バガヴァッド・ギーター第1章第14節

ततः श्वेतैर् हयैर् युक्ते
tataḥ śvetair hayair yukte
タタハ シュヴェータイル ハヤイル ユクテー
そこで、白馬につながれた

tatas【副詞】そこで、それから、その後、すると
śvetais【男性・複数・具格】白い
hayais【男性・複数・具格】馬で、馬によって
yukte【男性・単数・処格、過去受動分詞 √yuj】つながれた、くびきでつながれた

महति स्यन्दने स्थितौ ।
mahati syandane sthitau |
マハティ シヤンダネー スティタウ
大きな戦車に立つ

mahati【男性・単数・処格】大きな、強大な、堂々とした
syandane【男性・単数・処格】戦車において
sthitau【男性・両数・主格、過去受動分詞 √sthā】二人が立っている、二人が〜(状態)にある

माधवः पण्डवश्चैव
mādhavaḥ paṇḍavaścaiva
マーダヴァハ パーンダヴァシュチャイヴァ
クリシュナとアルジュナは

mādhavas【男性・単数・主格】マーダヴァ(マドゥの子孫)。クリシュナのこと。
paṇḍavas【男性・単数・主格】パーンドゥの息子。アルジュナのこと。
ca【接続詞】そして、また、〜と
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)

दिव्यौ शङ्खौ प्रदध्मतुः ॥
divyau śaṅkhau pradadhmatuḥ ||
ディヴィヤウ シャンカウ プラダドマトゥフ
彼らは神聖な法螺貝を吹いた

divyau【男性・中性・両数・対格】二つの神聖な、二つの天の
śaṅkhau【男性・中性・両数・対格】二つの法螺貝を
pradadhmatus【三人称・両数・パラスマイパダ・完了、pra√dham pra√dhmā】彼ら二人は吹いた

ततः श्वेतैर्हयैर्युक्ते महति स्यन्दने स्थितौ ।
माधवः पण्डवश्चैव दिव्यौ शङ्खौ प्रदध्मतुः ॥ १४॥

tataḥ śvetairhayairyukte mahati syandane sthitau |
mādhavaḥ paṇḍavaścaiva divyau śaṅkhau pradadhmatuḥ || 14||
そこで、クリシュナとアルジュナは、白馬をつないだ大きな戦車の上に立ち、
神聖な法螺貝を吹き鳴らしました。

バガヴァッド・ギーター第1章第13節

ततः शङ्खाश्च भेर्यश्च
tataḥ śaṅkhāśca bheryaśca
タタハ シャンカーシュチャ ベーリヤシュチャ
すると、法螺貝、太鼓、

tatas【副詞】そこで、それから、その後、すると
śaṅkhās【男性・複数・主格】法螺貝
ca【接続詞】そして、また、〜と
bheryas【女性・複数・主格】太鼓、ケトルドラム
ca【接続詞】そして、また、〜と

पणवानकगोमुखाः ।
paṇavānakagomukhāḥ |
パナヴァーナカゴームカーハ
シンバル、軍鼓、角笛が

paṇava【男性】シンバル、ドラム、小鼓
ānaka【男性】ドラム、小鼓、軍鼓
gomukhās【男性・複数・主格】トランペット、角ラッパ、角笛。ゴームカは「牛の顔」の意。
→paṇavānakagomukhās【男性・複数・主格、並列複合語】シンバル、軍鼓、角笛が

सहसैवाभ्यहन्यन्त
sahasaivābhyahanyanta
サハサイヴァービャハンニャンタ
いっせいに打ち鳴らされ、

sahasā【中性・単数・具格、副詞】突然、すぐさま、一度に、いっせいに
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
abhyahanyanta【三人称・複数・過去・受動活用 abhi√han】それらは打ち鳴らされた

