礼拝文(ブッダ・ナマナム)

・namo tassa bhagavato arahato sammA sambuddhassa
・ナモー・タッサ・バガヴァトー・アラハトー・サンマー・サンブッダッサ
・意味:阿羅漢であられ、正自覚者であられ、福運に満ちた世尊に帰命し奉る

礼拝文(ブッダ・ナマナム)として知られる礼拝を始める前に3回繰り返し唱えられるマントラです。完全に悟りを得た仏陀に全託することによって、これから行われる儀式の成功ならびに、心の平安を祈念します。
このマントラが収録されているCDには以下のCDがあります。
・「ブッダ・プージャー・チャンティング by Shri Aswath」(トラック1)
・「ブッダ・チャント」(トラック1)

カラーグレー・ヴァサテー・ラクシュミー

・karAgre vasate lakshmI
karamadhye sarasvatI
karamUle tu govindah
prabhAte karadarshanam
・カラーグレー・ヴァサテー・ラクシュミー
カラマッデェー・サラスヴァティー
カラムーレー・トゥ・ゴーヴィンダハ
プラバーテー・カラダルシャナム
・意味:指先におわす繁栄の女神ラクシュミー、
掌の中央におわす叡智の女神サラスワティー、
掌の付け根におわす宇宙を司るゴーヴィンダ(を瞑想します)。
早朝に、彼らを掌に見ながら(神々の栄光を瞑想します)。

このマントラは、毎朝目覚めのときに、自分の掌を見つめてから、手を合わせて唱えられるマントラです。神々は遠いところにいる存在ではなく、自分のもっとも近い場所に常にいることを気づかせてくれます。

・samudravasane devi
parvatastanamandale
vishnupatni namas tubhyam
pAdasparasham kshamasva me
・サムッドラヴァサネー・デーヴィー
パルヴァタスタナマンダレー
ヴィシュヌパトニ・ナマス・トゥビャム
パーダスパラシャム・クシャマースヴァ・ミー
・意味:母なる大地の女神よ
あなたは衣服として海を纏い
その胸には山々がそびえたちます
ヴィシュヌの妃よ
日々の活動を始めるにあたり、あなたの身体に足をつけることをお許しください。

このマントラは、大地の女神に捧げられるマントラです。毎朝、一日の活動を始める前には、このマントラが唱えられます。このマントラを唱えた後に、沐浴、あるいは顔や手足を洗い、一日の活動が開始されます。
このマントラが収録されているCDには、以下のCDがあります。
・「モーニング・マントラ

マハーラクシュミー・アシュタカム

・namastesthu mahAmAye shrIpIthe surapUjite
shankhachakra gadA haste mahAlakshmi namosthu te
・ナマステーストゥ・マハーマーイェー・シュリーピーテー・スラプージテー
シャンカチャクラ・ガダー・ハステー・マハーラクシュミー・ナモーストゥ・テー
・意味:マハーマーヤー(偉大な幻力)であり、すべての神々に崇められるお方、
ほら貝、円盤、棍棒を手に持つマハーラクシュミーに帰依いたします。

マハーラクシュミー・アシュタカム第1節です。
マハーラクシュミー・アシュタカムは、8節からなるマハーラクシュミーへの祈りであり、インドラによって語られている形式になります。
マハーラクシュミー・アシュタカムを1日に一度唱えると、大罪が清められるといわれています。

・namaste garudArUdhe kolAsura bhayankari
sarva pApa hare devi mahAlakshmi namostu te
・ナマステー・ガルダールーデー・コーラースラ・バヤンカリ
サルヴァ・パーパ・ハレー・デーヴィー・マハーラクシュミー・ナモーストゥ・テー
・意味:聖鳥ガルダに乗り、コーラ悪魔に恐れられるお方、
一切の不吉を払拭するマハーラクシュミーに帰依いたします。

