集中力を高めるヨーガ

ある一つの事柄に対し、意識を働かせる能力。物事に取り組む際には、この集中力や注意力が欠かせません。こうした能力を高めるには、精神統一が役立ちます。その実践を通じて、脳内で正しく情報が処理され、記憶力も向上するといわれます。

私たちの日常生活に大きな恩恵をもたらす精神統一は、多岐に渡る方法が実践されています。その代表ともいえるのが、ヨーガです。ヨーガには、私たちの集中力や注意力を向上させる大きな力が秘められています。

一説には、適度な緊張は集中力を高めるといわれ、実際に、仕事のパフォーマンスをあげることが報告されています。しかし、長期的に緊張を感じ続けることで生じるストレスは、心身にさまざまな不調をもたらし、いずれは集中力や注意力の低下を引き起こしかねません。ヨーガは、ストレスを感じることなく、集中力や注意力を高める優れた方法の一つです。

ヨーガには、身体を動かすアーサナに限らず、呼吸法であるプラーナーヤーマ、ある対象物に集中を行うダーラナー、そして、瞑想を行うディヤーナも含まれます。こうした総合的なヨーガの実践は、身体の柔軟性や筋力を高めるだけでなく、自律神経を整え、脳に新鮮な酸素を供給します。そうして心身の機能が向上することで、集中力や注意力が高まるといわれます。

例えば、身体を動かすアーサナの実践では、目線の向け方であるドリシュティを用いることで、一点を見る力が培われます。また、身体を動かす際に呼吸へ意識を置くことで、分散していた意識が一つにつながります。集中を意味するダーラナーの実践は、思考を落ち着かせ、散漫状態の心を定めます。

ヨーガの経典であるヨーガ・スートラでは、「ヨーガは、心の働きを止滅することである(第1章第2節)」と説いています。集中力や注意力を妨げるのは、せわしない心の働きです。その働きを止滅するヨーガという精神統一を習慣にすることで、物事の理解が容易くなり、仕事にも効率的・効果的に取り組むことができるでしょう。まずは一日に20分間、ヨーガを通じて自分自身と向き合う時間を作り、精神統一の実践に取り組んでみてはいかがでしょうか。

(SitaRama)