स शब्दस्तुमुलोऽभवत् ॥
sa śabdastumulo’bhavat ||
サ シャブダストゥムローバヴァト
その音はすさまじかった。

sas【男性・単数・主格、指示代名詞tad】それ、その
śabdas【男性・単数・主格】音、音節、騒音、声
tumulas【男性・単数・主格】騒がしい、騒々しい、すさまじい
abhavat【三人称・単数・パラスマイパダ・過去、√bhū】それは〜であった、それは〜となった

ततः शङ्खाश्च भेर्यश्च पणवानकगोमुखाः ।
सहसैवाभ्यहन्यन्त स शब्दस्तुमुलोऽभवत् ॥ १३॥

tataḥ śaṅkhāśca bheryaśca paṇavānakagomukhāḥ |
sahasaivābhyahanyanta sa śabdastumulo’bhavat || 13||
すると、法螺貝、太鼓、シンバル、軍鼓、角笛が
いっせいに打ち鳴らされ、その音はすさまじいものでした。

バガヴァッド・ギーター第1章第12節

तस्य संजनयन् हर्षं
tasya saṁjanayan harṣaṁ
タッシャ サンジャナヤン ハルシャン
彼(ドゥルヨーダナ)を喜ばせようと、

tasya【男性・単数・属格】彼の、彼にとって。ここではドゥルヨーダナのこと。
saṁjanayan【男性・単数・主格、現在分詞・使役活用 sam√jan】生じさせて、産出させて、つくり出させて
harṣam【男性・単数・対格】喜びを、幸福を、歓喜を

कुरुवृद्धः पितामहः ।
kuruvṛddhaḥ pitāmahaḥ |
クルヴリッダハ ピターマハハ
クル族の長老である祖父(ビーシュマ)は、

kuru【男性】クル、クル族
vṛddhas【男性・単数・主格】老人、長老、年長者
pitāmahas【男性・単数・主格】(父方の)祖父、(父方の)祖先。ここではビーシュマのこと。

सिंहनादं विनद्योच्चैः
siṁhanādaṁ vinadyoccaiḥ
シンハナーダン ヴィナディヨーッチャイヒ
高らかに獅子吼をして

siṁha【男性】ライオン、獅子
nādam【男性・単数・対格】大きな音を、吼え声を、叫びを、鳴き声を
vinadya【絶対分詞、vi√nad】音を立てる、吼える、叫ぶ、鳴く
→siṁhanādaṁ vinadya:ライオンのような雄叫びをあげる
uccais【複数・具格、副詞】大声で、声高に、高らかに

शङ्खं दध्मौ प्रतापवान् ॥
śaṅkhaṁ dadhmau pratāpavān ||
シャンカン ダドマウ プラターパヴァーン
栄光ある彼は法螺貝を吹き鳴らしました。

śaṅkham【男性・単数・対格】法螺貝を
dadhmau【三人称・単数・パラスマイパダ・完了 √dham, √dhmā】彼は吹いた
pratāpavān【男性・単数・主格、pra√tapからの形容詞】輝かしい、強力な、栄光ある、威厳に満ちた、焼けるような

तस्य संजनयन् हर्षं कुरुवृद्धः पितामहः ।
सिंहनादं विनद्योच्चैः शङ्खं दध्मौ प्रतापवान् ॥ १२॥

tasya saṁjanayan harṣaṁ kuruvṛddhaḥ pitāmahaḥ |
siṁhanādaṁ vinadyoccaiḥ śaṅkhaṁ dadhmau pratāpavān || 12||
栄光あるクル族の長老ビーシュマは、ドゥルヨーダナを喜ばせようと、
高らかに獅子吼をして、法螺貝を吹き鳴らしました。

バガヴァッド・ギーター第1章第12節

तस्य संजनयन् हर्षं
tasya saṁjanayan harṣaṁ
タッシャ サンジャナヤン ハルシャン
彼(ドゥルヨーダナ)を喜ばせようと、

tasya【男性・単数・属格】彼の、彼にとって。ここではドゥルヨーダナのこと。
saṁjanayan【男性・単数・主格、現在分詞・使役活用 sam√jan】生じる、産出する、つくり出す
harṣam【男性・単数・対格】喜び、幸福、歓喜