マハーラクシュミー・アシュタカム第2節です。
パーパ(pApa)は、悪徳、不幸、困難、不運などの意味があります。マハーラクシュミーは、これらの障壁をすべて取り去る女神といわれています。
マハーラクシュミー・アシュタカムを1日に2度唱えると、巨万の富がもたらされるといわれます。

・sarvagne sarva varade sarva dushta bhayankari
sarva duhkha hare devi mahAlakshmi namostu te
・サルヴァグネー・サルヴァ・ヴァラデー・サルヴァ・ドゥシュタ・バヤンカリ
サルヴァ・ドゥフカ・ハレー・デーヴィー・マハーラクシュミー・ナモーストゥ・テー
意味:すべてを知るお方、あらゆる恩寵を与えるお方、すべての罪深き人に恐怖の姿を示すお方、
一切の悲哀を慰めるマハーラクシュミーに帰依いたします。

マハーラクシュミー・アシュタカム第3節です。
ドゥフカ(duHkha)は、困難、悲しみ、不安、心配、苦痛などの意味があります。マハーラクシュミーは、私たちの悲哀をすべて取り去る女神といわれています。
マハーラクシュミー・アシュタカムを1日に3度唱えると、私たちの最大の敵(我欲、エゴ)が破壊されるといわれます。

・siddhi buddhi pradhe devI bhukthi mukthi pradAyini
mantra mUrte sadA devi mahAlakshmI namostu te
・シッディ・ブッディ・プラデー・デーヴィー・ブクティ・ムクティ・プラダーイニ
マントラ・ムールテー・サダー・デーヴィー・マハーラクシュミー・マモーストゥ・テー
・意味:法力と叡智を与え、楽しみと解脱を授ける女神、
すべてのマントラの化身であるマハーラクシュミーに帰依いたします。

マハーラクシュミー・アシュタカム第4節です。
マハーラクシュミーは、この世界を楽しむためのすべての要素であるシッディ(法力)、ブッディ(知性)、ブクティ(喜び)、ムクティ(解脱)を授ける女神であるといわれます。
すべてのマントラの化身とされるマハーラクシュミーに真摯な祈りを捧げることにより、書き尽くすことのできない功徳を得ることができるとされます。

・Adyantarahite devI Adi shakti maheshvari
yogaje yoga sambhUte mahAlakshmI namostu te
・アーディヤンタラヒテー・デーヴィー・アーディ・シャクティ・マヘーシュヴァリ
ヨーガジェー・ヨーガ・サンブーテー・マハーラクシュミー・ナモーストゥ・テー
・意味:始まりも終わりもない女神、原初のエネルギーである偉大な統治者、
ヨーガにより生まれ、ヨーガそのものであるマハーラクシュミーに帰依いたします。

マハーラクシュミー・アシュタカム第5節です。
マハーラクシュミーは、始まりと終わり(アーディヤンタ)のない女神であり、永遠に存在し続ける原初のエネルギー(アーディ・シャクティ)であるといわれます。
またマハーラクシュミーは、乳海攪拌というヨーガ(結合)によって生まれ、ヨーガを司る至高の存在でもあります。

・sthUla sUkshma mahAraudre mahAshakti mahodare
mahA pApa hare devI mahAlakshmi namostu te
・ストゥーラ・スークシュマ・マハーロウドゥレー・マハーシャクティ・マホーダレー
マハー・パーパ・ハレー・デーヴィー・マハーラクシュミー・ナモーストゥ・テー
・意味:巨大なものから微細なものを大きなお腹に収めるお方、恐ろしい女神、偉大なシャクティの化身、
この上ない悲哀を取り去るマハーラクシュミーに帰依いたします。

マハーラクシュミー・アシュタカム第6節です。
マハーラクシュミーは、ストゥーラ(大きなもの)からスークシュマ(小さなもの)のすべてを内包する女神です。ガネーシャの別名として知られる「マホーダラ(大きなお腹をもつ者)」でもあり、広大な宇宙のすべてが彼女のお腹の中に含まれています。
また第2節にも出てきた強大な「パーパ(悪徳、不幸、困難、不運)」を取り去る女神であることがここでも強調されています。

