マントラによる健康法

当初、ヴェーダに記されたマントラは、私たちの精神、また身体に影響を与えることを目的とした、24の音節からなるマントラであったといわれます。中でも、ヴェーダの心髄である24音節のガーヤトリー・マントラは、精神を集中させ物事の本質を見極める力を高めると共に、私たちの身体に多くの恩恵を与えると伝えられます。以下はガーヤトリー・マントラによって授けられるいくつかの恩恵です。

免疫力の向上:ガーヤトリー・マントラを唱えると、 舌、唇、声帯、口蓋、そしてそれらが繋がる部位が刺激され、脳内とその周辺部にも共鳴が生まれます。この波動は視床下部を刺激し、その働きは全身にくまなく伝わります。そして、エネルギーセンターといわれ、リンパ節や内臓に関係しながら全身の機能を助ける各チャクラが活性化されると、免疫力が向上し、心身に健康がもたらされると伝えられます。

集中力および記憶力の向上:「インターナショナル・ジャーナル・オブ・ヨガ」【1】の研究は、マントラを唱える人の集中力および記憶力は、そうでない人に比べ優れていたと伝えています。
ガーヤトリー・マントラを唱えることで生み出される波動は、まず、眉間のチャクラ、喉のチャクラ、頭頂部のチャクラの3つを活性化します。これら3つのチャクラは、脳、松果体、目、鼻腔、脳下位、脳下垂体、甲状腺機能に直接繋がっており、それらに伝わるガーヤトリー・マントラの波動は、集中力の向上に役立つといわれます。これらのチャクラが活性化されると、ガーヤトリー・マントラの波動は、生命を維持するために重要な働きをする器官をさらに刺激し、気づきの力を向上させるといわれます。チャクラのバランスを改善するには、これに加え、ヨーガのアーサナを学ぶことが良いでしょう。

呼吸の質の向上:マントラを唱えるには、深くコントロールされた呼吸が求められます。マントラを定期的に唱えると、呼吸がコントロールされるため、肺の機能も改善されます。呼吸が深まり、新鮮な酸素が全身に行き渡ることで、心身がすこやかな状態に保たれるといわれます。イギリス医師会刊行の「ブリティッシュ・メディカル・ジャーナル」で発表されたレポート【2】は、マントラを唱えると呼吸が穏やかになり、心臓の鼓動を安定させ、健康維持に役に立つと伝えています。

マントラを定期的・継続的に唱えることは、心の安定、能力の向上をもたらし、ストレスを軽減し、肉体の健康へとつながります。心に栄養を与えるため、そしてストレスに満ちた社会に立ち向かうために、マントラの詠唱を実践してみてはいかがでしょうか。

(SitaRama)

参考文献:
【1】Dhansoia, Vipin, Hemant Bhargav, and Kashinath Metri. “Immediate effect of mind sound resonance technique on state anxiety and cognitive functions in patients suffering from generalized anxiety disorder: A self-controlled pilot study.” International journal of yoga 8.1 (2015): 70.
Available from: http://www.ijoy.org.in/text.asp?2015/8/1/70/146069
【2】Bernardi, Luciano, et al. “Effect of rosary prayer and yoga mantras on autonomic cardiovascular rhythms: comparative study.” British Medical Journal 323.7327 (2001): 1446.
Available from: http://www.bmj.com/content/323/7327/1446