कुरुवृद्धः पितामहः ।
kuruvṛddhaḥ pitāmahaḥ |
クルヴリッダハ ピターマハハ
クル族の長老である祖父(ビーシュマ)は、

kuru【男性】クル、クル族
vṛddhas【男性・単数・主格】老人、長老、年長者
pitāmahas【男性・単数・主格】(父方の)祖父、(父方の)祖先。ここではビーシュマのこと。

सिंहनादं विनद्योच्चैः
siṁhanādaṁ vinadyoccaiḥ
シンハナーダン ヴィナディヨーッチャイヒ
高らかに獅子吼をして

siṁha【男性】ライオン、獅子
nādam【男性・単数・対格】大きな音を、吼え声を、叫びを、鳴き声を
vinadya【絶対分詞、vi√nad】音を立てる、吼える、叫ぶ、鳴く
→siṁhanādaṁ vinadya:ライオンのような叫び声をあげる
uccais【複数・具格、副詞】大声で、声高に、高らかに

शङ्खं दध्मौ प्रतापवान् ॥
śaṅkhaṁ dadhmau pratāpavān ||
シャンカン ダドマウ プラターパヴァーン
栄光ある彼は法螺貝を吹き鳴らしました。

śaṅkham【男性・単数・対格】法螺貝を
dadhmau【三人称・単数・パラスマイパダ・完了 √dham, √dhmā】彼は吹いた
pratāpavān【男性・単数・主格、pra√tapからの形容詞】輝かしい、強力な、栄光ある、威厳に満ちた、焼けるような

तस्य संजनयन् हर्षं कुरुवृद्धः पितामहः ।
सिंहनादं विनद्योच्चैः शङ्खं दध्मौ प्रतापवान् ॥ १२॥

tasya saṁjanayan harṣaṁ kuruvṛddhaḥ pitāmahaḥ |
siṁhanādaṁ vinadyoccaiḥ śaṅkhaṁ dadhmau pratāpavān || 12||
栄光あるクル族の長老ビーシュマは、ドゥルヨーダナを喜ばせようと、
高らかに獅子吼をして、法螺貝を吹き鳴らしました。

バガヴァッド・ギーター第1章第11節

अयनेषु च सर्वेषु
ayaneṣu ca sarveṣu
アヤネーシュ チャ サルヴェーシュ
そこであらゆる動向において、

ayaneṣu【中性・複数・処格】方向において、進展において、動向において
ca【接続詞】そして、また、〜と
sarveṣu【中性・複数・処格】すべてにおいて、一切において

यथाभागमवस्थिताः ।
yathābhāgamavasthitāḥ |
ヤターバーガマヴァスティターハ
配置された部署にしたがい、

yathābhāgam【副詞】役割にしたがって、部署にしたがって、任務にしたがって、それぞれの場所に
avasthitās【男性・複数・主格、過去受動分詞 ava√sthā】配置された、〜(指令)を受けて

भीष्ममेवाभिरक्षन्तु
bhīṣmamevābhirakṣantu
ビーシュマメーヴァービラクシャントゥ
まさにビーシュマを守っていただきたい

bhīṣmam【男性・単数・対格】ビーシュマを。カウラヴァ軍の軍司令官。
eva【副詞】実に、真に(強意を表す。しばしば虚辞として使用)
abhirakṣantu【三人称・複数・パラスマイパダ・命令法、abhi√rakṣ】彼を守れ、彼を固守せよ

भवन्तः सर्व एव हि ॥
bhavantaḥ sarva eva hi ||
バヴァンタハ サルヴァ エーヴァ ヒ
あなた方すべては

bhavantas【複数・主格、二人称敬称代名詞】あなたたち、貴公たち
sarva【男性・複数・主格、sarveの連声】すべて、一切
eva【副詞】実に、真に(強意を表す)
hi【不変化辞】実に、真に(強意を表す)

