148、アーユルヴェーダ音楽療法入門10(瞑想と音楽療法3)

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人間の三つのタイプ
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今回は、前回も図だけご紹介した「人間の三つのタイプ」の解説から始めます。

それぞれに共通する薄い黄色の縦楕円とその中の構造は、私たちの「生命と存在(実在)」を支える「臓器・経絡・細胞・有用細菌たち」を現しています。

それぞれの左肩にある二重円は、「魂と心」であり、それは「思考と気分感情」とは別物です。今迄に紹介した図では、後者は前者の回りを取り囲み、「論理的思考があればこそ、心と魂は外因に反応した気分感情の悪影響を受けずに守られる」と説いて来ました。

本図では、
その「論理的思考の外堀(城壁)」が欠落している左右図に派描きませんでした。

左右のタイプでは、「気分感情」は、「体の実存」と「魂と心」から分離して、それぞれ上方に描きました。

左のタイプは、「論理的思考」が殆ど退化してしまい、全てが「気分・感情」になった人の様相です。

かねてから「独裁国家の元首のようだ」と説いて来たように、明らかに「臓器・経絡・細胞・有用細菌たち」の存在によって、頂点(体の最上部)に君臨し、自覚出来る意識を持って居るに過ぎないにも関らず、

、「自我意識=自分の全て」と勘違いしている「独裁君主」そのものです。

従って、独裁君主が国民を顧みないと同様に、そのような意識(Ahamkara)は、「臓器・経絡・細胞・有用細菌たち」のことを真面目に考えているとは言えません。

幾ら「無農薬、無化学添加物、良質の食物や水」に執着したとしても

「文字、文章、言葉、音楽や芸術」にもそのこだわりを適用していない以上、
中途半端と言わざるを得ません。

中央のタイプは、上記で「魂と心を守る城壁」としました「論理的思考」が、
「体全体・心精神全体をも守っている」ことを示しています。

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実存を否定する危険な「瞑想法」
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より深刻な問題・状態は、右のタイプです。

元々は、左のタイプだった人が、何らかの方法で、或る種の瞑想を続けた結果、「個性」は勿論、「自我」のみならず、「実存」さえも失ってしまった状態です。

これは第七チャクラのひとつの機能に「Spiritual領域」があり、それが「実存」を支配してしまう状態です。その状態の手前の「実存からの逃避の過渡段階」も大いにあり得ます。

これは「アパシー」や「鬱病」が、外界との関わりを遮断するのと同じ「自己防衛」が異常に亢進した状態であるだけでなく、自らの「臓器・経絡・細胞・有用細菌たち」とも乖離してしまうもので、或る意味「意識の死=脳死」と同等の状態です。

かれこれ30年以上前のことですが、私のかなり親しかった友人が、或る種の瞑想を試みて、この段階に至ってしまい、アルコールもドラッグも用いないのに、突然冬の真夜中に井の頭公園(都下吉祥寺の恩賜公園)の池の回りを走り出し、「熱い」と言い出し全裸になり、やがて「寒い」と言って最寄りの民家に押し入って「寒い!」と言って警察を呼ばれた人が居ます。

同じ頃、私も「準臨死体験」を経験しました。Ahamkaraが殆ど消滅する朦朧とした中で、「なんだ、人間って簡単に死ねるんじゃないか」と知ったことだけを記憶しています。

この第七チャクラの或る機能は、言わばミトコンドリアの中のアポトーシスのスウィッチのような自爆・自沈装置なのかも知れません。

何年もの間、正しい指導による正しい修行を段階的に積み重ねて、アシュラムのような場所で、他のヨギの見守りの中でなら、
(もしくはどうなったとしても回りに誰も居ない森林や山頂でなら)まだしも、

社会人として存在する人が、社会の一角でこれを行う意味があるのか?
そもそも目的は何なのか? を厳しく自壊すべきです。

問題は、この特殊な瞑想法には、都合の良い「中途半端な過渡期」がある、ということです。

しかしそれも90年代に様々な事件を起こした新興宗教団体のように、自我意識を破壊されながらも実在が残り、その実在が様々なことに利用されるという哀しいシステムに組み込まれるのが殆どの末路です。(所謂マインド・コントロール)
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そもそも、何故、海外の多くの著名人が「瞑想の効果」を高く評価するのか?

