万物の泉・太陽神スーリヤ

ॐ भास्कराय विद्महे महाद्युतिकराय धीमहि।
तन्नो आदित्यः प्रचोदयात्‌॥
我らがバースカラ(光をつくる方)を知り、
偉大なディユティカラ(光彩を放つ方)を瞑想できるように
アーディティヤ(アディティの息子)よ、我らを導き給え

インドの地に響く力強い祈りの一つであるスーリヤ・ガーヤトリー・マントラ。
宇宙全体の活動を司る太陽を崇めるこの賛歌において、太陽は万物の現象の主であるナーラーヤナ神のエネルギーとして崇められます。生きとし生けるもの全てを育む太陽に代わる存在はなく、エジプトやギリシャをはじめ、世界の各地で太陽は至要たる存在として崇められてきました。

太陽をスーリヤ神として崇めるヒンドゥー教には、創造神であるブラフマー神が聖者に伝えたスーリヤ神の108の御名があり、その果てしないエネルギーの偉大さがあらわされています。光を放ち、成長を促し、秩序を保ちながら万物を育むスーリヤ神は、プラーナ文献の中で重要な18書(大プラーナ)の最初にあたるブラフマ・プラーナにおいて、頻繁に讃えられます。その中で、あらゆるものはスーリヤ神のあらわれであり、あらゆるものはスーリヤ神に消えてくと述べられます。宇宙の創造の源であり、破壊を司るスーリヤ神を礼拝する者には、豊かさ、力、勇気、知識、忍耐、健康などが授けられ、その人生は、スーリヤ神の光で金色のように輝くといわれます。

スーリヤ神は、色では赤色、天然石ではルビーに関連するといわれ、4本の腕を持つ男神として描かれます。7頭の馬が牽く馬車に乗るスーリヤ神は、季節の変化を司り、馬車の車輪は、1年の周期を意味する「サンヴァトサラ」と呼ばれます。

スーリヤ神には、シャニ神とヤマ神という息子がいます。シャニ神は、私たちの人生において多くの試練を与えながら、その歩みに指針を授ける神格です。ヤマ神は、私たちの肉体の死後、その行為の善悪の記録から罪の判定を行う神格であり、二人の息子はそれぞれ重要な神格として崇められています。

ラタ・サプタミー、マカラ・サンクラーンティ、チャタ・プージャー、サンバ・ダシャミーなど、ヒンドゥー教にはスーリヤ神を礼拝する数多くの祝祭があります。毎朝の最初の祈りにおいて、スーリヤ神への祈りを捧げる人々も少なくありません。
スーリヤ神は、ヒンドゥー教における信仰の中心であり、もっとも神聖な豊かさのあらわれとして、万物のエネルギーの源泉であり続けます。

(SitaRama)