अयनेषु च सर्वेषु यथाभागमवस्थिताः ।
भीष्ममेवाभिरक्षन्तु भवन्तः सर्व एव हि ॥ ११॥

ayaneṣu ca sarveṣu yathābhāgamavasthitāḥ |
bhīṣmamevābhirakṣantu bhavantaḥ sarva eva hi || 11||
そこであらゆる動向において、あなた方すべては
配置された部署にしたがい、まさにビーシュマを守っていただきたい。

バガヴァッド・ギーター第1章第10節

अपर्याप्तं तद् अस्माकं
aparyāptaṁ tad asmākaṁ
アパリヤープタン タッド アスマーカン
私たちのこれは限りのない

aparyāptam【中性・単数・主格】不完全な、不十分な、限りのない、無数の、同等でない
tad【中性・単数・主格、指示代名詞】それ、あれ、これ
asmākam【複数・属格、一人称代名詞 asmad】私たちの、私たちのもの

बलं भीष्माभिरक्षितम्।
balaṁ bhīṣmābhirakṣitam |
バラン ビーシュマービラクシタム
ビーシュマに守られた軍隊

balam【中性・単数・主格】力、軍隊、勢力
bhīṣma:ビーシュマ。両軍から尊敬される生涯不犯を誓ったカウラヴァ軍最大の英雄。
abhirakṣitam【中性・単数・主格、過去受動分詞 abhi√rakṣ】守られた、保護された
→bhīṣmābhirakṣitam【中性・単数・主格、限定複合語】ビーシュマによって守られた

पर्याप्तं तु इदम् एतेषां
paryāptaṁ tu idam eteṣāṁ
パリヤープタン トゥ イダム エーテーシャーン
しかし、彼らのこれは限りのある

paryāptam【中性・単数・主格】完全な、十分な、限りのある、同等の、完成した
tu【接続詞】しかし、一方
idam【中性・単数・主格、指示代名詞】これ、この
eteṣām【男性・複数・属格、指示代名詞 etad】これらの、彼らの

बलं भीमाभिरक्षितम् ॥
balaṁ bhīmābhirakṣitam ||
バラン ビーマービラクシタム
ビーマに守られた軍隊

balam【中性・単数・主格】力、軍隊、勢力
bhīma:ビーマ。パーンドゥの五王子の第二子でアルジュナの兄。
abhirakṣitam【中性・単数・主格、過去受動分詞 abhi√rakṣ】守られた、保護された
→bhīmābhirakṣitam【中性・単数・主格、限定複合語】ビーマによって守られた

अपर्याप्तं तद् अस्माकं बलं भीष्माभिरक्षितम् ।
पर्याप्तं तु इदम् एतेषां बलं भीमाभिरक्षितम् ॥ १०॥

aparyāptaṁ tad asmākaṁ balaṁ bhīṣmābhirakṣitam |
paryāptaṁ tu idam eteṣāṁ balaṁ bhīmābhirakṣitam || 10||
ビーシュマに守られた私たちのこの軍隊には限りがありません。
しかし、ビーマに守られた彼らのあの軍隊は限られています。

※パーンダヴァ軍の軍司令官は、実際はビーマではなくドリシュタディユムナとなるため、
韻を踏むためにビーシュマとビーマが対比させられたと考えられています。
またここでは、Bal Gangadhar Tilakならびに菅沼晃訳を参照いたしましたが、
aparyāptamとparyāptamの意味の取り方によってさまざまな解釈が考えられます。
・aparyāptamを「無勢」、paryāptamを「多勢」と解した場合:

このわが軍は無勢ながら、〔賢明な〕ビーシュマに守られている。
あの彼らの軍は多勢ながら、〔未熟な〕ビーマに守られている。
(服部正明訳)
ビーシュマにより護らるる、これなるわれらが軍は無勢。
片や、ビーマ王により護らるる、あれなるかれらの軍は多勢なり。
(鎧淳訳)

