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雑記帳

カーラチャクラの教え

今から約2500年前、仏陀が理想郷であるシャンバラ国の王の要望に応えて伝えたと信じられる「カーラチャクラ」。11世紀後半には、インド仏教最後の経典として確立されました。密教にあたるカーラチャクラの教えは、秩序の回復や世界の平和を含み、チベット仏教に継承された後、現在でも多くの人々によってその教えが実践されています。

サンスクリット語でカーラは「時」、チャクラは「輪」を意味し、カーラチャクラは「時の輪」を意味します。このカーラチャクラには三つの主題があり、それは「外のカーラチャクラ」、「内のカーラチャクラ」、「別のカーラチャクラ」といわれます。「外」は宇宙、「内」は人体、「別」は修行法を示し、「外」と「内」のつながりは、「別」によって浄化されると伝えられています。

カーラチャクラの修行を実践する者には、その力を師から弟子に与えるための灌頂の儀式が行われます。修行者にとっては、仏の境地を実現させるための非常に重要な儀式となり、それを通じて仏の姿としての自らを瞑想し、仏の境地に至るのが「別のカーラチャクラ」といわれます。

そのカーラチャクラの修行においては、身体と精神を浄化するためのカーラチャクラ・マントラが重要です。知恵の輪を象徴する火の輪に囲まれ、3つの印と7つの音節であらわされたこのマントラは、それぞれが互いに深く繋がり、複雑で入り組んだ構図を持っています。合計10からなるこのマントラには、すべてが含まれていると伝えられます。

仏教が受け継がれる地域では、この難解なカーラチャクラの世界をあらわす神秘的で美しい曼荼羅が多く見られます。砂曼荼羅にも用いられ、それは僧侶の修行の一環として、儀式や祭礼を行う際に描かれることもあります。僧侶たちは長い月日をかけ、この仏の世界の曼荼羅を色砂で入念に描きます。

世界平和の祈りが込められたカーラチャクラは、一般の人々にも伝授されるものです。現在のダライ・ラマ14世(法名:テンジン・ギャツォ)は、カーラチャクラの灌頂の儀式を、世界中で何十万の人々に行うことで知られています。

これこそが、私の信条です。
寺院も、複雑な哲学も、必要ありません。
私たち自身の頭と心が、寺院なのです。
哲学とは、優しさなのです。
ーダライ・ラマ14世

世界平和を祈るこのカーラチャクラの教えは、広く一般の人々に開かれています。

(SitaRama)

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