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雑記帳

沈黙の新月

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寒い日々が続いていますが、冬至を過ぎ、少しずつ日が伸びていることを感じます。そんな中で迎えようとしている次の新月は、1年に訪れる新月の中でもとりわけ重要な新月といわれ、インドの各地でさまざまな行いが執り行われる時です。マウニー・アマーヴァシャーと呼ばれるこの新月は、マーガ月(1月~2月)の新月となり、沈黙の新月といわれます。

マカラ・サンクラーンティを終えたインドでは、太陽が北へ回帰するウッタラーヤナ(冬至から夏至の6ヶ月間)に入り、神々の昼が始まりました。その神聖な時に迎える最初の新月は、霊性修行を行う重要な時であるといわれます。

満ち欠けをする月は、変化をする私たちの心の象徴として捉えられてきました。喜びや悲しみ、慈しみや憎しみ、月はそうした変化に富む私たちの心のようであり、実際に、月の満ち欠けのエネルギーは、私たちの心に大きな影響を与えるといわれます。この神聖な新月の時、心の平安を得るために実践されるのが、沈黙の行いです。

沈黙は、マウナと呼ばれるヨーガの修練の一つであり、霊性を育む大切な術として広く実践されています。自分自身の本質に気づくための大切な行いとして、実際にヨーガの修練においては、沈黙を実践する時間が度々あります。

心にふとあらわれる感情や思考から生まれる言葉に自分自身を重ねる私たちは、簡単に自分自身の本質を見失う瞬間にあふれています。湧き出る感情や思考のままに言葉を操り、その結果に苦しむことも少なくありません。しかし、決して嘘をつくことがない沈黙は、いつも変わらずにある自分自身の本質に気づかせ、確かな平安を授けてくれることをその実践の中で学ぶことが幾度となくありました。

沈黙の新月は、1月28日(インド時間では27日)です。私たちの心に大きな影響を与える月と向かい合う吉兆なこの時、少しの時間でも、沈黙を保つ行いを実践してみるのも良いかもしれません。嘘のない美しい静寂の中で、言葉の奥深くに存在する自分自身の真実と、その本質である大きな平安に気づくことができると思います。

(文章:ひるま)

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