実際にはドゥルヨーダナの軍隊は、パーンダヴァの軍隊よりも多勢であるとされ、
また戦争前のドゥルヨーダナの言葉として、自らの軍隊が無勢であると言うのは不自然とも言われます。
指示代名詞tadは、目の前に存在しない遠いものを指し、idamは話者に近いもの、また特にetadは目の前にあるものを指す指示代名詞であることなどから、一般的な訳としては、J. A. B. van Buitenen訳等によるビーマとビーシュマを置換した形が認められています(Bhāskara注)。

अपर्याप्तं तद् अस्माकं बलं भीमाभिरक्षितम् ।
पर्याप्तं तु इदम् एतेषां बलं भीष्माभिरक्षितम् ॥

aparyāptaṁ tad asmākaṁ balaṁ bhīmābhirakṣitam |
paryāptaṁ tu idam eteṣāṁ balaṁ bhīṣmābhirakṣitam ||
ビーマに擁護せられたるその軍隊は、われらに匹敵せず。
されどビーシュマに擁護せられたるこの軍隊は、彼らに匹敵す。
(辻直四郎訳)
ビーマに守られたあの軍は我々に匹敵しない。
しかるに、ビーシュマに守られたわが軍は彼らに匹敵する。
(上村勝彦訳)

バガヴァッド・ギーター第1章第9節

अन्ये च बहवः शूरा
anye ca bahavaḥ śūrā
アンニェー チャ バハヴァハ シューラー
そしてその他多くの英雄たち

anye【男性・複数・主格】他のもの、その他
ca【接続詞】そして、また、〜と
bahavas【男性・複数・主格】多くの
śūrā【男性・複数・主格】英雄たち、勇士たち

मदर्थे त्यक्तजीविताः ।
madarthe tyaktajīvitāḥ |
マダルテー ティヤクタジーヴィターハ
私のために生命を抛(なげう)った

madarthe【男性・単数・処格】私のために。mad(私)-artha(目的)
tyakta【男性・主格、過去受動分詞 √tyaj】放棄した、捨てた、手放した
jīvitās【男性・複数・主格】生命、命
→tyaktajīvitās【男性・複数・主格、所有複合語】生命を抛った

नानाशस्त्रप्रहरणाः
nānāśastrapraharaṇāḥ
ナーナーシャストラプラハラナーハ
さまざまな武器を持ち、

nānā【副詞】さまざまな、色々の
śastra【中性】武器、刀剣、弓矢
praharaṇās【中性・複数・主格、pra√hṛからの形容詞】たたく、投げる、打つ、戦う
→śastra-praharaṇās【男性・複数・主格、限定複合語】戦う武器(たたく武器や投げる武器)、武器で戦う

सर्वे युद्धविशारदाः ॥
sarve yuddhaviśāradāḥ ||
サルヴェー ユッダヴィシャーラダーハ
皆戦いに長けています。

sarve【男性・複数・主格】すべて、一切
yuddha【中性】戦い、戦闘
viśāradās【男性・複数・主格】熟達した、経験ある、堪能な
→yuddhaviśāradās【男性・複数・主格、限定複合語】戦いに長ける、戦いに熟達した

अन्ये च बहवः शूरा मदर्थे त्यक्तजीविताः ।
नानाशस्त्रप्रहरणाः सर्वे युद्धविशारदाः ॥ ९॥

anye ca bahavaḥ śūrā madarthe tyaktajīvitāḥ |
nānāśastrapraharaṇāḥ sarve yuddhaviśāradāḥ || 9||
そして、私のために生命を抛(なげう)ったその他多くの英雄たち。
さまざまな武器を持ち、皆戦いに長けています。

バガヴァッド・ギーター第1章第8節

भवान्भीष्मश्च कर्णश्च
bhavānbhīṣmaśca karṇaśca
バヴァーンビーシュマシュチャ カルナシュチャ
貴官ご自身とビーシュマ、カルナ、

bhavān【男性・単数・主格、二人称敬称代名詞 bhavat】あなた、貴殿、貴下。ここでは軍師ドローナのこと。
bhīṣmas【男性・単数・主格】ビーシュマ。両軍から尊敬される生涯不犯を誓ったカウラヴァ軍最大の英雄。戦いの中で、アルジュナたちの矢を無数に受けて倒れる。名前は「恐ろしい者」の意。
ca【接続詞】そして、また、〜と
karnas【男性・単数・主格】カルナ。クンティーと太陽神スーリヤの息子。パーンドゥの五王子の異父兄弟だが、五王子への恨みのためにカウラヴァ軍につく。
ca【接続詞】そして、また、〜と