・padmAsana sthite devI parabrahma svarUpini
paramesi jaganmAtah mahAlakshmi namostu te
・パドマーサナ・スティテー・デーヴィー・パラブラフマ・スヴァルーピニ
パラメーシ・ジャガンマータハ・マハーラクシュミー・ナモーストゥ・テー
・意味:蓮に座り、梵(ブラフマン)の化身である女神、
偉大なる世界の母であるマハーラクシュミーに帰依いたします。

マハーラクシュミー・アシュタカム第7節です。
ジャガンマータは、世界の母という意味のラクシュミーまたはドゥルガーの別名です。 世界の父(神)という意味のジャガンナータ神は、ヴィシュヌ、クリシュナ、ラーマ、ダッタートレーヤなどの化身といわれ、手足のない丸太の身体を持つ特徴的な姿をした神です。

・svetAmbaradhare devI nAnAlankAra bhUsite
jagat stithe jaganmAtah mahAlakshmi namostu te
・シュヴェータームバラダレー・デーヴィー・ナーナーランカーラ・ブーシテー
ジャガット・スティテー・ジャガンマータハ・マハーラクシュミー・ナモーストゥ・テー
・意味:至宝の装飾品と白い衣を身に纏う女神、
世界に遍在の聖母であるマハーラクシュミーに帰依いたします。

マハーラクシュミー・アシュタカム第8節です。
ジャガット(jagat)は世界、地上を意味し、スティタ(sthita)は立つ、留まるなどの意味があります。世界に存在し、世界の母であるマハーラクシュミーをたたえるマハーラクシュミー・アシュタカムの最終節になります。

・mahAlakshmyashtakam stotram yah patheth bhakthimAn naraha
sarva siddhi mavApnoti rAjyam prApnoti sarvadA
・マハーラクシュミャシュタカム・ストートラム・ヤハ・パテートゥ・バクティマーンナラハ
サルヴァ・シッディ・マヴァープノーティ・ラージャム・プラープノーティ・サルヴァダー
・意味:このストートラを信愛をもって唱える者はだれしも、あらゆる願望が叶い、王国を享受するでしょう。

マハーラクシュミー・アシュタカム第9節(結びの言葉)です。
結びの部分には、このストートラを唱えることによる功徳・果報が述べられています。
マハーラクシュミーを信愛をもって讃え、このストートラを唱える人々は、あらゆる成功がもたらされ、高貴な身分や広大な土地を継承するといわれます。

・eka kAlam pathen nithyam mahA pApa vinAshanam
dvi kAlam yah pathen nithyam dhana dhAnya samanvitah
・エーカ・カーラン・パテーンニッテャン・マハー・パーパ・ヴィナーシャナム
ドヴィ・カーラン・ヤハ・パテーンニッテャン・ダナ・ダーニャ・サマンヴィタハ
・意味:これを1日に1度唱えるならば、あなたが犯した重大な罪が清められるでしょう。
これを1日に2度唱えるならば、莫大な富を享受するでしょう。

マハーラクシュミー・アシュタカム第10節(結びの言葉)です。
パーパ(pApa)は、悪徳、不幸、困難、不運など、ヴィナーシャナ(vinAzana)は滅ぼす、破壊するという意味があります。
またダナ(dhana)やダーニャ(dhAnya)は、富やお金持ち、サマンヴィタ(samanvita)は、所有、寄与などの意味があります。

