。

私たちは、色欲、怒り、執着、強欲、慢心、嫉妬、自己中心、偽り、酷薄、自尊心といった、悪質な感情や思考の数々にまみれることがあります。季節の変わり目は、そういった悪質がとりわけ強くなる時ともいわれ、まるでマヒシャースラに支配されたかのように、私たちの内は混乱に陥ります。

ナヴァラートリは、そんな季節の変わり目に訪れます。9日間にわたる断食や瞑想を通じてドゥルガー女神を呼び覚まし、その力を礼拝することで、自分自身の内は浄化され悪質は倒されます。そうして私たちは清らかな心身を取り戻し、ダシャハラーを祝福します。

2016年のダシャハラーは、10月11日です。この吉兆な時を勝利と共に迎えられますよう、皆様もどうぞ実りのあるナヴァラートリをお過ごしください。

(文章:ひるま)

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