それは、特殊な「瞑想法(とその疑似体験)」を除いて、一般に指導されているものの殆どは、前回(Vol.145)述べたように「まとわりついた外因由来の気分・感情領域のリセットや除去」を目的としているからに他成りません。

図の右側のタイプの人の場合、「危険な瞑想法」だけでなく、それの中途半端ものも、その他の「瞑想法」も「自己逃避願望」が少なからずある場合、それは左のタイプよりも質が悪いと言えます。

その根拠は、左のタイプの場合、
或る意味「苦しみ」と常に向い合わせであり、

もしかしたら、その「苦しみの内容・愚かさ」に気付けば、
「苦しみからの開放」と同時に、「我が身(実存する臓器、細胞たち)」を真の意味で慈しむ人間に改められる可能性があるからです。

しかし、右のタイプの人間の意識は、「逃げる方向性」か「開放されてしまった」かであって、その先に、「自己」を取り戻したり「実存」と向い合うことはおそらくあり得ないからです。

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左のタイプの人の「苦しみ」とは何か?
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それは、Vol.145~146で述べたように「まとわりついた外因由来の気分・感情領域」それ自体に、当人が認識しているか否か?は別として、認識していなくても「苦しい」筈だからです。
それを説明する為に、今回もVol.145の四つの図を用います。

図の左上のタイプの場合、「自らの感情」である筈が、下二種のような「内発的」なものではなく、外因に反応する度に「喜怒哀楽」「一喜一憂」を感じなければ成らず、

突き詰めれば
「何処に私があるのだろうか?」「私とは何なのだろうか?」
と苦しまねばならないからです。

左上の赤い矢印と、下二図の青い矢印は全く逆の性質です。

実際「生き辛い」と漠然とした感情を常に抱いている人の殆どの原因がこの「反応で生きることの苦しみ」です。
私のセラピーの受講者のほとんどもこれが元凶にあります。

その結果、多くの「瞑想法」が、その「外因反応によって作り出されたHeart」を一時期的に忘却させることを目的としているのです。

確かに、「悩み・苦しみの原因」が取り除かれたような気になります。

しかし、「瞑想」のみならず、今日の多くのセラピー、カウンセリングがそうであるように、数ヶ月、半年で、まだ「苦しみ」がぶり返します。
人によっては、同じ方法では中々楽にならない場合も少なくないのです。

これは、「人間の体の炎症反応・アレルギー反応」と全く同じです。
健康体ならば、適切に「中和=無毒化」出来るものが、「外敵」として、執拗に攻撃し、炎症の飛び火、流れ弾が自らの細胞迄攻撃してしまい「自己免疫疾患」や「アレルギー」となってしまうのです。

それを解決する為に「ステロイド」という化学物質を用いて
「抵抗(攻撃)反応の力そのもの」を削ぎます。

一時は劇的に解決しますが、次第に利き目が悪くなるばかりか、
「自然な機能を破壊」し、様々な深刻な基本的な病気(変調)を来たしますし、
「化学物質の弊害」も深刻です。

しかし、現代の精神的疾患の分野では、
この基本的な仕組み(心関係の問題は体関係の構造と大して変わらない)ということを全く無視しているのです。

「瞑想」や「セラピー、カウンセリング」の場合、
化学製剤を用いない点で、ややマシかも知れませんが、
「機能(自然治癒力)」を駄目にするという点では見過ごせません。

私が敬愛する、彼のヴィヴェカナンダ師が、
「論理は神性・霊性の敵ではない。むしろ不可欠な道筋である(要約)」と説いていた理由もここにあります。

このような実状に於いて、唯一の救いかも知れないのが、
正しい理解をしている施術者による「ラーガ療法」です。

インド科学音楽のラーガの中には、正しく演奏すれば、「論理性」即ち図の右上のピンクの部分「Mind」を活性化するものがあるからです。

そして、この問題をきちんと理解している指導者による「瞑想法」も、
「アサギ色の気分感情領域」の内側にある「意識」との向い合いを促します。

しかし、四図の左上や下二図のように、「論理思考領域(Mind)」のみならず「心(Sprit)」の領域さえもが「(外因反応由来の)気分感情」に浸食されてしまっている場合、「内なる自分」を見たところで、「空洞」かも知れないのです。

従って、現代人の理想的な「正常機能の取り戻し方法」は、この三つ「正しいラーガ療法」「正しい瞑想法」「論理思考力復活」をセットで、入れ替わり立ち替わり行うべきであると言えます。

そして、次第に「論理的思考力」が再生されて来た場合、

「マントラ(言霊と意味)」「ヤントラ(視覚と思考)」の助けを借りれば、
急速に「本来の健康な精神」の再構築が期待出来るのです。

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何時も最後迄ご高読をありがとうございます。

福岡市南区の自宅別棟楽器倉庫の教室では、インド楽器とVedic-Chant、アーユルヴェーダ音楽療法の「無料体験講座」を行っています。詳しくは「若林忠宏・民族音楽教室」のFacebook-Page「Zindagi-e-Mosiqui」か、若林のTime-Lineにメッセージでお尋ね下さい。 九州に音楽仲間さんが居らっしゃる方は是非、ご周知下さると幸いです。

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是非ご参考にして下さいませ。

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Vedic Chant入門講座(基本理解編)

Ayurveda音楽療法紹介(基礎理解編)

アーユルヴェーダ音楽療法 (実践編1)

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(文章:若林 忠宏

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若林忠宏氏によるオリジナル・ヨーガミュージック製作(デモ音源申込み)
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