ヴィシュヴァーミトラの修行

無限の力を引き出すガーヤトリー・マントラを発見した聖仙ヴィシュヴァーミトラには、古代から多くの神話が伝えられます。聖仙として崇められるヴィシュヴァーミトラは、かつて、偉大な力を持った一人の王でした。

ある時、聖仙ヴァシシュタのもとを訪れた王のヴィシュヴァーミトラは、もてなされた食事の豪華さに驚きます。ヴィシュヴァーミトラが理由を尋ねると、聖仙ヴァシシュタにはカーマデーヌという、限りない恵みを授ける牛がいることがわかりました。聖仙ヴァシシュタからこの牛を奪おうと戦いを挑むも、聖仙としてのヴァシシュタの神秘の力には敵わず、牛を手にすることができません。すると、ヴィシュヴァーミトラはこの神秘の力を手に入れようと、聖仙になるための厳しいヨーガの修行を始めました。

ヴィシュヴァーミトラの修行には、多くの邪魔が入ります。何度も何度もその修行を阻まれるも、決して諦めることはなく、時を超えて厳しい修行を実践し続けました。そして、その修行が達成された時、ヴィシュヴァーミトラは聖仙ヴァシシュタにも認められる偉大な聖仙となります。この修行の賜物として、ヴィシュヴァーミトラはガーヤトリー・マントラを発見しました。

ヨーガには、聖仙ヴィシュヴァーミトラに捧げるアーサナ(ポーズ)があります。ヴィシュヴァーミトラーサナと呼ばれるこのポーズは、全身の高い柔軟性、確かな安定、そして中心の強さを必要とする、高度なアーサナの一つに数えられます。その練習の過程では、幾度となく前進と後退を経験するも、少しずつ進歩を感じる時、繰り返し努力をすることの意味を学びました。そうして得る心身のしなやかさと安定、そして強さは、何にも勝る大きな喜びです。

ヴィシュヴァーミトラがその修行で経験した苦難は、その名が捧げられたヨーガのアーサナの難しさに映し出されています。私たちは、人生においても前進と後退を繰り返し経験し、その歩みには、時に大きな苦難が待ち受けています。しかし、その苦難が大きければ大きいほど、努力をする価値があり、そうして得る恩恵は、ヴィシュヴァーミトラがガーヤトリー・マントラを発見したように、人生に光をもたらす賜物となるに違いありません。

(文章:ひるま)

参照:https://en.wikipedia.org/wiki/Vishvamitra