・tri kAlam yah pathen nithyam mahA shatru vinAshanam
mahA lakshmIr bhaven nithyam prasannA varadA shubhA
・トリ・カーラン・ヤハ・パテーンニッテャン・マハー・シャトゥル・ヴィナーシャナム
マハー・ラクシュミール・バヴェーンニッテャン・プラサンナー・ヴァラダー・シュッバー
・意味:これを1日に3度唱えるならば、あなたの最大の敵(欲望)が破壊されるでしょう。
マハーラクシュミーの祝福により、あらゆる吉兆の出来事があなたに訪れます。

マハーラクシュミー・アシュタカム第11節(結びの言葉)です。
シャトゥル(zatru)は、敵、ライバル、対抗者などの意味があります。
インドの聖典によると、わたしたちの最大の敵は、欲望や怒りであるといわれています。欲望や怒りという内なる敵を征服することができれば、どのような難題もたやすく克服することができるといわれます。
このマントラが収録されているCDには以下のCDがあります。
・「Beginning Shlokas in Song and Chant」(トラック19)
・「Divine Chants of Mahalakshmi」(トラック5)
・「女神のマントラ vol.2」(トラック1)
・「マントラ・オブ・デヴァイン・マザー」(トラック1)
・「チャント&マントラ」(トラック7)

ドゥルガー・サプタシュローキー

・Om jnAninAmapi chetAmsi devI bhagavatI hi sA
balAdAkrisya mohAya mahAmAyA prayacchati
・オーム・ニャーニナーマピ・チェータームシ・デーヴィー・バガヴァティー・ヒ・サー
バラーダークリッスャ・モーハーヤ・マハーマーヤー・プラヤッチャティ
・意味:至高の女神であり、万物に遍在する意識をもつお方、
利己的な執着を断ち切るあなたの御力は、
感官を持つすべての生類を魅了します。

ドゥルガー女神への祈りのエッセンスである、ドゥルガー・サプタシュローキー第1節のマントラです。
ドゥルガーには、マハーマーヤーという別名があります。私たちは、自己と他人は別人であるというマーヤー(幻惑)に陥りがちですが、マハーマーヤー(ドゥルガー)は、そのような誤った感覚を正す女神です。自己と他人はひとつの存在であると認識することができれば、憎しみや怒りはなくなり、信愛以外の気持ちは存在しなくなります。このマントラは、「私」「他人」という意識、利己的な感情を消去するためのマントラです。

・durge smrutA harasi bhItima sheshajantoh
svasthaih smrutA matimatIva shubhAm dadAsi
dAridrya duhkha bhayahArini kA tvadanyA
sarvopakAra karanAya sadArdra chittA
・ドゥルゲー・スムルター・ハラシ・ビーティマ・シェーシャジャントーホ
スヴァスタイヒ・スムルター・マティマティーヴァ・シュバーム・ダダーシ
ダーリドリャ・ドフカ・バヤハーリニ・カー・トヴァダンニャー
サルヴォーパカーラ・カラナーヤ・サダールドラ・チッター
・意味:困難の救済者である女神よ。
あなたを想起するごとに、すべての生類の恐怖は一掃されます。
霊的調和を願う人々に想起されるごとに、あなたは彼らの幸福と知性に祝福を与えます。
貧困、苦痛、恐怖の救済者である女神よ。
あなたの哀れみ深い表情は、すべての者にやすらぎを与えます。
窮極の意識の化身であるあなたに帰依いたします。

ドゥルガー女神への祈りのエッセンスである、ドゥルガー・サプタシュローキー第2節のマントラです。
全宇宙の母なる女神を礼拝する機会に恵まれた人は、まことに幸運であるといわれます。なぜなら、母なる女神によってあらゆる恐怖や困難が取り除かれるだけでなく、それらの恐怖や困難が、吉兆に置き換わるからであるといわれます。全宇宙の母にとって、すべての生類は我が子に等しく、常に限りない慈愛が注がれています。私たちにとって、全宇宙の母なる女神を想起することは、母の愛という光輝に包まれ、高貴な性質を身につけ、やがては窮極の意識と一体になることの近道であるといわれます。