कृपश्च समितिंजयः ।
kṛpaśca samitiṁjayaḥ |
クリパシュチャ サミティンジャヤハ
連戦連勝のクリパ、

kṛpas【男性・単数・主格】クリパ。クル族の王シャーンタヌの養子として育てられたカウラヴァ軍につく兵法家。五王子と百王子に武術を教えた。女性形の名前kṛpāは「哀れみ、同情、慈悲」の意。クリパとクリパー(クリパの妹)は、クシャ草の上に産み捨てられ、慈悲の心からシャーンタヌ王に拾われたことによる。
ca【接続詞】そして、また、〜と
samitiṁjayas【男性・単数・主格】戦いにおいて常勝の、連戦連勝の

अश्वत्थामा विकर्णश्च
aśvatthāmā vikarṇaśca
アシュヴァッターマー ヴィカルナシュチャ
アシュヴァッターマン、ヴィカルナ、

aśvatthāmā【男性・単数・主格、aśvatthāman】アシュヴァッターマン。軍師ドローナとクリパー(クリパの妹)の息子。カウラヴァ軍につく。名前は「馬の力を持つ者」の意。
vikarṇas【男性・単数・主格】ヴィカルナ。ドリタラーシュトラ王の百王子の一人で、11人の偉大な戦士に数えられるカウラヴァ軍の戦士。名前は「耳のない者」あるいは「大きな耳を持つ者」の意。
ca【接続詞】そして、また、〜と

सौमदत्तिस्तथैव च ॥
saumadattistathaiva ca ||
サウマダッティスタタイヴァ チャ
そしてまたソーマダッタの息子、

saumadattis【男性・単数・主格】サウマダッティ。ソーマダッタ王の息子でカウラヴァ軍につく。
tathā【接続詞】そして、また、同様に
eva【副詞】実に、真に(虚辞)
ca【接続詞】そして、また、〜と

भवान्भीष्मश्च कर्णश्च कृपश्च समितिंजयः।
अश्वत्थामा विकर्णश्च सौमदत्तिस्तथैव च॥ ८॥

bhavānbhīṣmaśca karṇaśca kṛpaśca samitiṁjayaḥ |
aśvatthāmā vikarṇaśca saumadattistathaiva ca || 8||
貴官ご自身とビーシュマ、カルナ、連戦連勝のクリパ、
アシュヴァッターマン、ヴィカルナ、そしてまたソーマダッタの息子、

バガヴァッド・ギーター第1章第7節

अस्माकं तु विशिष्टा ये
asmākaṁ tu viśiṣṭā ye
アスマーカン トゥ ヴィシシュター イェー
一方、私たちの優れた

asmākam【複数・属格、一人称代名詞 asmad】私たちの、我々の
tu【接続詞】しかし、一方
viśiṣṭās【男性・複数・主格】優れた、際立った、卓越した、傑出した
ye【男性・複数・主格、関係代名詞 yad】〜であるところの(以下tānで受ける関係代名詞)

तान् निबोध द्विजोत्तम ।
tān nibodha dvijottama |
ターン ニボーダ ドヴィジョーッタマ
者たちを聞いてください、再生族の最上者よ。

tān【男性・複数・対格】彼らを、それらを
nibodha【二人称・単数・パラスマイパダ・命令法、 ni√budh】知りなさい、理解しなさい
dvija【男性】再生族、最上のカーストに属する人々
uttama【男性】最上の、最も優れた
→dvijottama【男性・単数・呼格】再生族の最上者。ここではバラモンに属する軍師ドローナのこと。

