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雑記帳

慈悲の瞑想

仏教の教えの中心において、古くから説かれてきた「慈悲」。さまざまな瞑想法が実践される現代社会において、この慈悲を実践する瞑想法があります。「メッター・バーヴァナー(慈悲の瞑想)」として知られるこの瞑想法は、仏教の精神を伝える重要な瞑想法の一つとして、現代では広く実践されています。

パーリ語で、メッター(サンスクリット語でマイトリー)は「慈」、バーヴァナーは「瞑想」を意味します。心の望ましいあり方とされる「慈・悲・喜・捨」を、自分、親しい人、そして生きとし生けるものすべてへと広げていくこの瞑想法では、例えば、「私が幸せでありますように」から、「親しい人が幸せでありますように」、そして「生きとし生けるものが幸せでありますように」と、慈悲の心を広げていきます。

この瞑想法は、他者だけでなく、自分自身の心を慈しむ、何よりも優れた術の一つです。変化の激しい現代社会において、めまぐるしく沸き起こる思考に、心が疲れることも少なくありません。そんな時、他者へと広がるこの瞑想法は、自分自身の心にこの上ない大きな幸せを与えてくれることを実際に強く感じています。

「心が純粋で清らかであるのなら、幸せは、影のように決して離れることはない。」

そう述べる仏陀は、人間は自分の考えたようにしかならないという事実を伝えてきました。慈悲を実践する時、自分自身の内には常に、確かな幸せがあることに気がつきます。

インドに伝わる数々の教えも、他を思う重要性を説いてきました。苦しみは、「私」が中心となり、全体から離れた存在であると思うことから生まれるといわれます。慈悲の瞑想によって、意識的に自分自身を全体と繋ぐことで、個は大きな安らぎに包まれていきます。

心が疲れた時、慈悲の瞑想を行ってみるのも良いかもしれません。そうして意識的に全体と繋がり、清らかな思考を生み出すことは、自分自身に幸せをもたらし、周囲を慈しむ、何よりも優れた行いとなるはずです。

(文章:ひるま)

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