・sarva mangala mAngalye shive sarvArtha sAdhike
sharanye tryambake gauri nArAyani namostu te
・サルヴァ・マンガラ・マーンガリェー・シヴェー・サルヴァールタ・サーディケー
シャランニェー・トリャンバケー・ガウリー・ナーラーヤニ・ナモーストゥ・テー
・意味:あらゆる吉兆の中の吉兆である女神よ、
あらゆる望みを叶える女神よ、
すべての者の拠り所である女神よ、
三界を統べる女神よ、
光輝、窮極の意識の顕れである女神よ、
あなたに帰依いたします。
意訳:母なる女神よ、
あなたは真善美の本質です。
あなたはもっとも吉兆な光を放ち、子どもたちを優しく包み込みます。
一目見るだけで子どもたちを守り、養い、浄化する、美しい三眼を持つ母よ。
その三眼でつねに子どもたちを見守るあなたに、心を込めて帰依いたします。

ドゥルガー女神への祈りのエッセンスである、ドゥルガー・サプタシュローキー第3節(ドゥルガー・サプタシャティー第11章)のマントラです。
宇宙の母なる女神を身近に感じ、彼女の恩寵を授かるためには、彼女に真心を込めて帰依することが、もっとも簡単で安全な方法です。そうして、すべての行為を彼女に捧げ、ダルマ(美徳)に則った生活を心がけることで、彼女の恩寵は確実なものになるといわれます。

・sharanAgata dInArta paritrAna parAyane
sarvasyArti hare devi nArAyani namostu te
・シャラナーガタ・ディーナールタ・パリットラーナ・パラーヤネー
サルヴァスャールティ・ハレー・デーヴィー・ナーラーヤニ・ナモーストゥテー
・意味:あなたを愛するすべての者を、
あなたに寄る辺を求めるすべての者を、
それがたとえ救いようがない困難な状況の者であっても、
あなたはあらゆる苦痛と不幸を取り除いてくださいます。
あらゆる不安を取り除く、至高の源泉である女神よ。
あなたに帰依いたします。

ドゥルガー女神への祈りのエッセンスである、ドゥルガー・サプタシュローキー第4節のマントラです。
この詩節に内在している神聖な力は、全宇宙に平安をもたらす力があると信じられています。この強力な詩節を用いて、全宇宙の平安を女神に祈願するならば、永遠の平安が実現するといわれます。

・sarvasvarUpe sarveshe sarvasaktisamanvite
bhayebhyastrAhi no devi durge devi namostu te
・サルヴァスヴァルーペー・サルヴェーシェー・サルヴァシャクティサマンヴィテー
バイェービャストラーヒ・ノー・デーヴィー・ドゥルゲー・デーヴィー・ナモーストゥ・テー
・意味:すべての宇宙、すべての至高の存在、すべてのエネルギーの本質であるお方、
あなたは私たちのあらゆる恐怖を取り除いてくださいます。
苦痛を取り去る女神よ。あなたに帰依いたします。

このマントラは、ドゥルガー・サプタシュローキー第5節(ドゥルガー・サプタシャティー第11章)に収録されています。
ドゥルガー・サプタシュローキーは、ドゥルガー・サプタシャティーのエッセンスを厳選した7詩節であり、この7詩節にはドゥルガーの栄光が余すところなく歌われています。
私たちを襲う恐怖、迷妄、無知を取り去るための強力なマントラです。

・rogAnasheshAnapahamsi tushtA
rushtA tu kAmAn sakalAnabhIshtAn
tvAmAshritAnAm na vipannarAnAm
tvAmAshritA hyAshrayatAm prayAnti
・ローガーナシェーシャーナパハムシ・トゥシュター
ルシュター・トゥ・カーマーン・サカラーナビーシュターン
トヴァーマーシュリターナーム・ナ・ヴィパンナラーナーム
トヴァーマーシュリター・フヤーシュラヤターム・プラヤーンティ
・意味:あなたが喜ぶとき、あらゆる欠陥が打ち砕かれます。
あなたが怒るとき、あらゆる願いが妨げられます。
あなたに救いを求める人々は、災難や病とは無縁です。
そして、あなたに救いを求める人々は、常に他の人々の寄る辺となります。