नायका मम सैन्यस्य
nāyakā mama sainyasya
ナーヤカー ママ サイニャッシャ
我が軍の指揮官たち

nāyakās【男性・複数・主格】指導者たち、長官たち、司令官たち
mama【単数・属格、一人称代名詞 mad】私の
sainyasya【男性・単数・属格】軍の、軍隊の、部隊の

संज्ञार्थं तान् ब्रवीमि ते ॥
saṁjñārthaṁ tān bravīmi te ||
サンジュニャールタン ターン ブラヴィーミ テー
あなたに彼らを知っていただくために申し上げます。

saṁjñārtham【中性・単数・対格、sam jñā artham】知る目的のために、知覚のために
tān【男性・複数・対格】彼らを、それらを
bravīmi【一人称・単数・パラスマイパダ・直説法現在、√brū】私は言う、私は述べる、私は告げる
te【単数・為格、二人称代名詞 tad】あなたに

अस्माकं तु विशिष्टा ये तान् निबोध द्विजोत्तम ।
नायका मम सैन्यस्य संज्ञार्थं तान् ब्रवीमि ते ॥ ७॥

asmākaṁ tu viśiṣṭā ye tān nibodha dvijottama |
nāyakā mama sainyasya saṁjñārthaṁ tān bravīmi te || 7||
一方、私たちの優れた者たちを聞いてください、再生族の最上者よ。
あなたに我が軍の指揮官たちを知っていただくために申し上げます。

バガヴァッド・ギーター第1章第7節

अस्माकं तु विशिष्टा ये
asmākaṁ tu viśiṣṭā ye
アスマーカン トゥ ヴィシシュター イェー
一方、私たちの優れた

asmākam【複数・属格、一人称代名詞 asmad】私たちの、我々の
tu【接続詞】しかし、一方
viśiṣṭās【男性・複数・主格】優れた、際立った、卓越した、傑出した
ye【男性・複数・主格、関係代名詞 yad】〜であるところの(以下tānで受ける関係代名詞)

तान् निबोध द्विजोत्तम ।
tān nibodha dvijottama |
ターン ニボーダ ドヴィジョーッタマ
者たちを聞いてください、再生族の最上者よ。

tān【男性・複数・対格】彼らを、それらを
nibodha【二人称・単数・パラスマイパダ・命令法、 ni√budh】知りなさい、理解しなさい
dvija【男性】再生族、最上のカーストに属する人々
uttama【男性】最上の、最も優れた
→dvijottama【男性・単数・呼格】再生族の最上者。ここではバラモンに属する軍師ドローナのこと。

नायका मम सैन्यस्य
nāyakā mama sainyasya
ナーヤカー ママ サイニャッシャ
我が軍の指揮官たちの

nāyakās【男性・複数・主格】指導者たち、長官たち、司令官たち
mama【単数・属格、一人称代名詞 mad】私の
sainyasya【男性・単数・属格】軍の、軍隊の、部隊の

संज्ञार्थं तान् ब्रवीमि ते ॥
saṁjñārthaṁ tān bravīmi te ||
サンジュニャールタン ターン ブラヴィーミ テー
あなたに彼らを知っていただくために申し上げます。

saṁjñārtham【中性・単数・対格、sam jñā artham】知る目的のために、知覚のために
tān【男性・複数・対格】彼らを、それらを
bravīmi【一人称・単数・パラスマイパダ・直説法現在、√brū】私は言う、私は述べる、私は告げる
te【単数・為格、二人称代名詞 tad】あなたに

अस्माकं तु विशिष्टा ये तान् निबोध द्विजोत्तम ।
नायका मम सैन्यस्य संज्ञार्थं तान् ब्रवीमि ते ॥ ७॥

asmākaṁ tu viśiṣṭā ye tān nibodha dvijottama |
nāyakā mama sainyasya saṁjñārthaṁ tān bravīmi te || 7||
一方、私たちの優れた者たちを聞いてください、再生族の最上者よ。
あなたに我が軍の指揮官たちを知っていただくために申し上げます。