ドゥルガー女神への祈りのエッセンスである、ドゥルガー・サプタシュローキー第6節のマントラです。
慈悲深い母が、子の正しい成長を願って叱るように、宇宙の母なる女神が怒るとき、それは人々の正しい成長を願ってのことに他なりません。立ちはだかる困難が大きければ大きいほど、人々の成長は早いといわれます。全宇宙の母は、子供たちに困難を与え、そして慈悲深くそれを見守り、私たちの成長と繁栄を常に願っています。

・sarvA bAdhA prashamanam trailokyAsyAkhileshvari
evameva tvayA kAryamasmadvairi vinAshanam
・サルヴァー・バーダー・プラシャマナム・トライローキャーッスャーキレーシュヴァリ
エーヴァメーヴァ・トゥヴァヤー・カーリャマスマドゥヴァイリ・ヴィナーシャナム
・意味:至高の女神よ。
私たちの心にある敵意、憎しみ、怒りを取り去られるように、
三界におけるあらゆる混乱を取り除いてください。

ドゥルガー女神への祈りのエッセンスである、ドゥルガー・サプタシュローキー第7節のマントラです。
私たちの外部で起こる混乱は、すべて私たちの心にある要素が反映されたものであるといわれます。母なる女神は、全生命の平安を願い、つねに三界を見守っています。そして私たちが、全生命の平安を願い、母なる女神に祈念するならば、その微細なエネルギーは全世界に浸透し、速やかに実現するといわれています。
母なる女神に祈ることは、私たちの心にある敵意、憎しみ、怒り、その他の否定的感情を取り去る最善の方法です。そのためのサンスクリット語のマントラは、神々に直接的に語りかけるための優れた言語といわれます。
このマントラが収録されているCDには以下のCDがあります。
・「デーヴィー・マーハートミャム(CD3枚組)」(トラック1)
・「デーヴィー・マーハートミャム(MP3)」(トラック1)
・「ドゥルガー・サプタシャティー」(トラック10)
・「シュリー・ドゥルガー・サプタシャティー(CD4枚組)

フード・マントラ

・brahmArpanam brahmahavir brahmAgnau brahmanA hutam
brahmaiva tena gantavyam brahma-karma-samAdhinA(BG 4.24)
aham vaishvAnaro bhUtvA prAninAm deham Ashritah
prAnApAna samA yuktah pachAmyannam catur vidham(BG 15.14)
・ブランマールパナム・ブランマハヴィール・ブランマーグノー・ブランマナー・フタム
ブランメーヴァ・テーナ・ガンタヴィヤム・ブランマ・カルマ・サマーディナー
アハム・ヴァイシュヴァーナロー・ブートゥヴァー・プラーニナーム・デーハマーシュリタハ
プラーナーパーナ・サマー・ユクタハ・パチャーミャンナム・チャトゥルヴィダム
・意味:ブラフマンは献供である。ブラフマンは供物である。それはブラフマンである火の中に、ブラフマンにより燃べられる。ブラフマンに捧げる行為に専心する者は、まさにブラフマンに達することができる。
私は一切人火(ヴァイシュヴァーナラ)となって、生類の身体に宿り、プラーナ気とアパーナ気に結びつき、四種の食物を消化する。(上村勝彦訳)

バガヴァッド・ギーター第4章24節と第15章14節から引用された食前の祈り(フード・プレヤー)です。食事という行為、行為者そして食物は、ブラフマンに他ならず、すべてはブラフマンの意志によって行われることであることをたたえています。そして、四種の食物(飲み込むもの、噛むもの、啜るもの、舐めるもの)は、すべての生類に宿るヴァイシュヴァーナラによって消化されます。
この祈りを通して、食事という行為を至高神に捧げることにより、食事は神聖なものとなり、速やかに消化されると信じられています。
このマントラが収録されているCDには以下のCDがあります。
・「Beginning Shlokas in Song and Chant」(トラック11)

クシャマーパナム

・kara charana kritam vAk kAyajam karmajam vA
shravana nayanajam vA mAnasam vA aparAdham
vihitamavihitam vA sarvametat kshamasva
jaya jaya karunAbdhe shrI mahAdeva shambo
・カラ・チャラナ・クリタム・ヴァーク・カーヤジャム・カルマジャム・ヴァー
シュラヴァナ・ナヤナジャム・ヴァー・マーナサム・ヴァー・アパラーダム
ヴィヒタマヴィヒタム・ヴァー・サルヴァメータット・クシャマスヴァ
ジャヤ・ジャヤ・カルナーブデー・シュリー・マハーデーヴァ・シャムボー
・意味:至高神よ、どうか私が犯してしまった罪をお許しください。
知らずして、または知りながら犯してしまった罪を。
私の手、足、口を通して犯してしまった罪を。
私の耳、目、そして心を通して犯してしまった罪を。
慈悲の大海であられる至高神に栄光がありますように。

感官の対象を追い求めて、人が行うさまざまな罪は、肉体を持つ以上完全に拭い去ることはできません。このような罪の赦しを至高神であるマハーデーヴァに請うため、1日の終わりに唱えられる赦免の祈りです。
このマントラが収録されているCDには以下のCDがあります。
・「Beginning Shlokas in Song and Chant」(トラック13-14)

アシュタヴィナーヤカ ― 八体のガネーシャがつくり出す曼荼羅

ガネーシャは、シヴァの妃であるパールヴァティー女神の門番役として誕生したといわれています。そのためインドでは、ガネーシャは魔除けのために寺院の門前に置かれることが少なくありません。また従神としてガネーシャを祀る寺院、そしてガネーシャを本尊として祀る寺院も数多くあります。
インドで有名なガネーシャ寺院の中でも、特に注目を集めているのは、アシュタヴィナーヤカと呼ばれる、マハーラーシュトラ州のプネーを中心とした半径100km内に点在するガネーシャの特徴的姿を祀る八寺院でしょう[1]。八寺院のガネーシャには、それぞれに神話や伝説があり、それらのガネーシャが一体になることで、「ガネーシャの聖なる宇宙を表現する曼荼羅を形成している」[2]といいます。
これらの寺院で祀られているガネーシャには、人間が作ったものではなく、自然が創り出したスヴァヤンブというガネーシャがあるといわれます。
アシュタヴィナーヤカの巡礼は、いくつかのルートがありますが、シャーストラ(教典)では次のようなルートが勧められています。
アシュタヴィナーヤカ
1. シュリー・マユレーシュワラ(モーレーシュワラ)寺院
2. シュリー・シッディヴィナーヤカ寺院
3. シュリー・バッラレーシュワラ寺院
4. シュリー・ヴァラダヴィナーヤカ寺院
5. シュリー・チンタマニ寺院
6. シュリー・ギリジャートマジャ寺院
7. シュリー・ヴィグナハラ寺院
8. シュリー・マハーガナパティ寺院
中でも一番重要な寺院といわれるのが、最初の巡礼地である「シュリー・マユレーシュワラ(モーレーシュワラ)寺院」です。アシュタヴィナーヤカの巡礼は、最後に再びこの寺院に戻り終了します。
シュリー・マユレーシュワラ寺院の入り口には、通常はシヴァ寺院でしか見られない牛のナンディがあるなど、各寺院にはそれぞれ個性豊かな特色があります。
インドの旅行会社では、アシュタヴィナーヤカ巡礼のための数日間の巡礼ツアーが組まれています。総距離数約700kmの長い巡礼コースになりますが、霊験あらたかなガネーシャ巡礼のひとつとしておすすめのコースです。
本日、8月23日は、ガネーシャ・チャトゥルティー(ガネーシャ神の降誕祭)です。皆さまにガネーシャの祝福がありますよう、心よりお祈り申し上げます。
[1]Ashtavinayaka, Wikipedia, http://en.wikipedia.org/wiki/Ashtavinayak
[2]Grimes, John A., Ganapati: Song of the Self, State University of New York Press, 1995
※この原稿は、「ハムサの会 会誌No.21 2009年5月号」に掲載された記事に加筆・修正を加えたものです。

ガナパティ・アタルヴァシールシャム第6節

・tvam brahma tvam vishnus-tvam rudras-tvam
indras-tvam agnis-tvam vayus-tvam suryas-tvam
chandrAs-tvam brahma bhUr-bhuvah svar-OM
・トヴァム・ブラフマー・トヴァム・ヴィシュヌ・トヴァム・ルドラ・トヴァム
インドラ・トヴァム・アグニ・トヴァム・ヴァーユ・トヴァム・スーリヤ・トヴァム
チャンドラ・トヴァム・ブラフマー・ブール・ブヴァハ・スヴァローム
・意味:あなたはブラフマーです。あなたはヴィシュヌです。あなたはルドラです。あなたはインドラです。あなたはアグニです。あなたはヴァーユです。あなたはスーリヤです。あなたはチャンドラです。ブラフマー、物質界、精神界、天界に幸あれ。

ヒンドゥー教は、多神教の形態をとりますが、根本的な教えはすべてブラフマン(梵)に帰結し、ブラフマンと結合することがヨーガの窮極の目的であり、悟りの境地であると説きます。ガネーシャ神やその他の神々は、表面的には違う神格ではあっても、すべては同じであることをたたえるマントラです。
このマントラが収録されているCDには以下のCDがあります。
・「ガナパティ・アタルヴァシールシャム・チャンティング with Shri Aswath

ラクシュミー・ビージャ・マントラ

・Om Hreem Shreem Lakshmibyo Namaha
・オーム・フリーム・シュリーム・ラクシュミッビョー・ナマハ
・意味:ラクシュミー女神に帰依いたします。

富と幸運の女神ラクシュミーに捧げられるビージャ・マントラ(種子真言)のひとつです。富と幸運を祈願するために、21回、108回などの吉数回、繰り返し唱えられます。「フリーム」や「シュリーム」は単独でも唱えられるビージャ・マントラです(参照:ビージャ・アクシャラ)。
このマントラが収録されているCDには、以下のCDがあります。
・「シュリー・マハーラクシュミー・サンキールタン(2枚組)」(CDTM232C)

シュリー・ヴェーンカテーシュヴァラ・スプラバータム第1節

・Kausalya Supraja Rama
Purva Sandhya Pravartate
Uttistha Nara Sardula
Kartavyam Daivamahnikam
・カウサリヤー・スップラジャーラーマ
プールヴァー・サンディヤー・プラヴァルタテー
ウッティシュタ・ナラ・サールドゥーラ
カルタヴィヤム・デイヴァマーニカム
・意味:カウサリヤーの吉兆の息子ラーマよ、
東方より陽が昇り始めています。
お目覚めください、至高のお方よ。
神聖な職務がこれより行われます。

ラーマは、ラーマーヤナに登場する主人公です。ラーマは、ヴィシュヌの化身とされ、ラーマが意識しなければ、木の葉1枚落ちることはないともいわれます。早朝の祈りであるスプラバータムは、まず至高神ラーマを目覚めさせることから始まります。
このマントラが収録されているCDには、以下のCDがあります。
・「スプラバータム&マンガラム」(トラック3: シュリー・ヴェーンカテーシュワラ・スプラバータム)